2007年8月18日土曜日

Suck Of Life

このコはオレの実家にいるコ、ゴロー。今年13歳のおじいちゃんだけれど、昔とちっとも変わらない美貌である。人間のオトコとは違うな。

連 休明けから仕事が激烈さを増してきた。とはいっても夜8時には会社を出るオレである。そんなにいつまでも会社にいられるか、ってーの。それにしても、いつ になく進行状況が芳しくない。が、間違いなくオレのせいではない。言い切れるぞ。よって、一日中イライラしている。そのためか、いささか肌が荒れてきた。 酒の飲み過ぎでは決してない(と思う、多分)。う~ん、それもあるかな?気休めにロッテの「コラーゲン10000+ビタミンC1000←チェ・ジウがCM してるやつ」を連日摂取しているオレである。
仕事の空き時間にコンドルズのHPを見る。プロデューサーの勝山氏の「偽善者日記」を覗くと、ある日 の日記にこうあった。「どうも世の中には『自分だけは神様が見逃してくれる』と思っている輩がいるようだ。ま、いいけどさ。いや、よくない。そういう輩に この言葉を捧げたい。『神様は挽き臼をゆっくり挽く。だが、細かく挽く』」。ややシビレた。やや、がポイントだ。コンドルズはここ一年ほど(昔からのファ ンから見れば、明らかに「にわかファン」の範疇)オレが注目しているダンスカンパニーだが、そんなにわかファンのオレから見ても、最近ミョ~に調子に乗り 過ぎている感は否めない。ファンだからこそ苦言を呈するぞ!と息巻いていたところ、先日、新宿G街の「Dume Bar」に行った際に店主のヒロミちゃんから、「ベティちゃん、最近のコンドルズに意見するところがあるんでしょ!ヅメちゃんに言ってやって!」とフラれ た。が、がつんとヅメちゃんにモノ申せなかったオレである。だって~~~、お酒が入ってる時に意見したってただの酔っ払いの戯言じゃんか~。でも、G街で ノンアルコールでいられる状態なんてないしな。よし、飲む前にコメントしよう。そんな日がいつ来るのであろうか。未来永劫来ないかもしれない。
そ んなこんなで(?)ココロが醜くくなってきたような気がする危惧から、気晴らしに昼休みにプランタン銀座1Fの生花ショップでキレイなお花でも見てココロ を静めようと試みたオレ。気分がすさむ時には美しいモノでも見ないとな。美しいモノに常に触れていないと美意識は育たない、と美輪さまも仰っていたぞ。お 花でも見ましょう。「まぁ~何てキレイなお花なんでしょう!!」色とりどりにマーベラスにディスプレイされたお花たち。ウチにもお花のひとつでも飾って癒 し効果とやらを醸し出したいものだ。が、クリとハナが端からカジってしまうので飾れない。かつてトライしたことはある。生花も、観葉植物も。カジッた、ヤ ツらが。友人がプレゼントしてくれたサボテンさえカジっていた。クリの口の横にサボテンのトゲが見事に刺さっているのを発見した時に、オレは自宅に植物を レイアウトする志をかなぐり捨てたのだ。しかし、生活に緑は欲しい。そこで、ベランダに幸福の木をはじめ樹木をちょろちょろと並べてみた。だが…生来のナ マケ癖が爆発して緑さま達はことごとくお亡くなりになった。オレが殺してしまった。そう、お手入れをしなかったのさ…。こうしてオレは「グリーンライフ」 を断念した。テレビや雑誌でそれはそれは見事なガーデニングを成就させている主婦などが取り上げられているのを拝見したりするが、心底感心する。立派だ。
例のごとく話は飛ぶ。

■不定期連続ドキュメンタリー小説 「キンユウの季節」■
~第2回 「すいませ~ん、カンパリグレープフルーツもう1杯くださ~い!」~

打 つべし!打つべし!とオレは鬼のようにクライアントにメールを打っていた。昨日のことだ。その時、ピロピロピロリ~ンと(音はしなかったが)一通のメール が飛び込んできた。「ベティさん、田原さんのメアド知りませんか?知っていたら教えてください」。差出人は営業の山口くん(30歳)だった。山口くんは中 途採用で入社1年ほどだが、実に優秀な(かつイケメン。背は低いけどな)営業マンだ。優秀な営業マンとは?それは「仕事を獲ってくる人間」である(←オレ の持論)。仕事を獲ってこない営業マンなど「鼠を捕ってこない猫」と一緒である(←これもオレの持論)。山口くんは優秀だ。 そんな山口くんが「メアド教えてください」と申し出てきた田原さんとは、昨年秋にひと月ちょっとの短期で会社にいた派遣社員の女性だ。現在は祐天寺にある 医療系を主に扱う広告代理店の出版部門にいる。今年33歳だ。大学時代はアメリカに留学していたとかで、ほどよくサバけた気質を持ちつつ、細身で長身で ファッショナブル。キレイなのにちっとも気取っていない。ステキなお姉さんである(オレより年下だけど)。
ある時、田原さんが「何だかアタシ、骨 盤が曲がってるみたいで。整体に行きたいんですよね~」と言うので、東新宿の原ちゃんの治療院を紹介してあげた。田原さんは何度かマジメに通ったようだ。 G街でたまたま原ちゃんと遭遇した際に、「ベティちゃん、田原さんを紹介してくれたんだってねぇ。ありがとう。彼女、美人だね~」と原ちゃんが真顔で言っ てきた。そして、こう付け加えた。「でもオレはダメだな~。あのコ、相当気ィ強いよねぇ?美人で隙がないから太刀打ちできないよ~」………。そりゃそうだ ろう。対象外なんだよ、キミは。それとも、美人でなくて隙があれば太刀打ちできるのか!?どうでもいいのでオレは突っ込まなかった。
そんな田原さ んは、営業マンの山口くんと同じ横浜市旭区三ツ境に住んでいる。実家だ。こう言っちゃナンだが、田舎だ。話は戻るが山口くんがオレに「田原さんのメアド教 えてください」というので、「はいはい~」とソッコーで教えてやった。すると即座にレスがきた。「近所なので、友人として飲みに行こうと思います。悪さは しないので、ご心配なく」。何も…何も追及していないのに…。ひとは嘘をつく時に多弁になる。
山口くんは結婚して3年になるそうだ。1歳の男の子 がいる。奥さんは2歳年上らしい。本人から聞いた。何でも大学時代(中央大学)のカノジョを追いかけてカノジョの故郷の北海道まで行ったものの、そのカノ ジョとは別の、今の奥さんと一緒になってしまったらしい。人生とは奇異なるものだ。結婚したはよいが北海道の産業の乏しさはオレの想像を遥かに超えたもの であるらしく、プロパンを売ったりSEをしたりしていたそうだ(職種に接点がないぞ)。一念発起して生活のため、女房と子供を育てるために上京してきたと いう。PCA生命を経て、リクルートエイブリックの紹介でウチの会社に来た。家庭のために粉骨砕身して労働に勤しむ山口くんであったが、逆に奥さんは孤立 感を深めていったようだ。両親や親戚は北海道におり、仲の良い友人もいない。手のかかる乳児と24時間一緒。神経質だという奥さんは育児ノイローゼ気味と なってしまった。
「山口さんは恐妻家ですよぉ。奥さんからキッツいメールが一日中ガンガンくるみたいですしね~」と、PCA生命時代の1コ後輩 で、これまた今はウチの会社にいるミツノくんがオレに教えてくれた。「え?キツいメールって?早く帰って来い、みたいな?」とオレが尋ねると、ミツノくん は小声になった。「ええ。聞くと、やっぱ育児ってタイヘンなんですねぇ」。 そんなミツノくんは今年は子供が欲しい、と公言している。彼はまだ結婚して1年ちょっとらしい。今年の冬、ミツノくんが青ざめた表情でオレに訴えてきた。 「ベティさん~、オレ、おたふく風邪かもしれないんですよ~。耳の裏のリンパが腫れてめちゃめちゃ痛いんです~。熱もあるみたいだし…」「おたふく風邪? あんた、子供の頃にかかってないの?オレは小2の時にやったぜ。クラス中が片っ端からかかったからな」「クラスのほとんどがかかった時にもオレには伝染ら なかったんすよ~」「オトナになってからのおたふくじゃ、あんた…」「そうなんです~。今年はジュニアが欲しいと思ってるのに~。オレ…オレ…種ナシに なっちゃうかもしれないぃぃぃ~!!」「とにかく、明日病院行ってちゃんと診てもらいな。まだおたふくかわからないじゃん」「そうします…」ミツノくん は、どんよりとうなだれていた。翌日。オレが喫煙所で一服しているとミツノくんが駆け寄って来た。「ベティさ~~~ん!」「お、どうしたミツノくん。ちゃ んと病院行ったか?」「行きました!ただの風邪でしたよ!おたふくじゃなかったっす!!」「そりゃあ良かったなぁ」「安心しましたよ~」満面の笑みを浮か べるミツノくん。「風邪とはいえ、高熱を出したりすると精子数が激減するというからな。気を抜いちゃいけないぜ。手洗いとうがいを励行して風邪を引かない ようにな。子作りガンバレよ!」「はい!!!」ミツノくんは礼儀正しくお辞儀をした。が、ここは紛れもなく会社である。オフィスである。こんな会話をする 場ではない。どうなっているのだ。オレのせいか?ミツノくんから、奥さんがご懐妊したという話は…まだない。
話が反れてしまった。2月の終わり だったか3月の初めだったか、ウチの会社の編集部と営業部数名とで汐留で飲んだ。山口くんもいた。オレは彼に聞いてみた。「どうかね、家庭の方は。奥さん は落ち着いたか?」(←しかし、オレはつくづくノリがオヤジである)。すると山口くんは伏し目がちに言った。「いや…。もうどうにもならないっす。オレも 疲れてきちゃって…。連休明けから北海道の実家にカミさんと子供をしばらく帰すことしました…。オレも仕事に集中できないし…」「そうか、タイヘンだな。 いっそのこと、二人目を作っちゃって、関心を逸らすって荒技もあるな」「いや、考えられません!考えられませんっ!!」連呼する山口くん。「え?どうし て?」と素朴な質問をするオレに彼は、「だって、子供生まれてからカミさんと1回しかヤッてませんもん」「えぇッツ!?いっ、1回だけ!?」そういう類い の話はよく聞くけどな…。それどこじゃないんだろうな、子供育てるのってさ。オレには子供いないから大体しかわからないけどさ。「で、でも奥さんが北海道 に行ったら、離れてるから心配になってヤキモチ焼かれて盛り上がる、ってのもアリかもしれないじゃん」無理無理に繕おうとするオレに山口くんは「そんなこ とないですよ…。オレのことなんてどうでもいいっていうか…。関心ないみたいですしね…」とつぶやくと、力なく「ふふっ…」と笑った。オトコが浮気する時 はこういう段階であろう。オレは確信した。山口くん、オレの胸でいいならいくらでも貸すぜ!思う存分使ってくれ!減るもんじゃないしな!とは言うものの、 彼はオレなど眼中にないようである。いい仕事するのにな~頼まれればさ~。
山口くん、田原さんにメールしたかな?オレは野暮なことは聞かないぜ。 羽伸ばせばええがな!鬼(?)のいぬ間にココロの洗濯してなんぼじゃい!恋とかした方がいいよ。もうすぐ夏だしな!汐留で飲んだ時に「オレ、酒弱くて。ワ インもウィスキーも焼酎もダメだし…。軽いカクテルだったら何とかいけるんですけど…」とガックリと肩を落とす彼に「途中でグレープフルーツジュースを飲 むといいらしいぜ、肝臓に」と教えてあげると、「えっっ!?じゃ、じゃあグレープフルーツが入っているカクテルって何ですか!?」と食い付いてきたので
「う~ん、ソルティードックはベースがウォッカだから強いかもなぁ。カンパリとかかな?」とオレが言うとその後山口くんはカンパリグレープフルーツばかり追加注文して飲み続けていた。
連休中にたまたま月9の再放送見てたら(深津絵里と妻夫木のやつ)、深津の後輩役の広末が「先輩~。しっかりしなきゃ!って気を張ってる時ほど、カラダの方はガードが緩くなっちゃうんですよぉ~」というセリフを吐いていた。ある種、真実である。

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