ティッシュケースの上でくつろぐハナちゃん。
先週土曜日の夜にTBSの「ブロードキャスター」を観ていたら、今、関西方面では『はっちゃん』という猫ぴーの写真集が爆発的に売れている、というトピッ クスが取り上げられていた。大阪在住の写真家ハニー(はなはじめ)とその妻(も写真家)による、飼い猫はっちゃん(4才 オス)の日常を写真で綴る楽しい ブログ「はっちゃん日記」がクチコミで話題を呼び、今や大変な人気だそうだ。どデカイ人気を背景に、今回の写真集発刊の運びとなったという。「爪とぎの位 置を少しずらしたら速攻で乗るはっちゃん」など、猫ぴーと暮らす者から見れば何の変哲もない写真ばかりなのだが、そこはプロの写真家なだけにさすがに上手 い。当たり前かもしれないが、ここぞというシャッターチャンスを実によく捉えている。猫ぴーはチョロチョロ動き回るから、なかなか決定的瞬間を押さえられ ないものなのだ。書店でのサイン会(撮影会?)の様子も放映されていたが、大盛況だった。4才といえば、ウチのクリとハナと同い年なのに…。オレがプロの 写真家だったらクリとハナで大儲け、もといヤツらをスターにしてあげられたかもしれない…。口惜しい限りだ。
同番組では、初フライデーされた (熱愛報道というやつだ)、もこみちの反論(?)もオンエアされていた。「ボクは何を言われても構いません。構いませんが…。でも彼女は芸能人でも何でも なく一般人ですから…!不甲斐ないです、自分が。力不足だな、って思います。悔しいです…!!」と、時に唇を噛みしめて、ひとつずつ言葉を選びながら話す もこみち。怒りのあまり身と唇を震わせて、という状態だ。まさに「ワナワナ…」というやつ。久々に「怒りに打ち震えるひと」というものを見た。もこみちは 若いが(21歳)男気がある。「男らしい」と手放しで礼賛できる存在など今や絶滅寸前なだけに惚れ惚れした。しかし、イイオトコは笑っていても怒っていて もカッコイイな。どんな表情をしていてもキメッ☆だ。泣いていてもきっとマーベラスなはずだ。違いないぜ、あぁ違いないぜ!昔気質のオトコがまだ生息して いることになぜかホッとしたオレである。う~ん、ストイック~。それに比べて…。
オレが住んでいる東神田のマンションの隣には空き地がある。 空き地といっても私有地というものである。コンクリートでナメした10平米くらいのスペースに、「立ち入り禁止」という赤いポールが何本か立っている代物 だ。そこには至近距離にある都立高校の生徒がよくたむろっている。最近は気候が良くなってきたせいか、一限が始まるHR前だかの時間に高校生カップルが乳 繰り合っている。オレの出勤タイムと重なるだけに、若い男女が「いやん、うふっ」とかいってチュッチュしている光景を目にしなくてはならないのだ。ワンコ やニャンコと違って人間は一年中発情しているからな。若いときたらなおさらだ。我慢できない気持ちもわからなくもないが…。「ソッチの方ではなく、本業の 方の勉強をしろ~!それが学生の本分だろが~!!」とココロの中で毒づくオレである。先日はカップルではなく、一人の男子が一服しているのを目撃した。ス モーキンだ。オレは、その男子の横を大して気にも留めずに会社に向かうため、足早に通り過ぎようとした。オレに気が付いた男子は、慌てふためいてタバコの 火を消し、猛ダッシュで走り去って行った。何も言っとらんがよ~。「タバコはあなたの成長を妨げる危険性があります。未成年の喫煙は法律でも禁止されてい ます。だから止めましょう」などとオレは一言も言ってないぜ。禁止されると余計やりたくなる、という心情は理解できなくもないが…。喫煙していた男子には 罪悪感だけはあると見た。急いで逃げちゃうなんてプリティ~♪そういう問題じゃないか。今度はちゃんと注意しよう!そう誓ったのだが、それ以降彼に出くわ したことがない。彼、元気かな?
そんな話はさておき。日曜日にオレはマイ妹と、恵比寿のリキッドルームにThe Elephant Kashimashiのライブを観に行った。エレカシはオレが20年来つかず離れず応援しているバンドで、大学生の頃にはそれこそ毎月ライブに出かけたも のだ。最近は年1回観に行くほどの頻度になっていたのだが、今年は1月のZepp Tokyoに続き、何と2度目だ。1月の時にはVIP席に大杉漣がいた。本人はひっそりと座っているつもりのようであるように見受けられたが、やたら目 立っていた。いわゆる「オーラがある」というやつだ。背が高く、スマートで、質の良さそうなレザーの上下を身にまとい、会場は真っ暗なのにサングラス。ス タイリッシュなサングラス。実にイカしていた。何と言っても一般人には醸し出せない色気がある。「こっ、これこそ本物のチョイわるだぜ…!」オレは溜飲を 下げた。オフィシャルHPによると彼は「1951年生まれ」ということだから、今年55歳になるのだ。あわわわ…。やっぱし「ハゲず、太らず」がオトコの アンチエイジングの神髄だな。エレカシファンの間では、彼がメンバーと親密なことは広く知れ渡っているようで、会場の中には「漣さんだ」、「漣さんが来て る!」と、さん付けで呼ばれていた。大切ですよね、敬愛の念を示すのって。ですよね、って。
今回のライブ会場には、音楽評論家の平山雄一やロッキ ング・オン社のシャチョである渋谷陽一の姿などがあった。二人共フツーの冴えないオッサンだったけどな…。肉付きがよくてプリプリしちゃっててさ。「本来 ならばオレも今頃はアチラ側にいるはずだったのに…。おかしいな」。いつまで経っても芽の出ない小説家志望のオトコのようなことを呟くオレ。誇大妄想も甚 だしい、ってか!?
ビールを飲みながら開演を待つオレに妹がコーフンしながら耳打ちしてきた。「ベティちゃん(妹はオレを名前で呼ぶ)、山ちゃん だよっ!」「へっ?山ちゃん?南海キャンディーズ!?」「南海キャンディーズじゃないよ!エレカシで山ちゃんといえば山崎洋一郎に決まってるでしょ!!」 山崎洋一郎とは、ロッキン・オンJAPAN編集長→ロッキン・オン編集長を経て、この度古巣のJAPAN誌に戻ってきた、ロックファンには名の知れた編集 者だ。オレは学生時代は彼の原稿を鬼のように読んだものだ。オレが思い出を手繰り寄せている横で、妹は山ちゃんに駆け寄っていた。「あの…山崎さんですよ ね!?握手してくださいっっっ!!」すっくと両手を差し出す妹。「えっ、ええ…はい」と戸惑いながらも明らかに嬉しそうな山ちゃん。編集者だからな。浮き 草稼業とはいえリーマンだから。ゲーノー人のように羨望の眼差しで見つめられたら嬉しかろう。チキショ~、オレだってそっち側にいるはずだったのに…。 (まだ言うか) 昨年、山ちゃんは40代にして初めての単行本を出した。『激刊!山崎』という本だ。書店で平積みされているのを見た。ちょっと立ち読みした。買えよ。妹は 買ったらしい。12年間に亘って書き倒した連載コラムのすべてが収録されているらしい。「1993年~2005年というロック・シーン激変期を極私的かつ シビアに言い当てたロック時評としても、単に中年ロック屋の日記としても楽しめる一冊」。そのアプローチもあったか…。でもオレ、今やロックのことをメイ ンには書けないし。ヨモヤマネタの方が比重高いしな。山ちゃんの本にはエレカシのミヤジも推奨文を寄せている。「夢、希望、そして絶望…。ぼくらの生活を 支配するそんなシンプルな感情が渾然となって一気呵成に綴られている。この本は、音楽を媒介とした、ひとりの男の紛うことなき詩である」。ミュージシャン (できれば有名どころ)の親友は欲しい。
ライブ後に妹と焼肉を食べた。「チークが濃い。服の露出が高い。ゲラゲラと笑うな。タバコと酒は止めろ」 と始終説教されていたオレである。妹のくせに!先に生まれてきた方がエライんだよ、世間では!!さくらに小言を言われ続けていた寅さんの気持ちがわかる ぜ。妹とオレは顔は似てるけど、性格は真逆だ。とは言っても共通項も多いけどな。だって血がつながってるんだもん~。恐るべし血脈!先日、妹と一緒にエス テサロンに行ったらば、エステティシャンのおねーさんが「ふっ、ふっっ、双子っっ!?」と驚愕していた。妹に万が一のことがあったら、妹のダンナと甥っこ を育てる覚悟だけはしているオレだ。あっ、まだ義弟の意志を聞いていなかったな。今度実家に帰った時に確認するとしよう。イイ仕事するぜ~オレ。
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