2007年8月18日土曜日

パリ高級娼館女主人の告白

 ど~も~。銀座で大ブレイク中のベティで~す。中田カウス師匠、頑張れ!!(←他意なし)
 先日恵比寿駅界隈を歩いていた時のこと。20代前半 と思しきギャル(死語)二人とすれ違った。「アタシしみじみ思ったんだけど~、やっぱりさあ~幸せなひとのそばにいないと自分も幸せになれないな、ってぇ ~」「そうだよね~アタシもそう思う~」。わかってるじゃねぇか、コムスメ。また、JR新橋駅銀座口で出勤前(銀座のね)のお化粧直しをしていた時のこ と。20代前半と思しきギャル(死語)二人が同じくお化粧直しをしていた。「アタシしみじみ思ったんだけど~、計算しながら恋愛するひとってやっぱりダメ なんだよねぇ~」「アタシも~。真っ向勝負して欲しいよね~正直にぃ~」。わかってるじゃねぇか、コムスメ。いいぞ!!それはさておき、JR新橋駅の銀座 口改札横にある女子トイレは、平日19時過ぎの時間帯ともなるとせっせと顔を作っている銀座のお姉さん達でごった返している。縦列になって塗り塗りしてい る様子はまさに圧巻である。オレは、「ふ~ん、このマスカラだとこんなにボリューム出るんだぁ…」とか「キレイな巻き髪に仕上げるにはこうするのね…」と いったアンバイでお姉さん達のテクを盗み見している次第である。メーク前と後では文字通り別人になってしまうお姉さんも多々。いやはやお化粧は上手いに越 したことはないっすね。
 そんなことよりも。諸般の事情により、辻堂で編プロをやっている叔母(マイ母の妹)の跡目を継ぐことになりそうなオレで ある。主なクライアントは小田急箱根ホールディングス様。思わず、様付けである。小田急電鉄様の「箱根NAVI」と箱根観光協会様の「箱根全山」というサ イトの記事(?)の企画・取材・執筆・編集・制作をするのがメインのお仕事。あとは箱根観光協会の『箱根悠遊』という機関誌を年2回発行する他、ヤマハ ミュージックのPR誌なども作っている。webと紙の二本柱だ。叔母については追々伝えるとするが、非常~にオレと似ているので(姿形ではなく生き方が) オレは多大なシンパシーを寄せている。ただ身内と仕事をすることに対してはとても抵抗があったので、今まで手伝いすらしたことがなかった。が、叔母もだん だんと年をとってきたため、取材等はキツクなってきたようだ。叔母にはオレの弟と同い年の優秀な一人息子がいるのだが、渋谷にある某国営放送に勤めてお り、そこに骨を埋めるようなのでオレがひと肌脱ぐことになったわけだ。恵比寿に銀座に箱根。何だか最近のオレはものすごく働き者である。
 先週木 曜日に小田原にある小田急箱根ホールディングス様の本社にて行われた「箱根NAVI」の編集会議に初参加してきた。東京駅8:22発の東海道線快速アク ティで一路小田原へ。すっかり遠足気分である。空気はおいしいし景色はいいし、の~んびりとした風が吹いている。「サイコーじゃん、小田原!住んじゃおう かな」やや真剣に考える。会議の前にまずは電鉄だのエージェンシーだのトラベルだの登山鉄道だのバスだの観光船だのロープウェイだの、いっぺんに20人く らいの大量のオッサン達と名刺交換をした。「杉山さん(叔母の苗字)、杉山さんのオフィスはスタッフの方何人なんですか?毎回いろんな方が見えますけど ~。100人位いらっしゃるんじゃないですか~?」と、叔母はエージェンシーのお兄ちゃんにツッコまれていた。「手伝いたいって沢山のコが言ってくれるん ですよ。主に元教え子なんですけどね」「じゃあ、この方(オレのこと)も『ごきげんよう軍団』なんですか?」「ええ、彼女は湘南支部ですのよ」「湘南支部 ですかぁ~」。ごきげんよう軍団とは?叔母は編プロを興す前に強羅にある函嶺白百合学園で教師をしていた。白百合!あの白百合だ。やんごとなき方もご卒業 なさった白い百合。あそこのご出身の婦女子は総じてごきげんよう軍団と呼ばれているようなのだ。どうやらオレは強羅ではなく、湘南白百合学園の卒業生とい うことになっているらしい。今やフツーの奥様達になられた筋金入りの元お嬢様達が、お小遣い稼ぎで月1,2回程度叔母の仕事のサポートをしてきた。この 20年間で5,60人はサポートしてくれたようだ。「ロンちゃん、女の子達いっぱい使っちゃって、『マダムDC』みたいじゃない」小田原帰りに戸塚の実家 に叔母と一緒に寄ったところ、マイ母が言った。「何?マダムDCって?」そう尋ねる叔母を差し置き、「ベティちゃん、知ってる?マダムDC」とマイ母が フッてきたのとカブリつつマイ父が「プロスティテュート(娼婦)だろ?」と答えた。オレの両親は元英語教師なので日常会話に頻繁に英単語が飛び交うのだ。 適度にアカデミックな家庭であったが、さすがに幼少時代のオレは英語で表現されると何の話題なのやら皆目見当がつかないこともたびたびであった。が、今は 違う。「パパ、マダムDCとは『マダム・クロード』のことよ。プロスティテュートではなくてそのコ達をとりまとめていた仕切り役の女性よ。パリの高級娼館 の女主人。ま、置屋の女将みたいなもんかな」。

 「男性を素敵にできるのは、女性だけ」 

 ご存知でして?マダム・ク ロード。本名クロード・グリュデ。フランスはパリの裏側で、男女の機微を操りながら、したたかに生き抜いた女性だ。華やかで美しいパリの街には、人間の欲 望が渦巻く怪しい裏の世界が隠れている。昔も、そしてきっと現在も。以下、『マダム・クロード 愛の法則』クロード・グリュデ著/伊藤緋紗子訳 知恵の森 文庫より抜粋する。
 彼女は1962年から1977年までの間、パリで娼館を経営していた。客は、貴族や皇太子、大物政治家、実業家や弁護士た ち、果てはケネディ大統領までいたという一流揃いで、もし彼女がこうした男たちのことを話し始めたら、フランス政府まで窮地に陥るとまで噂されていた。 「パリの一流ホテルから、石鹸と歯磨きの香りをさせた、一分の隙もない美しい娘が歩いてきたら、そしてすれ違うときに、あなたを少しだけ見下すようなそぶ りをしたら、それがマダム・クロードの娘(娼婦)たちだ」と、パリの新聞のコラムに書かれたほど、彼女たちの存在は人々の関心を掻き立てていたという。あ る政治スキャンダルに絡んで、彼女は警察の厳しい追及を受けることになるが、決して顧客の秘密を漏らすことはなかった。そんなこともあり、「鉄の神経をも つ女」として、さまざまにマスコミに取り沙汰されていたのだ。 
 自伝を出版した現在の彼女は、洗練された身のこなしで、一流のものを身に着
け、 とてもユーモアのある女性だそうだが、視線は鋭いという。そしてこう話すという。「クロードの館に関わったすべての人が、結局みんな幸せになっている。だ から、自分は良いことをしたと思う」、と。クロードの館の娘たちは、最終的には王妃になったり実業家と結ばれたりと、顧客の男性たちと幸せな結婚をした。 あるいは女優になったり、母国の復興に尽力したり、誰よりも女性としての栄華を手に入れたのである。マダム・クロードは、娘たちを厳しくしつけたらしい。 例えば、「ハンドバッグの中には、3つのポーチを必ず入れておきなさい。化粧品用、替えのストッ
キング用、そして口や身体のデオドラント用に」。 さらに、「男性を王様にしてあげなさい。決して自分を主張してはいけない。相手の話に相槌を3回打つだけで、必要のない限り自分の話はしないこと」。そう いうことを徹底的に教え込んだ。彼女自身、カソリックの修道院で厳格な教育を受けて育った。彼女が娘たちをしつけることができたのも、そんな背景があった からかもしれない。
 彼女はこうも語っている。「わたしの顧客たちには、魅力的で美しい奥様がいるのに、なぜわたしの館に通うのか。彼らは打ち明 けていたわ。それは家に自分の居場所がなく、妻が自分に関心を持ってくれないからだと」。娘たちは話をきちんと聞き、王様のように扱ってくれるからこそ、 彼らは会いに来るのだ、と。クロードの館で働きたいと言ってくる女性も多かったそうだが、いくら美しくても、自分に自信を持ち過ぎて人の話を聞かない女性 は、決して採用されることはなかった。 そして、どんなに権力のある男性でも、自分の魅力に自信を持てない人の方が多い、と彼女は語っている。だから、娘 と出かけたほとんどの男性は、後日、娘が自分のことをどう思ったか、その評価をクロードに確かめてきたそうだ。
 マダム・クロードが活躍した60 年代のパリはまだまだ男尊女卑の世の中で、今は時代も違う。彼女の評価はいろいろだろうが、参考になることも多いことは否めない。男性を素敵にするのはい つだって女性であるし、そうすることで自分も大切に扱ってもらえるのだということは、忘れてはならない教訓ではないだろうか。「男性を王様にしてあげなさ い、ねぇ…。ちょいと実践してみるか。大物政治家や大統領は来ないけどな。3つのポーチなんて学生の頃からちゃんと分けて持ってるしぃ~。素養はバッチリ じゃん、オレ。欠けてるのは美貌だけかも…ふふふ…」。
 かくしてオレはブレイクした。(←金城一紀「GO」からのパクリ)。
大ブレイク @銀座、である。「元気をもらったよ!沢山元気をもらったよ。あぁ、とてもとても楽しかった!話を聞いてくれて有り難うね。本当に、本当に有り難うね…」 と、オレに向かって涙目で握手してくる(しかも両手)オッサンが多発しているのだ…。やっぱり年配の人が多いかな。みんな寂しいのね。居場所がないのね。 とってもとっても可哀相なの。「そんなに喜んでくれて…アタシ、何もしてないのに…」と思いつつ、「そんなに言ってくれるならね、おじいちゃん。ここにハ ンコだけポンッと押してくれればいいからね」という言葉が口から出そうになるのを必死に堪える日々である。いや、ホント。年寄り転がし。これから昼間は辻 堂のマダム・クロードに、夜は銀座のマダム・クロードの元で磨かれるのね、オレったら…(ジローはオッサンだから問題外)。もう生娘、もとい、娘じゃない けど…。スムーズに流れたところで次回は銀座のマダム・クロード、ウチの店の悦子ママについて書きたいと思う。なかなか銀座の男と女の物語までいかねぇ な。徐々にユルユルとね。

Happy Mania

 年下男が熟女を選ぶ理由 2007年3月29日付『日刊ゲンダイ』
 
 『暴露本で世間を騒がせた元祖プッツン女優、石原真理子(43) に結婚情報が浮上した。それも相手が20歳も年下の俳優というから、ビックリだ。そういえば、大地真央(51)は12歳年下のインテリアデザイナーと婚約 したばかり、秋吉久美子(52)も26歳年下の映像クリエイターと再婚した。「年上女房は金のワラジを履いてでも探せ」なんて言われたが、熟女には何か魔 性のテクがあるのか?(中略)小泉今日子だって20歳年下のアイドル歌手と熱愛中だ。熟女がモテモテなのは間違いない。
 11歳年上の女性と結婚 したばかりという商社マン(31)が明かす。「若い女性にはない柔肌にハマったというのも、正直あります。感度もいいし、こちらが頼めば嫌がらずに何でも やってくれる。同世代を相手にすると疲れるんです。要求も多いし…。その点、年上の女は甘え上手なのに甘えさせ上手。精神的にも楽ですね」。男女間のトラ ブルに詳しいカウンセラーのエンジェル山崎世美子氏がこう言
う。「熟女といっても最近は見た目も若い。バリバリ働いていれば魅力的に映るし、同世 代の女性より尊敬もできる。何より年上の女性に認めてもらえると『うれしい』。姉さん女房を持つ男性は皆さん、そう口を揃えます。デキる女に選ばれた男と いう自尊心も満たされるようです。ただ、30年後には妻を介護しなければならない、なんてことも考えずに突っ走れるのは若さゆえ。妻が還暦を過ぎたあたり から離婚するケースが増えます」。』
 還暦を過ぎた頃に離婚されちゃあ、たまんねーよ。
 柔肌…。感度…。甘え上手なのに甘えさせ上手 か。よっしゃ~!!記事をまんま鵜呑みにして、和恵さんプロデュースの集団見合いに出かけてきた。土曜日のことだ。開催場所は、システム会社シャチョ (43)の市ヶ谷にあるエクセレントなマンション。1人で住むには広すぎるメゾネットタイプの2LDKで小物の細部に至るまでいちいち小洒落ていた。太陽 光がよく入り、白を貴重にしたお部屋は清潔感フルフル。「いい暮らししてんじゃん~。お金持ちぃ~」って感じだ。
 オレより年上なのはこのシャ チョと、マゼラン時代にお付き合いのあった、これまたシステム会社の元シャチョ(44)の2人で、あとは36歳が3人、35歳が1人であった。4人はオレ より年下。女性陣は和恵さんの高校時代の部活の先輩であるシホさん(41)、シホさんの短大時代の同級生リカコさん(41)、Rのお客さんだったソニー ミュージックのアツコさん(年齢不詳。多分43,4歳)、それから和恵さん(40)、オレである。アカソフの指摘通り、平均年齢は高い。それにしても、年 齢層の高いパーチーの場合、燦燦と陽が降り注ぐ時間帯は避けた方が賢明だと開始早々オレは痛感させられた。シワやシミや白髪…等々、ハイビジョンテレビさ ながら思いっきり露呈されてしまうのだ。夜だったらゴマかせるのに…。何たって暗いからね。あんまり見えないのが好都合ってもんなのさ。それはさておき、 しぶしぶ参加したパーチーだったが食事もお酒もおいしく、期待していなかった分だけ思いのほか楽しめた。今年からこそ他人の悪口は極力言わないようにしよ う…、と心に決めたオレであるので(←真剣です)、多くを語ることは押しとどめたいと思うのだが…。
 30代後半以降で独身のオトコ(バツな し)って、やっぱしヘンなのが多い。オツムは良さそうだし、お金もあるようだし身綺麗だが、去勢されたワンコみたいで覇気がない。が、オレオレで強引なタ イプと、いるかいないのかわからないくらい薄いタイプ(キャラが、ですよ)に二分されているのが興味深かった。家主のシステム会社シャチョなんて見るから に実直で純朴でタラシ込むのは容易であるだろうと推察された。オレぐらいでもダイジョウブだ。だってそうなんだもん、きっと。でも、堅そうな仕事していて お金持っててもイヤなものはイヤ。チビとハゲとデブはイヤなのっっッ。中身が良ければ、なんて偽善だ。見た目だって重要だよ。ダサいのはイヤ!安定を得る ために何かを、そう、大切な何かを断腸の思いでかなぐり捨てれば、多分楽ができる。確実に。お金が足りずに銀座でバイトすることもないだろう。でも、イヤ なものはイヤ!それにそもそも、ひとに食わしてもらうのって好きじゃないし。ムチムチしたチビデブに生活のために抱かれるくらいなら、死んだ方がマシ じゃ!舌噛んで死ぬ~。噛みたくない~。ラブジャンキーなオレは、ホスピスみたいな恋愛じゃ、もう物足りないのさ。生半可なクスリじゃあ効かないカラダ に…。もっと強いクスリをくれ~。
 そんなこんなで、記念写真を靖国神社で撮影するという、和やかだか暴挙だかわからないシメがなされ、パーチー は20時頃お開きとなった。おクスリが足りないわ…と、オレは単身G街へ足を運び、黒部→デスマッチ→ヅメとハシゴし、結局2時まで飲んでしまった。午後 2時から夜中の2時まで半日丸々飲み続けたわけだ。貴重な時間を無為に過ごした気もしなくもないが、久しく浴びるほど飲んでいなかったので、アルコール摂 取量と比例して気分は爽快である。自由だな。
 ふと、オレのバイブルである安野モヨコの「ハッピーマニア」の一節を思い出した。主人公の“ヤッて から考えるオンナ”シゲタカヨコは恋人のタカハシからこう問われていた。「シゲタさん!シゲタさんの欲しいものって、一体何なんですか?!」シゲタは答え る。「恋の道」と。「それを求めている限り、未来永劫ココロの平穏は訪れないんですよっ!!」タカハシが叫ぶ。「そんなもん、百も承知だ。あばよ」シゲ タ、オトコらしい~~~っ。ステキ~。あっちもこっちもカッコイイのはオンナばっかりだな。立ち上がれ、男子!!(←どっかで聞いたな)「アンタが欲しい のは、お母さんか愛玩犬だもんね」江古田ちゃんはそう呟いてた。格段落ち込んだ様子でもなく、ね。

太陽にくちづけ

 桜がもう半分葉桜になっている。先週土曜日、新大久保のグローブ座へコンドルズの春公演をアカソフと観に行った。今回は例年以上にエンタテインメント性 が高く、ソツがないのに荒削りな部分も十分にわざと残しており、確信犯的ではないのだがとにかく痛快な作品で、1時間半がまさにあっという間。もう30分 は観たい!と切望する出来であった。オレは前回の公演までは藤田くんばかり見ていた。細身で朝鮮顔でキレがあるのにしなやかなダンスをする。好みだ。が、 今回は石渕さんと青田さんに釘付けである。二人共、確か大学講師でインテリ。そして明らかに変態だ。楽器も歌も上手く、おまけにハンサムである。やっぱり 30代後半~40代前半くらいもいいねぇ。まだ若さが残ってるもんな。アカソフも大変満足していたようである。
 アカソフに会うのは昨年の年末以 来だったが、ヒロミちゃんに会うのも実に久々。ヒロミちゃんはややふっくらしていた。妊娠はまだしていないと聞いていたので、会うなり開口一番オレは 「ちょっとふっくらした…?」と言ってしまった。「そうなのよ~太った!」そう恥ずかしそうに言うヒロミちゃんは髪の色も明るくなっていた。金髪だ。「髪 の毛の色、随分明るくしたじゃん。似合うよ。どしたの?ずっと黒髪だったのに」「ううん、アタシの髪って本来はこの色なの。もう中学生の頃からね。ヅメ ちゃんが嫌いだって言うからずっと黒くしてたんだけど…。最近また“悪ヅメ”だから染めてやったの!」フフン、と自嘲するヒロミちゃんの横顔は何だか疲れ て見えた。ヅメちゃんはまた酔っては彼女に罵詈雑言を浴びせているのでは…。推測の域を越えないが心配だ。いささか夫婦の行き違いがあるのかもしれない。 公演終了後に少しだけヅメちゃんとロビーでお話しできた。「ベティちゃん、来てくれてありがと~」とつぶらな瞳で微笑みながらキュートに手を振るヅメちゃ んを見るに、「こんな温和なひとがなぜ…」という思いが胸をよぎる。酒は飲んでも飲まれるな!!自戒の念も存分に込めて言うぞ!
 しかし、今回の ステージではヅメちゃんの半裸、お尻まで見てしまった。いつもは鎌倉さんの独壇場である「ふんどし姿」にヅメちゃんも果敢に(?)挑戦していたのだ。「み ちのくひとり旅」の山本譲二然りである純白のふんどし。最近では佐渡の和太鼓の男衆ぐらいでしかお目にかからない出で立ちだ。しかもテレビでしか見たこと はない。生だぞ。「う~ん、友達のお尻を見る機会なんてなかなかないもんだよね」。お好み焼きを食べながらオレはアカソフに語りかけてみた。新大久保に は、区役所通りにあるバー「スマイル」でバイトしていたツッシーちゃんが旦那さんと昨年8月にオープンした鉄板焼き屋さんがあるのだ。せっかく新大久保に 来たんだからね、と寄ってみた。「お尻ねぇ…そうだよねぇ」。アカソフもムハムハと食べながら同調する。「しかしアレだね、ヅメちゃんって相当体毛が濃い ~な。胸毛にかけてのギャランドゥぶりもけっこーなもんだけど、背毛があるひとって久々に見たよ~。すごいな、あの背毛!」ついつい声がデカくなってしま うオレ。「背毛、って…。確かにヅメちゃんって男性ホルモン多いんだろうね。ヒゲだって伸ばし始めてから6週間だって言ってたじゃん。6週間じゃあそこま で伸びないぜ~」と、アカソフ。そう、ヅメちゃんはお顔に立派なおヒゲをたくわえていて少々驚いた。おヒゲで顔って変わるもんだね。それもさることなが ら、そもそも胸毛ってオレが「オトナのオトコ」を目にした原風景なんだよな。
 オレが小学校三年生の時の担任の先生は、岩上先生という男性教師 だった。あの当時で年の頃はオレの親父と同じくらいだったので、おそらく36、7歳。長身でガタイがよく、今思えば声はシビれるようなバリトン。そして頭 髪は見事な「波平ハゲ」であった。ツルリン系である。そう、あれは体育の時間がプール授業になった初夏のある日のこと。プールサイドで海パン姿で号令をか ける先生を見て8歳児のオレは軽い眩暈を覚えた。「む、胸毛がある…!!」と。エロティシズムなどという言葉のかけらさえ知らなかったあの頃。例えようが ない高揚感(?)を抱えながら帰宅したオレは父親を詰問した。「お父さん、岩上先生には胸毛があるんだよ!モジャモジャなんだよ!!どうしてお父さんには 胸毛がないの!?」「そうか~。先生には胸毛があるのか~ハハハ(←答えになっていない)」と笑う父親を見ながら、幼な心にも納得できない気持ちでいっぱ いだったことを思い出す。なもんで胸毛を見ると、何とも表現し難いムラムラ感(性欲ではない)がいまだに出てしまうのだ…。
 「ところでベティさ ん、さっき言ってた『和恵さんプロデュースの集団見合い』って何?」。唐突にアカソフが聞いてきた。お節介な和恵さんが主催する「30代・40代独身者限 定のホームパーティ」と銘打った集団見合いにオレをかなり強引に引き入れようとしているのだ。「もう、ありがた迷惑なんだよね~。概要はこのメールの文面 を読んでもらえればわかるよ」「どれどれ…」該当メールを読み終わったアカソフが呟いた。「こりゃ、集団見合いっつーより、『ねるとん』だな。年齢層高い けど」「年齢層高い、ってのが余計なんだよ!ホントにメンド臭いよな~」焼いたキャベツにマヨネーズをつけながらオレはボヤいた。「でもベティさん、カレ シいるんだろ?」「いるよー。でも、合コンなんて15年ぶりくらいだからすっかり忘れちゃったんだけどさ、カレシがいても「いないんですぅ』って言っとか ないといけないんだっけか?」「どうだろうねぇ。合コンに『カレシがいる』ってコがいると、『カレシがいるのに来るんじゃねぇよ!』って逆ギレされたりす ることもあるらしいから、様子を見ながら加減したら?」「なるほど~。逆ギレされたって困るぜ、好きで参加するわけじゃないのにさ」。銀座の店でも、よく 「カレシいるの?」と聞かれる。ちょっとイイカンジじゃない?というお客さんには、「今、恋愛はお休み中なんですぅ」と答え(ツッコミはお断りいたします わ)、問題外、というお客さんには「気になってるひとはいるんですけど~」と答えるようにしている。現在のところ何の進展もないけどね…。  
  オレは続けた。「一緒に旅行行ってくれるひとは欲しいんだよな。ひとり旅ってしたことないしさぁ。旅先でゴハンひとりで食べるのイヤだからさ~。そうだ、 あんた一緒に行かない?ひとつ言っとくけど、エッチはナシだからね」「な…何でオレがベティさんと旅行に行かないといけないワケ!?カレシと行けばいいだ ろ?それにどうしていつもあなたはそう“上から目線”でモノ言うの?」「だってカレシはどこにも連れて行ってくれないんだもん!」「もん!って可愛い顔し てもダメだからねっ」「あれ、今可愛いって言ったね?言ったべ、可愛いって」「うるさいな~!」「照れるなよ~」こうしてレベルの低い(?)新大久保の夜 は更けていった次第である。
 それにしてもアカソフのヤツ、初めてスマイルに連れて行ってあげたのはオレなのに、すっかりオレ以上に馴染んでい る。G街デビューはRだったのに、先週はブランのキワさんやお客さんたちと、そして昨日はクエスチョンの人たちとお花見に行ったようだ。「ベティさん、バ サラでバイトしていたアサミちゃんが新宿3丁目に店出したんだけど、今度行かない?」などということまで言い出す始末。アイツったらすっかりG街の住人 に…。大丈夫だろうか。日々楽しく生活してもらえれば別にいいんだけどさ。G街のとめどない魅力ってのは理解できるけどね。銀座で過ごしてると余計に肌で 感じるね。良し悪しはわからないけど。ま、春だし恋とかしなくちゃね。

錯乱

 全国津々浦々のBabyたち…待っててくれたかい?待っててくれたんだね。
 「甘噛みベティ」、満を持しての再開である。「ケロロ先生とオレの 二人しか読者がいないんだから、ちゃんと更新しなさい」と、ジョゼは言うが読者が二人しかいないようにあえてしている、ということを今ひとつヤツは理解し ていないようである。オレが一応ブログを書いている旨をごく一部の友人・知人に告知したところ、「是非アドレスを教えてくれ!」と懇願されているのだ。い や、マジで。前の会社の先輩の中本さんに山田さん、アントニオにノビ太、デザイナーの麻子ちゃんに智子ちゃん、サトーさんに(ツカジーニにも!)、そして 和恵さん…。その他にも。いろいろ支障が発生するであろうという懸念から教えていないだけなのだ。だって…ね~え? 
 ま、そんなことはさておき、とにかく久々だ。今回の再開に向けて、今までのオレのブログの記述を読み返してみた。「面白いじゃねぇか…!!」自画自賛だ。我ながら感心した。これからは短文でもなるべく毎日(無理だな)書き綴っていきたいものである。
 心機一転!!
  私は東神田ちゃん。愛とせいかつに追われる40歳。千代田区東神田に在住していることからそう呼ばれています。そう、今年の1月でとうとう40歳になって しまった。不惑。日々まだやや惑う場面も多い不惑である。恐ろしい あぁ恐ろしい 恐ろしい…40年も生きているとは…(それ以上の年月を生存なさってい る読者のお二人、申し訳ございませぬ)。ぶっちゃけ、な~んか長生きしちゃってるな~というのが実感である。
 享年26 カート・コバーン(ニルヴァーナ)
 享年27 ジャニス・ジョプリン、ジミ・ヘンドリクス、ブライアン・ジョーンズ(ストーンズ) 
イッチャッテるミュージシャンは夭折だ。オレも27歳になった時には感慨深かった。「ジャニスと並んでしまった…」と。偉大な先人たちの年齢をゆうに超え、それから10年以上オレはダラダラと生息し続けた。
 享年39 松田優作、ナンシー関 
優作も、そしてオレが最も敬愛するナンシーの歳さえ越してしまった。うぅ…誰なんだ。40になっても生きてた偉大なひとって誰!?
 享年40 ジョン・レノン ………。コメントは差し控えよう。
  松田優作といえば、確か昨年の11月頃に13回忌直前ということで、メディアで随分と特集を組んでいた。その中のある番組で、優作フリークのリリー・フラ ンキーのロングインタビューが放映されていたのをたまたま観た。「昔付き合っていたカノジョと『野獣死すべし』のビデオを観ていたら、寝たんですよ、隣 で。カノジョが。正直信じられなかったですけどね。どうして寝られるんだ、お前は!?って。考えてみれば“趣味”と“魂”の問題は違うもんかもしれないで すしね。オレが『ノッティングヒルの恋人』観ながら寝ちゃうのと同じで」。妙に説得力のある発言であった。
 『野獣死すべし』といえば、この映画 のヒロイン役を演じている小林麻美(かつての「イイオンナ」の代名詞。現田辺エージェンシー社長夫人)はオレの高校の先輩である。「雨音はショパンの調 べ」が大ヒットした小林麻美だ。しかしひどかったね、あの歌唱力は…。年代は大分違うが先輩だ。芸能活動をしながら在学できるような学校ではないので(校 則は厳しかった)、一年で文化学院かどこかに転校したそうだが、あの風貌であるので在学中はとにかく目立った存在だったようだ。オレがジャスト高校生の 頃、麻美がある週刊誌に高校時代のことを語っている記事が掲載された。「スカートが長いとか短いとか、お化粧しているのかとかそんなどうでもいいことばか り細かくチェックする下らない学校で…」というような箇所があり、「なぜ小林先輩は母校のことをあんな風にしか言えないのだろうか?」という議題でHRが 開かれた記憶がある。後輩達が話し合ったところで変わるような価値観で芸能界を生き抜いていけるかっての…、と高校生のオレは心の中で「ケッ」と毒づいて いた。が、口には出さなかった。だって小心者なんだも~ん、昔から。
 これまた高校時代の話だが、オレの友人(女性)の同級生の男の子が世田谷区 の宅配ピザ屋でバイトをしていた。ある日、「松田」という家から注文があり配達したところ、ドアから松田優作が出てきてビックリしたという。優作がピザの お支払いを…。オレ達は、「優作もピザ食べたりするんだね~!!」と、ひとしきり盛り上がった。あ、子供たちかな?しかし、あそこの長男の龍平は年々オヤ ジに似てくるな。う~む、血と骨。
 例によって話は変わる。先日、会社の前にあるファミマで『週刊文春』を立ち読みしていた。中村うさぎの「さす らいの女王」を読んでいてたまげた。うさぎ姐さんは最近週一でSMバーで働いているらしい。50歳になるという。「下着姿で“ひとりランパブ状態”だった せいか、すっかり風邪を引いてしまった。年寄りの冷や水とはまさにこのこと」と書いてあった。ブランドショッピングを漁り、ホストクラブにハマり、最近は 豊胸をはじめとした自己の体を改造しまくり。湯水以上の金銭をジャブジャブと使い尽くした後、デリヘル嬢となり、その豊満になったボディから源氏名を叶恭 子としたことから本元の恭子に訴えられたことも。姐さんは一体どこへ向かおうとしているのか…。オレは密かに心配していた。姐さんこそ「平成の無頼」だと オレは思っているからな。
 無頼:1.正業に就かず、無法な行いをすること。また、そのさまや、そのような人。「-な(の)輩(やから)」
     2.頼みにするところのないこと。~「大辞泉」より 
  うさぎ姐さんは原稿料前借りの使い込みによる経済難ではなく、「自分の女としての価値を確かめるため」デリヘル嬢として風俗店に勤務したという。そして今 度はSM嬢に進化(?)を遂げたわけだ。姐さんはいつも命懸け。相変わらず深海より深い業である。さて、ここで告白しておこう。姐さんほどの業の深さなど 持ち合わせておらず、自分の女としても価値を確かめるわけでもないが、フツーに経済難なオレは夜のバイトを始めることにした。っつーか、もうやってんの1 月半ばから。だってジローったら少ししかお給料くれないんだもん。贅沢が好きなオレが一生懸命切り詰めて、大好きなネイルサロン通いも最低限の回数に減ら して、買いたいお洋服や靴も我慢して、飲みにすらろくに行ってないってのにどうにもこうにも赤字。なもんで、短時間で高収入のウォーターワールドへ少しだ け(?)返り咲くことにしたというわけだ。それにオレってば、小心者のくせに人から見られることが大好きなのさ~。
 で、1月上旬のこと。3年程 前にバイトしていた銀座のクラブで週2,3回働くべく、事務所の経理の黒木さん(女性)に突如電話をかけてみた。「もしもし~。黒木さんですか~?昔バイ トしていたベティですけど~」「あら、ベティちゃん久しぶり~!どうしたの?」「いろいろ事情が変わりまして~。またお仕事したいなぁと思ってるんですけ ど~。バイトとかってまだ募集してます~?」「バイト募集?してるわよ、してるわよ、してるわよ!!(←強く連呼)あらヤダ、みっちゃん(美智子さん、店 のチーママ)のこと覚えてる!?」「美智子さんですか~もちろん覚えてます~」「じゃあ、みっちゃんから連絡させるからっ!」。翌日から早速オレの夜の蝶 ライフがスタートした。もうそろそろ三ヶ月になる。大分慣れてきた。楽しい。実に楽しい。なんたって責任ないから、完全に部活感覚だ。遊びながらお金もら えちゃうなんて~。椎名林檎風にいえば、「JR新橋駅の銀座口を出たら そこはアタシの庭 大遊戯場 銀座並木通り」といったところだ。それにしても、店 では毎回毎回大変興味深い方たちにお会いする。非常~に勉強になる、いろんな意味で。書きたいネタは鬼のようにあるので、今後は思いつくままに書いておこ うかと思っている。またタイトルつけとこうかな。
 「愛と資本主義を考える~ハチの子ベティ 銀座見参リターンズ!!」
 ジョゼさんにはいろいろ話してるんですけど~。「銀座の話はもうやめてくれ」って顔をいつもしてますんで、書いて発散しますわ。るるる~♪椎名林檎はこうも歌っていたな。
 
 笑い飛ばした嘘に笑うお前に狂っている  お前は誰?
 
 オレは今、男と女の物語を伝えなくてはならない、という根拠のない使命感が充満しているのだ。期待していてくれ!!

Romantic Egoist

 ヨッ、久しぶり!諸般の事情(メンドいので説明は割愛)により更新を怠っている内に11月も半ばとなってしまった。ナマけていた3ケ月の間に、オレの職 場が変わったり、和恵さんが女児を出産したり、F氏が電撃婚約をカマしたり、と大勢には影響がない些末な事象(相変わらず慇懃無礼なオレ)は、いくつか勃 発した。これからは週2回は更新しよう。したいものだ。
 先日、『NHKアーカイブス』を観ていたら、当時90歳の里見惇センセイ(正確には立心 偏ではなく弓偏だが表記が出てこない)がこう仰っておられた。「いくら美しい文章でも理解できなきゃしょうがねぇんだよ。じゃあ、“理解できる文章”とは 何か。そりゃあ、あんた、“言ってることをそのまま文章にすりゃあいい”んだよ」。おぉ…!思わず感嘆の声を漏らすオレ。「もしかして、そんなんとっくに 会得しとるんちゃう、オレ!?」不遜な笑顔さえ浮かべてみる。が、里見センセイがご指摘になっていらっはるものとは天文学的な次元の違いがあるであろうこ とぐらいはわかっているつもりだぜ!美しい文章ねぇ…。
 美しいといえば、とてもお天気が良かったので日曜日にお銀座へと繰り出したオレである。 美容院でビューティアップを図るためと、ちょいとしたショッピングをするためだ。カットしてもらっている間にいつものごとく女性誌をパラパラと読み飛ば す。(キャ~~~ッッッ!!!)オレの自己主張の弱いつぶらな瞳が実力以上(?)にカッと見開くページが出現した。V6の岡田准一くんが、ロシアンブルー を抱きながらソファに横たわり、悩ましげで艶めかしい視線をこちらに投げかけているではないか。美しいオトコと美しい猫。最強コラボである。これ以上何を 望もうか、いや何も望むまい(動揺のあまり反語を使ってみたりする)。ページコピーは、「年下男は最高の美容液!」だ。男と書いて「オム」と読ませるらし い。オム、って…。それってどうなの!?「情けない部分も含めて惚れられる男になりたいですね」と、岡田くんは語っていた。イヤ~ん、ずっと情けなくてい いのよ~。そのままでいて~。そもそも岡田くんったらちっとも情けなくないしぃ~。細身でハンサムで物静かで関西人。オレにとってもろストライクゾーンな 彼。欲を言やあ、もちっと背が高けりゃな…。否、贅沢を言っちゃイカンな。どうせオレのモノにはならないんだし。チッ。
 さらにページをめくる と、現在原作した映画(題材は実話だが)『ブラック・ダリア』が日本でも公開中であるアメリカ人作家のジェイムス・エルロイのインタビューが掲載されてい た。L.A暗黒小説の首領様エルロイ。オレが彼の存在を知ったのはわりかし最近で、これまた原作映画『L.Aコンフィデンシャル』を観た頃だ。ラッセル・ クロウ演じる粗野で田舎者で無骨な刑事(←ありがち)もなかなか味わい深かったが、ガイ・ピアース演じるラッセルと対峙する、インテリでエリート街道爆進 中で仕事もプライベートも一縷の隙もないスマートな刑事(←これまたありがち)の方がオレ的には食指が動いた。普段は気取ってるくせに、キム・ベイシン ガー演じるフィルム・ノワールのファム・ファタールの象徴であるヴェロニカ・レイク似の高級娼婦にコロッとまいっちゃって、荒々しくキムを押し倒しちゃっ たりなんかするわけだ。そのギャップの表現が実に匠、もとい巧みなのだ。「もう、ガイったら予想GUY(←ベタ)なんだから…。テクニシャン…」と呆ける オレ。
 そんな話はさておき、エルロイである。近影も載っていたが、思っていたよりもずっと若い。1948年生まれとあるから、今年で58歳だ。 もっとジイサンかとっくに死んでるかと…。フィッツジェラルドとかヘミングウェイとか骨太な文章は男好きされるイメージが強くて(モチロン苦手とする男性 もいるとは思うが)、オレのような耽美派にはあまり縁がない類いの方たちなの。どの方たちも一筋縄ではいかない破天荒な一生を送ってますけど。「何かが足 りない。だから歌う。何かが足りない。だから書く」が表現者としての宿命だと信じているオレは、表現者は支離滅裂でいいとは思ってるけどね。エルロイから 多大な影響を受けていた馳星周(深夜+1でバイトしていたらしい)の「不夜城」が流行った時に、「金城武みたいなチャイニーズ・マフィアに拉致されてあん なことやこんなこともされたらどうしよう…」と、ややワクワクして歌舞伎町を歩いたものだが、杞憂に終わった。
 エルロイの作品に出てくる女性た ちは限りなく神々しいものとして描かれる。「非常に強い母性への思慕の念」を喚起させるのだ。アレン・ギンズバーグやジョン・レノンもそうだったが、「マ ザコンなんかな?」とオレは思っていた。が、エルロイには壮絶なバックボーンがあったのだ。エルロイが幼い頃に父親が蒸発。彼は母親に育てられた。母親は 看護師をしていたらしいが、女手ひとつで息子を養うには収入が乏しかったため、娼婦同然のようなこともしていたという。ある晩、彼女は男と連れ立って Barから消えた。翌日、彼女の死体は小道に捨てられていた。レイプされた後、ストッキングで首を絞められていた。犯人はついに捕まらなかった。エルロイ は10歳だったらしい。17歳の時に父親も亡くした彼は無頼の生活を送った。酒と麻薬に溺れ、駅や公園で寝泊りし、警察の厄介になることもたびたび。まさ にL.Aの暗黒面を知り尽くす。彼が自傷行為としか呼べないような日々を送る中、焦がれて止まなかったのが母であるのだろう。決して満たされることのない 母への強烈な想いが、自身の作品の中では特別な光をもった女たちとして登場する。「う~む、エルロイにとってのオンナはイコール母親なんだな。まさに聖母 じゃないか!」唸るオレ。そんなエルロイの最新インタビューだ。心踊らずにいらりょうか。
 エルロイは話す。「実は二度目の離婚をした直後でひど く落ち込んでいる。どん底だ。でも今、ある女優に夢中なんだ。ぞっこんだ。先日プロポーズしたんだがフラれてしまった。まさに人生崖っぷちだな。神様はこ んなオレをどうしようと思っているのか知らないが、生き延びて最後まで見届けるつもりさ」。………。ちょっと!ちょっとちょっと!!(←ザ・たっち読み で)カンベンしてくれよ~。何だよ、このトホホエピソードは!あぁ~~~、ガッカリだよ!!情けない…。しかしアレだね、同じ「情けない」でも岡田くんに はちっとも悲壮感がないのに、エルロイは悲壮感溢れまくり。これが若者とオッサンの差というものであるのであろうか。オッサンといえば、昨日DoCoMo ショップに契約内容の変更に行った。窓口はわりと混んでいたので、待ち時間に雑誌『LEON』を手に取ってみた。中身を読んだことはないのだ。そりゃそう でしょ。今号の特集は「チョイ不良オヤジはLDK!」だ。LDKとは、「リビングデートで最『強』調!」だそうだ。おいおい…。「クリスマスなどイベント 前で浮き足立つ時期は、あえてソトデートよりウチデート」だとかで「リビングにはソファをわざと真中に置いて愛ランドに☆」(←お約束のダジャレ)と続 き、「二キータ(20代前半のコムスメたちのことらしい)に、“こんなの初めて…”と言わせよう」だってさ!めまいがしたぞ。噂には聞いていたが凄い媒体 だな、『LEON』って。オヤジの欲望全開だ。アレを真に受けて実践してるオヤジがいたら大笑いだ。なんだよ、艶女(アデージョ)って。光文社…恐ろしい 出版社である。この出版不況の中、気を吐くのはイイコトだと思うけどね。「みんなジイサンになっちゃうんだから、最初からジイサンと付き合うことはな い」。マイ母の言葉である。耳が痛いね。

Don't Get Me Wrong

 オレはフジテレビの情報番組「とくダネ!」を平日は毎 朝観ている。ここ数年は毎朝必ずこの番組を観ている。「雑学王」の異名をとるオレだが、大体の情報源はここだ。ちょっと受け売りな面も多々。で、昨年から だったか、オープニングテーマがThe Pretendersの「Don’t Get Me Wrong」になった。先週、フジロックフェスか何かのために来日中のThe Pretendersが番組に生出演していた。ヴォーカル&ギターのクリッシー・ハインド姐御の近影(?)を超久々に拝見したが、姐御は実にお若かった。 バンド結成30年とかで(オレが小学生の時だぞ)推定年齢は50代半ば。昔と比べると確かにお顔のシワは少~し増えたかな、というところだが、相変わらず スリムでめちゃめちゃイカしていた。子供もちゃんと産んでるのに!オレは黒のレザーパンツやジーンズが世界一似合うオンナはクリッシーだとずっと思ってい るのだが、健在ぶりに圧倒された。オレは学生時代にバンドをやっていた頃、クリッシーやジョーン・ジェットのような姐御に憧れたがなれなかった。だってほ ら、オレ、カッコいいっつーよりキュートなタイプだからさ(←自分で言うか)。んでもって番組中に、その日のコメンテーターである佐々木かをり(イー・ ウーマン社長)が、「1982年に来日なさった時に、私ラジオ局で(The Pretendersの)通訳をしたんですよ!」と言うと、司会のオヅラさん(小倉智昭)が、「当時は彼女(佐々木さんのこと)も今よりずっと可愛かった と思いますけどね」と発言した。するとクリッシー姐御は、「女性は歳を重ねるごとに素敵になるので、今の発言は信じません」と笑顔でお返しになった。「さ すが姐御…。見事な切り返しですぜ!」。朝っぱらからひとしきり感心したオレである。
 歳を重ねるといえば、今、時代は「遅咲き」だそうである。 先日、雑誌『VOCE』を読んでいたらそう書いてあった。「黒木瞳が現在のような輝きを放ち始めたのは40代になってからだし、マーケティングの臭いがす るものの、ほしのあきの売りはどう考えても『最年長のグラビアアイドル』である。彼女の場合は、逆サバか!?と思うほどの童顔であるから成立した手法かも しれないが、年長者であることが最大のアピールになったことは否めない」等々、分析されていた。「『遅咲きが脚光を浴びる時代』か…。フフフ…そうか…。 やっと時代がオレに追い付いてきたぜ…!!よっしゃ~」。根拠のない自信に目をギラつかせたりするオレ。誌面を読み進めていくと、オレの大好きなコーナー である辛酸なめ子(いかがなもんかね、このペンネーム)のエッセイのページにきた。今回のテーマは「『一人でできるリンパマッサージ』のDVDを鑑賞&実 践」である。溜まった老廃物を排出すべくリンパマッサージをしましょう、というもの。DVDの中身としては、女性が一人でベッドに横たわり自分の体を撫で 回す、という見様によってはかなり淫靡なものらしい。内容を知らない男性が見たらば、ただの「欲求不満なオンナ」としか映らないかもしれないそうだ。なめ 子いわく、「男性による『まさぐり』は一時の快楽をもたらしてくれるかもしれませんが、美容効果は得られません」。おぉ…。てなわけで(?)、ある試みを 目論んだオレ。
 「あの~ジョゼさん、リンパを活性化させるようなサスリをしていただけませんかの?」ダレダレとまったりしているヤツに打診して みた。「え?リンパ?下から上にすればいいんだろ?」「そうそう。血流を良くするのさ。老廃物を出す感じでね」「わかった」さわさわ…。オレのふくらはぎ を指圧するジョゼ。さわさわ~さわさわ~。「う…うぅ~む」「ん?くすぐったい?」「ダゥ~ッッッ!!!」献身的なジョゼをはじき飛ばすオレ。さながら、 星一徹がちゃぶ台をひっくり返す時のソレとほとんど同じだ。「だ、ダゥ~ッ、って!?どうかした?」「そんな『サスリ』で美容効果が得られるか~っ!出直 してこい~っ!!」「ひぃぃ~すみません~、精進します~!」こうして、恐怖政治への布石を構築しつつある今日この頃である。主従、徒弟関係といえば、こ の間実に面白い文献を発見した。この件についてはまた後日書くことにする。早く梅雨明けしないかな~。

Real Voice

 月9ドラマ「サプリ」の第2回目を観た。このドラマ、日本のドラマにありがちなリアリティーゼロの内容であるが、亀梨くんがあまりにもキュートなのでつ い観てしまう。それが制作サイドの狙いなのは分かりきっているのだが、まんまと術中にハマッている。だって可愛いんだもん!!食べちゃいたいくらい可愛い の~☆で、このドラマでヒロインを演じている伊東美咲のセリフにこうあった。「仕事をしているとオンナはオッサンに、オトコはオバサンになる」。そりゃそ うだ~、と少しだけ共感する。このドラマの舞台は広告代理店で、美咲の役どころはCMプランナー。ちょくちょくADKのビルの前が映ることから場所はどう 考えても銀座。銀座の広告代理店で大手…あまりにもステレオタイプな発想に軽いめまいを覚えるオレである。美咲演じる藤井ミナミ(←名前がまたカツンとく る)は、朝から晩までクライアント対応に追われて、とにかく仕事三昧の毎日。徹夜作業もザラのようなのだが、徹夜明けでもバッチリメイクのサラサラお肌、 お洋服も超スタイリッシュでヨレ感皆無。ありえね~って。それに徹夜作業なんてそうそう発生しないから~。多忙なわりにはマンションのお部屋はいっつもキ レイに片付いている。ありえね~し!上司は佐藤浩市だし。こーいちが上司だったら、朝から深夜までず~っと働く自信あるね。休んだりしません。休みたくな いものっっっ。部長のそばにいるぅ~。「好きです…」って言っちゃうかもしれんぞ。仕事どころではない。が、そもそも仕事にイロケなどは不要だ。「あのド ラマ観て、広告代理店を勘違いして入社しようとする若いバカが増えると困りますよね」と、ノビ太が冷たく呟いていた。最近ノビ太はナマイキである。
  それはそうと、ここ一週間ばかしどうも胃腸の具合がよろしくない。寒暖の差が激しいのと、大きな仕事が校了した気抜けにより、お疲れが少々出ちゃった模様 だ。オレ、昔からホントに胃腸が弱いの…意志も弱いけど…。兆候は大体わかるのだ。鬼のようにガツガツ喰ったかと思うと、ドーンとダウンする。いつもそん な感じ。そんな中、土曜日に「焼肉が喰いたい」とジョゼにせがみ、わざわざ電車に乗って両国まで焼肉を喰らいに出かけた。が、タン塩2枚、カルビ1枚を食 したところでモーレツに気持ちが悪くなる。お酒も飲みたくないし、タバコも吸いたくない。「ジョゼさん、あの…どうやらオレ、具合が悪いようなんですけ ど…」。ぢうぢうと肉を焼いているジョゼに訴えるオレ。「えぇ~何言ってんの~!?焼肉食べたいって言ってたじゃんか~」「そうなんですけど…。お肉が焼 けてるのを見てるだけで胸焼けしてきちゃって…。とても喰えないっす…。すんません…」「旨いよこのハラミ~。ちょっとでも食べない?」「いや、喰えな いっす…うぅ。おうちで横になりたいっす…」「もう帰れよ~」(←冷たいヤツ)。不本意である。焼肉命のオレが…すこぶる不本意である。
 とりあ えず店を出て駅に向かう。「タクシーで帰ろう」とジョゼさんがおっしゃった。「電車でいいよ~。ダイジョウブだからさ~」と言うオレに、「いや、少し疲れ たから」と、とっととタクシーに乗るジョゼ。そこでオレはあるエピソードを思い出した。歌舞伎町の元カリスマホスト、城咲仁のインタビュー記事である。 デート中に仁くんが「タクシーで帰ろう」とオンナのコに提案した時、カノジョが「えぇ~いいよ~疲れてないし~。それにお金もったいないじゃん」と言った とする。そこで仁くんはこう囁くそうだ。「お前が大丈夫でも俺がイヤなんだよ、お前の足を痛くさせるのは」。くはぁっあぁっ…(←陥落する音)。知ってる ね…オンナゴコロと落とし方を。さすがだね、元カリスマホスト。また、こういうパターンも効果テキメンらしい。冬の寒い時に待ち合わせをする。仁くんは 「わざと」15分ほど遅れる。寒さに震えながら彼を待つオンナのコ。待ち合わせ場所に現れた仁くんは「にゃったか~い」缶コーヒーをそっとカノジョの頬に 当てる。「ごめんな、待たせて。寒かっただろ?こんなもんでも少しはあったまるかもしれない、と思ってさ」。キャー!!!ドクドクドクドク…。ち、血 が…。センセイ、鼻血が止まりません~、ガーゼくださ~い!!ぜぇぜぇ…呼吸が苦しいっす~。ここでのポイントはあくまでも「さりげなく」やること。効く よ~これは。アッパレだね。それに比べて…。「オレが疲れた」じゃダメなのっ!んも~。勉強するように!!でもカリスマホストと同じことやられたら引くか もな。
 胃腸も大分復活してきたこともあり、昨晩は「旧通産省実証実験団体 電子書籍コンソーシアム運営事務局の仲間たち」10名ほどの懇親会の ような同窓会のような酒席に参加した。和恵さんのプレ出産祝い(?)も兼ねての宴会だ。幡ヶ谷の中華レストランで延々と旨い中華を頂く。薬膳料理なのにど れもこれもいちいち旨い。「ストップ!」と言うまでお任せで出してくれるのだ。お値段もリーズナボー。そこで隣に座っていたN○Tのゴミータがオレに話し かけてきた。「この中で子供がいないやつの方が少なくなってきちゃったなぁ」「この中で子供がいない、ってゴミータとK沢さんとオレだけですよ」「そっ かぁ…。子供がいないとさぁ、老後誰に面倒見てもらおうかなって悩むんだよな」。楽しい宴席で老後の話にもってくゴミータ。「子供に老後の面倒見てもらお うなんて期待しちゃイカンすよ」「じゃあどうすんだよ~」「う~ん。兄弟とか?」「兄弟にも家庭があるだろ~」「そっかぁ。じゃあ愛人とか?」「愛人なん て金がないとダメだろ~?」「えぇ~!?お金ないと愛人作れないのぉ~?」色めき立つオレ。「そりゃそうだろ。金だよ、金。金のないやつは愛人なんてでき ないのっ!」。オトコの甲斐性ですかね?①髪が薄い、②勃ちが悪い、③カネがない…。ひゃあぁ~。どうすればいいのでせう!?崖から飛び降ります!
愛 人話とは別に、昔から飲むとお金の話ばかりするゴミータである。かつて和恵さんとかなりねんごろだった時期もあるゴミータは、宴会の後半には和恵さんと二 人でゴニョゴニョとミョ~にしどけない雰囲気で密談をしていた。他のみんなは酔っ払っていて大して気に留めていないようだったが、オレは見たぞ。ちょっと 「家政婦は見た!」の市原悦子のようなスタンスだったけどな。解せないな。昨年だったか、ゴミータは「もう顔も見たくないから」と、奥さんに内緒で(!) 離婚届けを提出したそうだ。署名・捺印だけはさせていたらしい。届けを出した後も素知らぬ顔で奥さん&奥さんの御両親と同居を続けていた。「法的に他人に なれば、精神的にはすっごく楽だ」とか何とか言って。「(離婚していることが)バレるのは、カミさんが運転免許の更新にでも行く時かな~」などと、のんき なことも言っていた。「で、届け出しちゃったこと、奥さんにはバレたんすか?」と、意地悪な質問をするオレ。「え?あぁ、うん…。3ケ月くらいで簡単にバ レちゃってさ…」「奥さん、運転免許更新したんですか!?」「いや、病院行くって時に、保険証でバレちゃってさ~。いとも簡単に」「モメました?」「モメ たねぇ」「修羅場でした?」「修羅場だったよ…」離婚届けは奥さんによって「無効扱い」として役所で処理され、結婚ライフはGoes On。ゴミータは憔悴しきった表情を見せていた。オレはおそるおそる尋ねてみた。「奥様に愛情はこれっぽっちも残ってない、って前からおっしゃってました けど、それでももう1回別れる手続きをとろう、っちゅ~気持ちにはならないんすか!?」「うん…もう…いいよ…。こんなもんなんだよ、きっと。何もいいこ となんかないんだよ、オレの人生なんて…」。そう嘆きながらゴミータが打ちひしがれた顔をしても慰めなかったオレである。その手は桑名の焼きはまぐり!! (←マイ母が好んで使うフレーズ)。甘やかさないよ!なぜならば…オレは学習しているからな。甘やかさんぞ。自分で立ち直りなさい。オトナなんだからね。
 そういやぁ、こないだの「サプリ」の美咲のセリフにはこんなのもあったな。「別れるっていうことは、もうこれからそのひとの人生には関わらないってことなんだよね…」、と。「関係を持つ」。多重の意味があるねぇ。日本語って素晴らしいな。

ドロ船であろうが、紙船であろうが

 フィルムが焼けた。映画のフィルムが。
 土曜日にジョゼと『ダヴィンチ・コード』を観に新宿まで出た。本当は香川照之とオダギリジョーが兄弟の 確執を卓越した演技力でもって見事に昇華、鬼気迫る作品にしたという、「今年一番の大傑作!」の呼び声が高い『ゆれる』が観たかったのだが、ロードショー 初日とあってさすがに館内はキャパオーバー。オダギリジョー、今すっごい人気だし!で、仕方なく、というわけでもないが『ダヴィンチ…』にしたら、本編開 始30分ほどで画面の端からチリチリとフィルムが焼けて、暗転してしまった。「ざわ…ざわざわ…」と、福本伸行の漫画のようにさんざめく館内。「うわ~ 『New Cinema Paradise』みた~い。こんなの初めてだ~!ひゃっほう、楽しすぎるぅ~!!」とウカレるオレに反し、「それって戦前の話だろ~。今の世の中でまだ こんなことがあるなんて…」とジョゼは脱力していた(ように見えた)。事件が起きて、大きな陰謀が渦巻く気配アリアリな状況の中でわけもわからず何故か追 い詰められていくトム・ハンクス…、のさわり部分のみ観てしまって、確かにかなり拍子抜けだ。時間を持て余してしまったこともあり、またG街で飲んだくれ てしまう。
 オレはG街に関してはまったくもって学習できない人間である。何度も何度も何度も何度も同じ失敗を繰り返してしまう。ハシゴして調子 に乗り、ある瞬間にプツリと気絶する。わかっているのに、わかっているのに、あぁそれだのに!!正確に表現するならば、「うっ、このままだとあと数分で落 ちてしまう…。ヤバイ…」という直前に最悪の状況だけは回避すべく、店を後にするようにしている。だからいくら酔っ払っているとはいえ、お店のおトイレを 占拠したり道端に転がっていたりはしないの。そこまでの危険察知能力は備えているのさ。とはいえ、人様にご迷惑をおかけすることもたびたび。土曜日もケロ ロさんに召集をかけておきながら、合流後にすぐに意識が朦朧としてきたため、会話もそこそこに早々に失礼してしまった。ごめんなさい、ケロロさん…。お酒 で人間関係が壊れる類いのヤツってオレみたいなヤツです。深く反省しています…毎回だけど…。「反省だけなら猿でもできる」って昔のCMのコピーにあった が、今でも十分に胸に刺さるね。ケロロさんに慇懃無礼な行いをカマした挙句、また誓いを破ってしまう。オレは今年の元旦に「今年からはもう吐くまでは飲む まい」という目標を立てたのだ。でも、やっちまいました。おうちのおトイレでゲーゲーと…胃液まで吐いちゃった…苦しかったぁ~。ジョゼが甲斐甲斐しく介 抱してくれた。半ば呆れたようにオレを見ていたような気がするが、気のせいだろう(と、いうことにしておこう)。
 で、昨日の日曜日はDume Barのヅメちゃんとヒロミちゃんの「結魂(会場の垂れ幕にそう書いてあった)披露パーティー」にアカソフと出かけた。もうゲロゲロで、歩行もままならな い有様であったオレは、正直なところドタキャンさせていただきたいくらいの心情であったが、己のカラダに鞭打ち出かけた。「約束を破る人間は最低だ」と、 教育され続けてきてるからさぁ、オレ。ハイチオールCとバファリンとウコンサプリを流しこみ出陣である。
 パーティーは、それはそれは大変な盛り 上がり方であった。まさに壮絶。結婚披露という名目ではないであろう、というノリ。芸達者な方たちのパフォーマンスがこれでもかこれでもかと目白押し。ほ とんどG街のマスターとかお客さんだったけど…。Orange王子の沢田王子とか壁の穴のマスターとか。もはやG街管理組合主催の大宴会、ライブ会場と化 していた。あの街の世代交代も案外上手くいってるね。底力を体感したよ。オレも歌わせてもらえば良かったな。オレの方が歌イケてるもん!「飛び入りで行っ ちゃえば?」とアカソフに唆されたが我慢した。だって、コンドルズの皆さんもいらっしゃったしぃ~。オレの真横で良平さんが「赤ワインください」と、バー カウンターで頼んでたり、「はい、これ最後に飛ばしてくださいね~」と、藤田くんが風船を手渡ししてくれたりしているのに話しかけたい気持ちをグッと我慢 するオレ。「一緒に写真撮ってください、って言わないの~?」というアカソフに毅然と「だって、皆さん今日はプライベートで来ていらっしゃるのですもの。 そんなことはできませんわ」とオレは答えた。「えぇ~!?ベティさん、ミーハーなのにね~」とほざくアカソフ。「黙らっしゃい!!」オレは自分に言い聞か せる意味も込めて叫んだ。我慢しなくちゃなんだよ…。ヒロミちゃんから「騒いじゃダメよ」って釘刺されてるしさぁ。あぁ、辛かった。我慢ってやっぱりカラ ダによくありませんわね。 
 それにしても、結婚式って楽しいな~。イベント性の高いものだと更に面白いね。オレは、「結婚はしたくないが、結婚 式はもう1回くらいしてもいい」と思っているのだ。それもコテコテでエゲツないやつを。今回のパーティーでは涙チョチョギレのシーンは皆無であったが、ヅ メちゃんとヒロミちゃんのコメントが、お互いのキャラを実によく表していた。

 7月から、より一層おいしい酒が呑めそうだ。自分のために輝いていたら、灯台は船を導けないのだ。ドロ船であろうが、紙船であろうが、信じた船を導くぜ。今日来て頂いた全ての人に、ありがとう。裕美

  よく恋は当たって砕けろと申しますが、僕の場合、自分が砕けるばかりか、相手をも粉砕している事が、たまに、多々あります。これだけ当たりあって互いに砕 けないのは、後にも先にも、彼女だけです。飛び散った石に泣かされてきた皆様、すみません。そして、これからも、よろしくお付き合いください。利博

  それからヒロミちゃんは「私が幸せにしますから、ヅメちゃんを!皆さん、安心してください!!」と大演説。「男らしい~!!!」思わずオレはレスポンスし てしまった。するとヅメちゃんが、「僕は…『こんな命なくなってしまえ!』と、飲み屋の2階から飛び降りたりもしましたが、僕…僕…長生きしたいです…」 とうつむいた。素晴らしいバランスのご夫婦ですね。前にヒロミちゃんに、ヅメちゃんとヒロミちゃんの相方としての形態と、ジョゼとオレの形態が似ている、 と指摘されたことがあった。そんなことは断じてないと思う。絶対に違う。似ていて非なるものなのさ。オレは、「自分のために輝いていたっていいじゃん」っ て思う灯台なんだも~ん。時々、船のことは見捨てちゃうの。
 二次会もぜひ、といろんなひと(←お店で顔は見たことあるけど、名前は知らないって ひと達ばっかし)からお誘いを受けたが、アカソフと歌舞伎町の居酒屋でサクッと飲んだ。「そうそう、和恵さんからメールきたけど、オレはあなたの老後の面 倒は見ないからね」とアカソフに宣告されたオレである。なんて生意気なっっっ。「それに、オレとベティさんは3つしか歳違わないんだから、もっと若いのに しときなよ~介護してもらうんならさ~」という、ごもっともなご忠告も頂戴した。やっぱしそう思う?そうだよね~。

Riverte(リベルテ)

 土屋アンナが、あるインタビューでこう語っていた。
 
 「美しさとは、自分自身でいること」。

 恐れ入った。モデル、 女優、シンガーと最近八面六臂の活躍ぶりであるアンナちゃん。14歳で人気雑誌『セブンティーン』でモデル業を開始し、20歳で妊娠・結婚して一人息子澄 海(スカイ)くんを生んで、ついこの間離婚しちゃって22歳でシングルマザーになったアンナちゃんは、メンタリティーとしてはすでに「30オンナ」のソレ である。肝が据わっている。オレは映画『下妻物語』が大好きなので、主演のアンナちゃんも好き。役柄が「田舎のヤンキー」だったし!もろストライク・ゾー ンなの。アンナちゃんはこうも言っていた。

 「『美しくなれば、ひとに愛される』って、頑張って綺麗になろうとするひとが多いけれど、ひとに愛されるために美しくなるの?美しさとは見かけだけのものじゃないよね」。

深い。さすがオレが見込んだオンナである。オレが22歳の頃にはとてもとても口にできなかった言葉だ。これからがますます楽しみだな。子供をガシガシ育てながら、どんどん羽ばたいて欲しいな。自由になったんだからね。
  「自由(Riverte)とは決して与えられるものではない。勝ち取るものだ」という詩を、オレの大学時代の恩師である巌谷國士先生がよく唱えてらした。 フランスの文学者だったか作家だったかの言葉だったと思うが、誰の詩だったっけかな~。アンドレ・ブルトンだったっけかな。すっかり忘れてしまった。が、 瑞々しく透き通った言葉だと思う。不変の真理でもあるしね。勝ち取るもの、なんだよ。
 それはさておき、おフランスの大女優であるジャンヌ・モ ローは、「私は冨も名声も権威もすでに手中にして十二分に満ち足りている。男性に求めることはただ一つ。私がそばにいて欲しいと思う男性は、ただ美しくさ えあればよい」と述べていた。カッ、カカッ、カッチョエエ~!!いたく感銘を受けた。「何でも持ってるオンナは言うことが違うよね~。次元が違うぜ~!」 と、「ねぇねぇ、知ってる?」的に鼻息荒くジョゼに教えたあげた。するとヤツは、「ふ~ん。でもオレ、ああいう(ジャンヌ・モローみたいな)のはタイプ じゃないんだよね。レニー・セルヴィガーみたいなのがいい」とヌカしていた。あ゛ぁ゛~!?そ~ゆ~ことを聞いてんぢゃないんだよっっっ!タワケモノ~。
 話はちょっと変わるが、斎藤薫のエッセイを立ち読みしていたら、次のようなことが書いてあった。
  「恋は自分の鏡。同じオーラを発する者同士が惹かれ合う。自分が弱いときは弱いオトコに。強いときは成功したオトコに」。へぇ~。言い得て妙だよね~。弱 いオトコも成功したオトコも今はイヤ、っていうのはどんな状態を指すのかねぇ!?成功したのよりは、弱い方がまた対処できるな、今は…、ってことはやっぱ りまだオレ弱ってるんだな。
 栄養補給をせねば…。焼肉食べたいっす!!まずは物質的な補給からトライしとかないとね。鳴尾でしょう!!

水鏡

 「アタシは死にたくなるのが怖い」。

 映画「やわらかい生活」の中で優子がそう言っていた。痛いほどよく分かる。胸をえぐられるようだ。
最 近日によって、とみに気分の浮き沈みが激しい。大したことではなく、一過性のものだろうとタカを括っていたのだが、見過ごせない状況に陥ってきている。 ちょっとヤバイかも。躁鬱入ってる感じだ。近い内にカウンセリングを受けようかと思っている。カウンセリングを受けるのは初めてじゃないしね。前に受けた のは、確か6年前だ。もうそんなに経つんだなぁ。
 躁状態の時はパワーが漲ってきて、どんどん外にお出かけしたくなるし、いろんなひとに会いたく なる。好奇心が際立ってくるし、食欲も旺盛になる。五感をフル活動させて「人生を謳歌」したくなる。仕事にも前向きに取り組めるし。それが鬱状態になると すべてが真逆となる。どこにも出かけたくないし、誰にも会いたくないし、会話すらしたくない。何か食べなきゃ、と思うけれど起き上がることもできない。惰 眠を貪る感じ。が、よく眠れない。ズブズブとナーバスになってココロはひたすら闇を彷徨う。特に悲しいとも思わないでいるのに、急に涙が止まらなくなった りする。―病院に行った方がいいかもしれないな。何とか会社には行っているけれど、よく遅刻している。昔は鬱になるひと達のことを、「弱いヤツらだ」と 思っていた。驕っていた。ひとのココロの痛みに対して、無神経なところがあったのかもしれない。
 この間和恵ちゃんに会ったときに少しだけ吐露し てみた。和恵ちゃんは随分長く鬱を患っていた経験がある。「離婚してから、『喪失感』が日に日に大きくなっていっていて。まるでガン細胞のように。それも 進行性ではあるのだけど、急に大きくなったわけではなくて、ジワジワと少しずつ肥大してきて、いつの間にかものすごい大きさになってた、って感じなんだよ ね」。すると和恵ちゃんがこう言った。「彼と離れて暮らすようになってからも、彼のこと考えない日は一日もないでしょ?」。オレは即座にうなづいた。そ う、一日も考えない日はない。考えるといっても、後悔というものでもなく…。心配はするけれど。やっぱり、情かなぁ。「もう愛情じゃなくて、情なんだよ。 振り返ってもいいことはないよ」、と先日黒部のマスターに諭された。大嫌いになれたらどんなにかラクだろう。「日薬って言葉があるよ。時間が解決して救っ てくれることって絶対にあるから」。和恵ちゃんはそう元気づけてくれた。どれぐらいの時間がいるのかな。長い長い時間がかかるのはイヤだな…。
 Coccoはこう歌っていた。

あなたの歌がきこえないように 耳をふさいだ
あなたの指が しがみついたままで 遠くへ
からまる舌を 切り落としたのは あなたじゃなくて
もつれた腕に 爪を立てたのは
今さら 水面に歪む影
さぁ わたしは何処へ?
 
40を前に惑いっぱなしだ。窒息するぐらいに愛されたい。お腹いっぱいになるくらい愛されたい。誰かと一緒に暮らしたいな。神楽坂に帰りたい。
  「キミがいとおしいから胸がしめつけられる」、とジョゼは言っていたけれど、片手間の愛では満たされない。事情があるのは承知しているけどね。言うは易し 行うは難し、だ。思い通りにならない相手を責めて、それがそのまま自分に返ってきて余計に自分がイヤになる。その繰り返し。
 Coccoはこうも歌っていた。

傷には雨を
花には毒を
わたしに刃を

 本当に、死にたくなるのが怖い。

クリくんの風物詩

 睡魔と格闘しているクリ。

梅雨入り前だというのに、夏日が続いている。今日などは真夏日。これから梅雨がやってくるとはにわかに信じ難 い天候だ。こないだまでは長雨ばかりで肌寒かったのにな。陽気がヘンだ。変温動物に近いオレはダルいことこの上ない。ま、精神的な緊張感が欠けているせい もあるがな。たるんでるってやつか?
 先日まで高湿度の日々が連続したためか、昨晩クリにふと目をやったら、ヤツのお腹の毛がごっそりと抜け落ち ていた。「うわわわ~っ!!ど、どうしたん!?」思わずクリを抱き上げて腹部をまじまじと眺めた。湿疹ができており、痒さから掻きむしってしまっているよ うだ。「おぉぉぉ…。今年もこの季節がやってきたんだな…」。しみじみするオレ。クリは毎年梅雨の季節になると、湿疹ができてしまうのだ。湿気が高くなる とお肌が荒れてしまうのである。昨年も一昨年もそうだった。もっとも例年は尻尾の先にのみ湿疹が出ていたのだが、今年は腹だ。どうしたことであろう。範囲 も広いし。ツヤがあってフワフワで豊かな毛並みを誇るクリなのに、今はハゲちゃびんだ。痛々しい…可哀想に…。ハナちゃんは今まで1回も湿疹が出たことは ない。人間と一緒で猫ぴーもオンナの方が丈夫なのかもしれないな。
 クリを早く病院に連れて行ってあげたいのはヤマヤマだが、ワーキングシングル マザーであるオレにはままならない。ううっ、土曜日には連れて行ってあげるからね。もう少し辛抱するのだぞ。クリの様子が気になって仕事が手につかない、 というのはウソだがやっぱり心配だ。ヤツが本調子になるまでは夜遊びしないでまっすぐ帰宅しよう。ちゃんと子供(?)を最優先するぞ!それが親としての最 低限の務めですからね!猫ぴーは「痛い」とか「辛い」とか口にできないので、ヤツらの表情から状態を推測するしかない。猫(と暮らして)歴20年のオレ は、最近やっと少しだけ判読できるようになってきた。が、的中しているとは思えない瞬間も多々であるので、まだまだ修行しなくてはならないと考えている。 ムツゴロウさんだって体得できているとは思えないけどな。チャトラン~!
 今日は(も?)アタマが働かないのでこのへんにいたしとうございます る。サントリーからだったか、新発売されているペットボトルのお茶のノベルティで、エステティシャンによる、ダイエットのためのボディマッサージの解説文 がついているものがある。顔、二の腕、お腹などいろいろあるが、全種類同じコメントでまとめてある。「忙しい日はちょっとだけ。時間がある日はたっぷり と。負担にならないように続けることが大切です」。負担にならないように、か。それが肝要だな。

ド~ンといってみよう~!!

 村上ファンドの村上世彰容疑者は欽ちゃんに似ているな。怒った欽ちゃん。しかしアレだね、いくら良い学校出て官僚になって、その後に事業起こして世間的 に「エライひと」になって財を成しても、捕まっちゃったらおしまいだね。「お天道さまの下を歩けなくなっちゃいけないよ」とか、「ひと様に後ろ指差される ような人間になるんじゃないよ」という昔の人の言葉には真実があるね。それにしてもやっぱり「出る杭は打たれる」っつー局面を垣間見てしまう機会が多いよ な~日本って。出る杭になってみたいもんだけどな、一度くらい。
 さて。ここのところ、夜遊びは控えてどっぷりと家に籠っていたオレである。会社 は行ってたけどさ、もちろん。ココロが少しくたびれていたようでお出かけする気分にならなかったのだ。どっぷりもトコトンやったらさすがに飽きてしまっ た。「プチ引きこもり」をいつまでも続けられそうな感覚に陥った瞬間もあったが、けっこーサクサクと飽きてしまった。案外早かったな。いつもはユルユルと 自分に鞭打ちながら、だましだまし立ち直るのだが、今回はかなり奥深くまで沈みそうになったので、ケロロさんにSOSメールを出してみた。「ケロロさん、 助けて~!ココロの救済をしておくんなまし~!!」と懇願したのだ。するとケロロさんから、「不調なのは、自分の生き方や考え方が原因で、今の状況との因 果律を考え過ぎてはダメですよ。それは美輪サマ病です(笑)。(中略)調子の良い時には脳ミソの中で「たらっ~♪」と流れ出ていたエタイの知れない液体が あります、今はちょっとソレが足りないんだと。言わば給料日前の新人クンで、ちょっと使い過ぎた金欠病です。これは近眼のようなただの体質で、自分に責任 はありませんから、自分と上手く付き合いましょう!」というオレの行き惑うココロに光明を差してくださるような有り難い御言葉を拝受した。ホントに有り難 う、ケロロさん…。素晴らしい御言葉ですのにすっかりブログにアップしちゃいましたけど…。だってカタチに遺しておかないともったいないですやん!「ココ ロの師」と呼ばせていただきますぜ!いつもは辛辣だけれど、ここぞという時は実に優しく温かいケロロさん…。どうしよう、このままいったら惚れちゃうか も!!いや、そんなこたぁないかな(笑)。オレったら中古品ですからお安くしときますぜ~。え?いらないの???(問うな、っての)
 話は変わ る。最近購入した「ネット発の超スロー漫画」である『きょうの猫村さん(←サイコーです!!!)』第2巻の中で、猫村さんの奉公先のご主人である犬神教授 のセリフにこんなものがあった。「庭を眺めたり誰かのことを考えてみたり…。休みの日っていうのとはまた違う、な~んにもしない日をつくりなさい。時々休 んでぼんやりしなさい。な~んにもしないで自分の中を空っぽにすることも大切なのだよ。人が抱えられるものは限られているんだよ。欲張りはいかん。だから 時々空っぽにしないとね。そしてそこからまた新しいものを吸収するんだよ」。素晴らしい…。なんて哲学的なセリフなんでせう。大事なことは近頃は漫画が教 えてくれることが多いな。本も読まなきゃなんだけどさ。漫画の中の真理は深いし潔いよな。
 ところで、今晩はW杯サッカーの「日本対豪州戦」だ。 無理無理に盛り上げようとするんだろうな~。またセルジオ越後のヘンな日本語聞かなきゃイカンのかな~?香取慎吾はワーワーと騒ぐんだろうし。オレ的には 同世代がみ~んな解説者とかになってるのが切ないけどね。井原とか福田とか北澤とか武田とか。名古屋にいた小倉も引退していたのには驚いたな。サッカー選 手って短命なのね。こないだワイドショーを観ていたら、「巻、ヒデに口答え!!」というネタを放映していた。昔日の感である。少し前までは「ヒデ、カズに 口答え!!」ってやってたのに…。オレも歳とるわけだな~。マイケル・ウォーエンも8年前は「ミラクルボーイ」だったのに、最近はすっかりオッサンっぽく なってしまった。まだ若いのに…。どうしてなんだよっっっ!少年老い易く学成り難し、ってところかもしれんな。
 サッカーよりもクリの尻尾の湿疹 の化膿の方が気になって仕方がない。昨日あたりはいい具合に治ってきていたのに、今朝また引っ掻いてしまってドクドクと流血していた。おかげで昨日クロー ゼットから引っ張り出してきた夏用の羽毛布団が血だらけである。オレって、もう一度ライクアヴァージンか!?っつー勢いだ。あれ?ちょっと下品だったかな ~。エヘヘ。

悲しき願い

 ここのところ世間は、すっかりW杯でひとしきり盛り上がっているようだ。4年に一度だもんな。オレ宅のテレビでは地上波しか観られない(BS機能がフ リーズ中のため)ので、リアルタイムではその日の第一試合しか観ることができない。もっとも明け方4時開始の試合を観ていたら、会社勤務にはかなり支障を きたすであろうから、かえって都合良かったかも。だが、6月23日未明にキックオフ予定の日本×ブラジル戦はやっぱ観たいな。早く寝て試合開始前に起きる か(まず無理だろう)、徹夜しちゃうべきか…。そこまでして日本がコテンパンにヤラれちゃうのを観るのも忍びないしな。ビミョ~なところだ。
 日 本全国が「にわかサッカー評論家」になっている感もあるが、日曜日の対クロアチア戦での柳沢のフニャチンぶりときたらさすがに呆れ果てた。ホンットに役立 たずっっっ!!!「決定力不足」っつ~言葉で片付けていいのだろうか。ダメだろ、あんなんじゃ。昨日ノビ太が「(柳沢は)98年のフランス大会の時の城よ りヒドイですね」と言っていたが、同感である。城よりニヤニヤしない分マシかな。ガムも噛んでないしな。ブラジルといえば、今朝の「とくダネ!」でロナウ ジーニョの独占インタビューをオンエアしていた。「あなたは笑顔の印象が強いですね」というインタビュアーに対し、「そうかな?ボクは歯が出てるから、い つも笑っているように見えるんじゃないかな」と答えていた。歯が出てるから…。シビレた。至極当たり前なことかもしれないが、彼はもんのすっごい豪邸に住 んでいた。まさにブラジリアン・ドリームの具現者。幼少時代は靴を履くことさえままならない貧困の中で育ったというが、にわかには信じ難い成功ぶりであ る。そんなお金持ちさんでもオレは結婚したい、とは思わないけど…。だって、朝起きた時に横にあのお顔があったらとってもビックリしちゃうと思うの…。慣 れるかな? 
 そんなことはさておき。今のオレの最大の関心事はW杯ではない。北朝鮮のミサイル「テポドン」の脅威である。世界中がW杯で浮かれ ている最中に着々と燃料注入を済まし、発射先の照準を絞ってるんだぞ!のん気にビジネス雑誌なんて作ってる場合じゃね~っての。逃げなきゃ!誰かシェル ターをオレにくれ!!ミサイルが飛んできたらもう一巻の終わりであるので、主要なひと達(?)に挨拶をしておくことにした。まずは実家のママに電話をす る。「ママ、育ててくれてありがとう。心配ばかりかけてちゃんと親孝行できなくてごめんね」と。笑われた。次はジョゼにメールした。「今までいろいろあり がとう。さよなら」。笑われた。笑うな!オレは真剣だ。大切なひと達にはきちんと御礼を言っておくのがスジってもんだろうがよ。できれば会っておかんと な。和恵ちゃんとは来週映画を観に行く約束をしたし、その後一緒にメシでもするかとアカソフにまでメールをした。大学時代の仲良しさんの内の一人であるし のちゃんとは、明日のランチを銀座で共にすることになっている。大山はどうしようかな。アイツは「オレオレ主義」で会う度に自慢話しかしないからうっとう しいんだよな。札幌にいる厚子ちゃんや茅ヶ崎のさっちゃんにも会いたいな。サトーさんと新井さんは外せないし、山田さんと中本さんも。黒部のヨシオにも一 角ならぬお世話になったしな…。アックンと原ちゃんはいいや(黙殺)。そうだ、ケロロさんとジローにも会っとかなきゃ。この際、そろそろ弟とも仲直りしと くか。元配偶者にも一応(?)声かけとくかな…。「キミはまだそんなに阿呆なのか」と言われるのが関の山だろうしな。やめとくかな。でも面倒かけたしな。 う~~~ん。悩ましいところだ。主要なところだけでも随分いるもんだな。大分割愛したのに。時間が足りないぞ。オレがこんなに胸を痛めているのに、なぜ皆 平然としていられるのか心底理解に苦しむ。どうして!?会社で死ぬのはイヤじゃ!おうちでクリとハナについててあげなくては…。しばらく有休取るかな。繰 り返すがオレは真剣である。
 ロナウジーニョの靴の話で思い出したが、今年の2月に癌で亡くなったシューズ・デザイナーの高田喜佐さんのエッセイ「素足が好き」の一節がココロに響く。先日NHKの「ゆるナビ」で紹介していた。
 
人は裸足で生まれ 裸足で死んでゆく。
その間の生を、靴は共にする。
私の作った靴が、私から離れ歩いてゆく…。

ジー ンとするなぁ…。喜佐さんは癌が発見された時に、週末を過ごしていた葉山の家から歩いてすぐの海に向かって「癌ちゃん、どこかに飛んで行っちゃって!」と 叫んだそうだ。切ないね。大量の物質の消費のみを良しとする世の中になってしまったことを嘆き、そのことに自らも加担していると自身を責めていた頃に、そ れまでに築き上げてきたものを限りなくゼロになるくらいまで処分し捨て去る決意をしたそうだ。リセットした際に、葉山で独りで過ごす時間をこよなく大事に するようになったという。くたびれると都会を離れて田舎で暮らした方が蘇生されることが多いのかな。よくそういう話は耳にするもんね。
 喜佐さん のお母様は詩人の高田敏子さんだ。珠玉な親子だな~。ステキすぎな感じ。敏子さんは葉山にいる喜佐さんによく、「寂しさを慈しみなさい。大切にしなさい」 と語っていたという。泣けちゃうね。喜佐さんは独身だったようだけれど、恋人だか大親友だかの男性(作家だったかデザイナーだったかな?)も彼女の想い出 をお話ししていた。目線が優しいの!!ほんわか~としてるんだよ。感動しちゃったね。過不足ない(?)パートナーは人生を実り多い満ち足りたものにしてく れるものだなぁ。
 と、温かい気持ちになりつつ、別の日にテレビを点けたら細木数子の「ズバリ言うわよ!」の再放送を目にしてしまった。普段は見 ないようにしている番組の最高峰だ。あのオバハン、誰でも知っているようなことを、さも自分が発掘した真理のような言い方するから始末が悪い。胡散臭いな んてもんじゃないじゃん。それをマジで信じてるヤツラがいるってところが嘆かわしいんだよな。テポドンに狙われるのも必然か!?奇しくもオレの友達のお母 さんが秘書をやってるんだよ、細木の。今も続けているかは不明だが、「(細木は)とにかくケチでがめつい。給料もめちゃめちゃ安い」とよく言っていたそう だ。その母ってのもいろいろ問題あるんだけどさ…。一筋縄ではいかないアクの強いお母様ですの…。
 で、その再放送ヴァージョンのゲストは尾藤イ サオだった。♪だ~れのせいでもありゃしない~ みんなオイラが悪いのさ~、のイサオである。「明日のジョー」もありましたね。♪サンドバッグを~、だ。 62歳だって!尋常ではない若さである。真っ黒な髪の毛はもちろん染めてるんだろうけど。イサオの運勢を数子がわざとらしく神妙な顔で占っていた。
「誕生日は…11月22日ね…ふんふん」と呟く数子。11月22日?ん?ジョゼと一緒だ。イサオは「乗り逃げしよう」と手を出したカノジョが妊娠してしまい、やむなく結婚したという。何度も家出を繰り返し、愛人宅に長期の逃避(?)をしたことも一度や二度ではないらしい。
………………。(←遠い目になるオレ)
11月22日生まれって…。途方に暮れるな…。サイテーなんじゃないの!?
 珍呑でバイトしていた時に一緒だったマキちゃんがやっているバンド、「モダーン今夜」の曲『うたかた花電車』の歌詞の中にこうある。
 
 ヤクザな恋だと 人は言うけれど
 アタシ本気で惚れちゃったの あのひとに

オレって育ちがいいから、不良に騙されちゃう傾向があるんだよね。きちんと考え直す時期が真近に迫っていることだけは間違いないようである。本気だ。

Real Face&未来を約束しない女

次クールの月9ドラマの主役は、KAT-TUNの亀梨くんだそうだ。亀梨くん、キョンキョンとのお付き合いは上手くいっているのかな。オレの今年の目標 は、キョンキョンのようにうんと年下のオトコのコとねんごろになることだ。20歳も離れてなくていいけど…ひと回り下くらいが理想かな…ふふふ…。が、今 年も半分強過ぎてしまった。望み薄だな。いや、諦めるまい。まだ半年弱あるからな。ぜひとも信じ難いような展開が待ち受けていることを願うばかりだ。でき れば燃えまくるような夏にしたいもんだぜ。
オレはキョンキョンが好きだ。歳も1コ違いだし、厚木出身というところも戸塚育ちのオレからするとカン トリーつながりということで、勝手な親近感を抱いている。オレが高校1年生の頃のことだ。クラスメートに頼まれて学校帰りに、当時は有楽町にあったニッポ ン放送でThe Alfeeの「出待ち」をしたことがある。とてつもなく恥ずかしい過去だ。思い出すだけでも赤面してしまう自分を禁じ得ない。友達について行っただけだか らね!強調しておこう。で、アルフィーを待っていたらば、局からキョンキョンがマネージャーさんと思しき人と、事務所関係者何人かに囲まれて出てきた。 キョンキョンがデビューして2,3曲出した頃で、まだ「アイドル革命」の一大旋風を巻き起こす前の清純派路線(?)の頃だ。髪もショートにする前のこと。 「あ~キョンキョンだぁ~」と色めき立つオレ達のような女子高生たちに一人ずつ、完璧な笑顔で「両手で」握手をしてくれた。オレにとっては多分「芸能人」 と呼ばれるような異次元に生きている人との初の触れ合い体験である。オレは舞い上がっていた。キョンキョンは握りこぶしくらいしかない小顔で、顎などは小 指大。トランジスターグラマー系で胸は大きかったな。足は太かったけど…。手も小さくて指はホントに「白魚」のように細くて柔らかかった。「キョンキョ ン、か、可愛い~!!」(←至極当たり前の感動をするオレ)。あれ以来、オレはずっとキョンキョンを見つめている。
昨年、ある雑誌でキョンキョンの特集をしていた。ちょうど映画「空中庭園」が封切られる直前だ。タイトルは「未来を約束しない女」。即買いした。ロングロングインタビューが続く構成で読み応えアリアリだったが読破した。その中にこんなクダリがあった。
「小 泉さんの、家族というものに対する憧れってどういうものなんですか」。「普通に愛する人がいて、その人のために毎日がある…って、そんなに夢見てるわけ じゃないけど、それがいちばん手に入らないものっていうのがあるから。子供がいて、育てる。そういう普通のこと」。その“普通のこと”が、女優という職業 にある以上手に入らないのだとしたら、それは推し量ることのできない孤独だった。
「たとえ結婚しても、自分が背負ってしまったものを捨てない限り は、その孤独みたいなものはどうにもならないと思う。家族がいても、絶対にその孤独感みたいなものは……。だから、捨ててしまうのかもしれないけど」。 「でも、小泉さんは結婚したときに、それを捨てなかったんですよね」。「どっちでもよかったのかな。いまとなってはまた別の人生が広がったと思うし。ま あ、運命とかね、宿命みたいなこともなきにしもあらず、というか。でも、今後またそういう機会があるのかもしれないという感じはする。いまならできるか なって気がするけど」。「まあ、一回したしね」と続けて、小泉今日子は微笑んだ。
「そういう言い方もどうかと思うけど、でも結婚してよかったと思 う。結婚生活、面白かったし、ちゃんとずっしり重かったから」。俳優である永瀬正敏との結婚生活は1995年から2004年までの9年間。29歳で結婚し て38歳で離婚したわけだ。オレの場合は1996年から2005年までの9年間で、年齢も同じ時期。ますます身勝手な共感を抱くオレ。
「離婚した ときは、気持ちが軽くなったという感じだったんですか」。「……うーん、どうだろう。嫌いになったりしなければ離婚しないわけだから。嫌いになる過程みた いなものを抱えている感じがお互いに嫌だったんだと思う。離婚して解放されるっていうのは、自由になったというよりは、また相手のいいところが見れるとい う感じ。私はそういう気分でしたね。素敵な人のはずなのに、自分はそう見なくなっていたし、見えなくなっていた。それが離れてみて、“やっぱり素敵じゃ ん”って普通に思えたから。派手な愛憎劇があったわけじゃなくて、背負っているものに対して、一緒にいることがきつくなってしまったという感じだったか ら。ほんとにいい人だし、いい役者さんだし、そういうことをちゃんと見られるようになったというか…。そこにいるべきだったかなって。そういう感覚でした ね」。
「小泉さんは、結婚という制度自体の重みみたいなものは感じていたんですか」。「それもあったかな。やっぱり結婚している場合って全然違う でしょう。“もう顔も見たくないから出て行く!”みたいなことでもないだろうし、ちゃんと二人で出口までいかないと、という意識はありましたよ。たとえど んなに時間がかかっても、ちゃんと話をして。それこそ、二人でドアを開けて入って来たんだから、二人でドアを開けて出て行きましょうというのは、お互いに 最小限の誠意なんじゃない?じゃないと、結婚しちゃ駄目な気がするし。子供がいたり、専業主婦だったりすれば、具体的な問題がもっとちゃんといっぱいある から、そんな綺麗事って思われてしまうのかもしれないけど、私達の場合はそれがベストなのかなって」。
これほど同じ想いをしているひとがいて、そ れを率直に語っているものを目にしたことは初めてだ。泣けた。「絶対に良いお友達になれる気がするの、キョンキョンとは」と妹に言ったら、「でも、キョン キョンはキョンキョンだからね。土壌も今の立ち位置もベティちゃんとは全然違うでしょ」と軽くいなされてしまった。ごもっともですけどね…。「ココロに闇 を持っているほうが素晴らしい文章が書けるよ」とケロロさんが励ましてくれた。今年の課題は亀梨くんのようなカレシではなく、「いかに自分自身の甘えに打 ち克つか」であるかもしれない。不安だ。
今週は神楽坂に行かなくてはならない。ホントのホントのところは逃走したい。が、逃げるわけにはいかない だろう。「『お暇をいただきます』と戸と閉めて 出て行くようにいかぬなり 生は」である。あ~「生きていく私 By 宇野千代」って感じだ。逃げたい。一番の元凶は日に日に大きさを増している「敗北感」を払拭することだな。とてつもないスピードで大きくなってるんだよ、 この「敗北感」がさぁ~。苦しい。滝にでも打たれてくるかな。

ダンスホール

 今週の月、火曜日は会社を休んだ。リフレッシュ休暇というやつだ。月曜日は戸塚の実家に帰省した。雨も上がったので最寄り駅よりも一つ手前で下車してテ クテクと歩く。「最近厚木に帰ると、澄んだ空気や、夜のひんやりした風や静けさに、異常に反応&感動しているのよ。本当はこういう環境で生活するのが人間 らしいんだろうな…なーんて思ったりしてさ。でもさ、帰る場所がそういう所にあって、さらにまた近場っていうのは、私たち恵まれてるよね」と、和恵さんが 言っていた。同感である。
戸塚の街はマイナスイオンをビシバシと噴出しており、歩みを進めるたびにグングンと英気が漲ってくるのがはっきりと分か る。だって結構な森とかあるんだぜ。素晴らしいよね。バッテリー充電を体感している内に、オレが通った中学校の前まで来る。午後3時頃だ。中からは合唱を 練習している様子が聞こえてくる。「そうだ、6月は合唱コンクールの時期だったよな~」。昔から小心者のわりには目立つことが大好きだったオレは、中2の 時に合唱コンクールで指揮者をした。優勝できず準優勝だったことが物凄く悔しかった…。いろんな記憶が甦ってきてしみじみとする。小学校の前も通る。オレ と同年代と思われるお母さん達が子供と一緒に帰宅しようとしていた。カントリーマアム達から見れば、オレは完全に浮いていたようで(ファッションとか)訝 しげにジロジロと視線を注がれる。「オレもすっかり都会人の風情だから(←そう考えること自体が田舎者の証か)田舎のひと達からするとエトランゼなんかな ~?ふふん」と勝手に悦に入る。オレ、やっぱ戸塚大好きみたい。またビタミンチャージしに行こうっと。でもまだ、ずっと住むのはイヤ。
 翌火曜日 の午後は、銀座のネイルサロンに行った。手はフレンチに、足はターコイズブルーをベースにシルバーラメを散らしてもらう。今年の流行である「手地味、足派 手」をしっかりと踏襲するオレである。「ウフ…ウフフフフ…♪」綺麗に仕上げてもらった爪を眺めながらニヤつく。オレは爪をステキにしてもらうとホントに 癒されるの。だって「キチント感」ががっつり出るんだも~ん。指先まで神経使ってるのって、「チャントしたひと」って感じするじゃん。馴染みのマニキュア リストのお姉さんとのおしゃべりも楽しい。「来週、会社の健康診断でさ~。あとどうしても2キロ落としたいんだよ。間に合わないから腸内洗浄しようかと 思ってるんだけど、どう思う?」「ベティさん、私やったことありますよ、腸内洗浄」「えっ、マジ?どうだった?何か痛いって聞いたことあるからさ~」「痛 くないですよ~全然」「そっか…じゃあ、やってみるかな。宿便取ると4キロくらい落ちるっていうじゃん」「最初だと大分出るでしょうね~。最低2キロは体 重減りますよ。でもベティさん、すごい駆け込み対策ですよね」「当たり前じゃん~。会社に記録が残るんだぜ、目方の!」地道なダイエットをしようとは露と も思わないオレである。
 ネイルサロンを後にして、新宿に向かう。和恵さんと映画「やわらかい生活」を観る約束をしているのだ。寺島しのぶ演じる 鬱病の女性がふとしたキッカケで知り合った個性的なメンツと触れ合う内に、「それとな~く幸せ」と人間らしさを取り戻していく物語である。共演のトヨエツ の前評判がすこぶる良い。優子(主人公)の従兄弟で、博多でカラオケ屋を営んでいたが店を畳み、愛人を頼って上京してくる。が、ケンモホロロにフラレてし まい、優子のアパートに転がり込む、という設定。妻と折り合いがすこぶる悪いため、家には帰れない。「子供が生まれてからギクシャクしてきたとよ…。向こ うは24時間体制で子育てモードやけん、オレが店から疲れて帰って来ても、『あんたも少しは手伝ってよ!家事くらいして!』ってキンキン言うばっかりた い。『あんたは何もしないからいらない』、って言われたけん。オレはもう、用済みの粗大ゴミみたいなオトコなんよ…」と、愚痴ったりしていた。粗大ゴ ミ…。ジョゼも同じこと言ってたな~。思い出して涙するオレ。嘘っす。。。
このロクデナシ従兄弟が実に甲斐甲斐しい。鬱状態の優子の髪を洗い、食 事を作り、お買い物をして、お洗濯やお掃除も。お散歩も一緒にしてくれるし、病院にお薬も取りに行ってくれる。しんどい時は黙ってギュッてしてくれるし さ。常に穏やかで、包み込むように優子を守ってくれるのだ。ヒモ同然のロクデナシなんだけどね。ペットみたいな感じ。押し付けがましくない優しさを持って いるのだ。でも、ペットは炊事とかしてくれないもんな。「う~む。『女性観客のハートを鷲掴み』というレビューは外れていないかもしれんな…」。唸るオ レ。劇中では尾崎豊の『ダンスホール』という曲が象徴的に何度もかかっていた。

あたいグレはじめたのは ほんのささいなことなの
彼がイカレていたし でもほんとはあたいの性分ね

10代でこの歌詞を書く尾崎って、どうなんかね!?あたい、って…。で、映画はハッピーエンドではなかった。ええぇ~っ!?というところであっけなく終わってしまう。あれじゃあ、優子は二度と立ち直れないかもしれない。
  映画鑑賞の後に、和恵さんとお寿司を食べに行った。「寺島しのぶって、顔はイマイチだけどカラダはエロいな~」と、相変わらずおやじノリのオレ。「うん、 エロいエロい~!」同調する和恵さん。和恵さんは現在妊娠5ケ月。二週間ほど前に新大久保で焼肉を食べた時はそれほどでもなかったが、今はお腹のポンポコ リンぶりに拍車がかかっている。スゲーよな、人間を製造しているひとって。「しのぶって驚異的に芝居が上手いな。でも、顔曲がってない?」「曲がってるよ ね~。ベティちゃん、顔曲がってるオンナっていいセックスしてないらしいよ~」お寿司をムハムハ食しながらコメントする和恵さん。「えぇ~っ!?それって 根拠あるわけ~?骨盤の問題かな~。誰が言ってたの?」「中学の時の保健体育の先生」「なんちゅ~了見の教師だよ…。いいのか?中学生にそんなこと教えて さぁ」と言いつつ急に不安になってくる。「和恵さん、オレ…顔曲がってないかしら!?」「う~~~ん」和恵さんは5秒ほどオレの顔を涙堂のぷっくりと膨ら んだ瞳で見つめた。「うん、ダイジョウブ!曲がってないよ、安心しな!すいませ~ん、平目とみる貝くださ~い!」和恵さんはしこたま喰っていた。
そ うこうしていると、アカソフから、「今日は仕事の都合でどうしても合流できません。ゴメン」というメールが入った。「アイツ~。ちゃんと都合つけろって 言ったのにぃ~。しょうがないなぁ~」そう呟く和恵さんにオレは問うてみた。「オレさぁ、いよいよ年とってきたらアカソフと暮らそうかと思うんだけど。絶 対に恋愛感情湧かないし、従兄弟同士みたいな生活できるような気がするんだよね。アカソフ、カラダ丈夫だし力もあるしさ、オレが寝たきりになっても起こし たりできるじゃん」「でもアカさんの方に恋愛感情があったらどうすんのさ~。それに寝たきりになるのはアカさんの方だったらどうすんの~?」「むむむ…確 かに。105キロは起こせないぜ、オレは。でもちょっと先の話だから、息子の章吾も大きくなってるだろうし、オレとの将来のためにヤツには早めに離婚して おいてもらわないとな(←自分の都合しか考えていないオレ)」「アイツ、ひとのこと言うわりには自分のことの決断がホントに遅いからねぇ」と、勝手なこと を言い合って盛り上がった。桃井かおりが「男と女の友情」についてこう語っていた。「『一度は寝る』というチケットを交換し合っておいて、それは棺桶まで 持っていくの。それって贅沢な関係だと思わない?」アカソフとオレはそんなチケットを交換することは、ない。あったら困る。
「そういえば和恵さ ん、今日の映画の脚本家の荒井晴彦さんとはG街のどこでお会いしたの?黒部?」「ううん、黒部じゃないよ。トダチ」「トッ、トダチ?和恵さん、トダチ行く ん?」「うん。今はこんなお腹だから行けないけどさぁ。前はちょくちょく行ってたよ~」。バッティングしたことないですね。良かったですね。ブログです が、語りかけてみました。
 で、和恵さんと一緒になかじの店「Death Match」に顔を出してから、オレ単独で「黒部」へ。「オレなんて子孫も残せず、タイシタ仕事もできないままに犬死するんだ~。何も残せない負け犬さ ~!!」とマスター相手に散々クダを巻く。サイテーな感じの酔っ払いぶりだったかも。そんなオレをマスターは温かくず~っと励ましてくれた。ま、励まして もらう目的で行ったところもあるからな。言ってもらいたいことを言ってくれるひとに会いたいのさ、ピンポイントで。ある意味、G街的な飲み方を全うでき て、妙な達成感はある。あ~スッキリした。そこで止めておけばいいものを、無理矢理マスターを拉致して「気仙坂」へ。ここでの記憶はもう朧げである。飲み 過ぎると脳細胞がブチブチと壊れていくのが分かるな。少しだけ反省しておこう。直す気ないんだけどね、ほとんど…。
 水曜日は会社帰りに美容院に 寄り、ちょっと黒めのカラーにしてもらった。気分が変わるもんだな。しかし、ブログってちゃんとコマメに書かないでまとめ書きすると、めちゃめちゃ長く なっちゃうなぁ。対策を考えんとな。毎日少しずつ書きゃいいのか。それができたらとっくにやってるって!
 昨日の木曜日はついに神楽坂へ上陸(?)した。案外平気だった。リハビリは順調かも!この調子だ。頑張れオレ!!あるイラストレーターさんがこう言っていた。

変革はただ変えることではない。
変革のその先にあるのは秩序ある安定である。
しかも、日々これ変革しつづける安定でなければならない。
秩序ある変革を押し進めるエネルギーが大切。

Changes!!
オレが一番好きな言葉である。

デッサンの参考にね。

連休明けである。世の中の皆さんもきっとそうであるように、オレもすっかり連休ボケで、仕事はヤマのように溜まってはいるもののアタマが働かない。脳死状 態である。ウダウダとデスクにしがみついていても埒が明かないので、会社帰りにホットヨガで毒素を抜くことにする。オレは最近出会ったこのホットヨガにハ マリつつある。いや、実は相当ハマっている。
温度38度、湿度65%の亜熱帯状態のスタジオで1時間、蛇やらバッタやらウサギやらのポーズをじん わりじんわりと取りながら、普段使わない筋を伸ばし汗をかく。尋常ではない汗をかく。サウナでストレッチをやるようなものであるから、もはや「オレは病気 か!?」というほどの汗をかく。1時間の「冥想中」に1リットルもの水を飲まなくてはならないのだ。ビールなら1時間に1リットル飲む自信は大いにある が、水は…というところであるが、これが飲めてしまう。水分を摂るもんだから、さらに汗をかく。灼熱である。水分を補給しないと脳に酸素がいかない(?) せいか、ズキズキと頭痛がしてしまうのだ。よって、「は~い、ここで汗を拭いて水分補給をしてくださいね~」というインストラクターのおねえちゃんの可憐 な声を待つまでもなく、ゴクゴクとぬるい水をガブ飲みするオレである。やや酸欠でたゆたっていると、もはや意識はさながら「インドじゃん、ここ」である。 気分だけはガンジス河で沐浴した感じ。いや、ちょっとウソか。
そんなわけで大量の汗と共にひと皮剥けたテンションになる。いやぁ、運動って素晴らしいものですな。
み んなもカラダを動かした方がいいぜ!って、誰に言ってんだよ!ともあれ、明日への活力が湧いてくるな。なかなかいいっすよ、ホットヨガ。ひとつ心配なの は、非常~にギリギリのコンディションに人間を追い込む類いのものなので、急になくなりゃしないかってことですかね。死線をさまようひとが出てきてしまっ たら、ホットヨガスタジオは忽然と姿を消すであろう。心配だ。
ヨガ話はここまでにして、今回は予告通り(?)「インターネットとはスゴイもんだな」ってことを少し書いちゃおうかな。

■不定期連続ドキュメンタリー小説 「キンユウの季節」■
~第1話 「えぇッ!?厚切りステーキ300グラムっすか!?」~

ウ チの会社の経理部にはミタさん(仮名)という、おじいちゃんがいる。そう、おじいちゃん。頭髪は真っ白で、目元には今までの人生の軌跡である深くシブいシ ワが幾重にも。年の頃は70か70ちょっと過ぎか。オレのオヤジよりは明らかに年上な感じ。定年はとうに越しているはずだし、天下りというわけでもないよ うだ。そもそもウチは天下り先になるような会社ではない。小耳に挟んだところによると、ミタさんは社長の遠縁らしい。遠縁、って。具体的な関係性は誰も知 らない。謎である。
ややぽっちゃりとして肌ツヤの良いミタさんは、見るからに「好々爺」である。ご自身のお耳が遠いので、声がやたらデカイのもご 愛嬌である。ミタさんは辻堂だか茅ヶ崎だかにお住まいで、東海道線の「湘南ライナー」で通勤なさっている。湘南ライナーなら全員座れるだろうに、「混むの がイヤだから」と、5時過ぎには自宅を出発し、銀座にあるウチの会社には7時には到着している(らしい)。経理のひとが言うには「別に1日7時間も8時間 もいなくてもいいんだけどねぇ(要するに戦力外)」ということだが、ミタさんはご家族の方に「ボクがいないと経理が回らなくてねぇ。まだまだ引退させてく れないんだよ、この年寄りを。困ったもんだよ~」とか何とか吹聴しているそうだ。それはまったくもって大ボラである。全社員、ミタさんの存在に疑問を持っ ている。が、どうでもいいことではあるので、誰も追及しない。ミタさんの位置とは、ちょっぴり切ない高齢化社会の断片。あれ?そうだったけか。わからなく なってきたぞ。
とにもかくにも、ミタさんはお身内には「おじいちゃんはまだまだ現役なんだぞ」アピールをブチかましていることは確かなようだ。こ れは裏とってます、経理部の田山さん(仮名)から。そんなミタさんをオレは「人の好いじいさん」とばかり思っていた。疑いなく「枯れたじいさん」だと。 が、ミタさんの生活を一変させてしまうものが出現してしまうのである。人生の晩年で、よもやそんなスパイシーなものが登場するなど、ミタさんは想像だにし ていなかったであろう。インターネットである。インターネットの出現(?)は、ラブリーなじいさんであるミタさんの日常を劇的に変えてしまうのである。
会 社で、間違いなく会社で、ミタさんは「インターネット初体験」をした。ショッキングだったようである。こんなものやあんなものを簡単に見ることができるな んて!!昔はそりゃあ苦労したもんだ。盗み見したり、顔を隠しながらコッソリ買ったりしたのに…。こんなにも容易に女性のハダカが見られるとは!
そ う、ミタさんはエロサイトに傾倒しまくってしまったのである。会社でエロサイト。会社が会社ならば、セクハラで大問題である。が、大して気にも留められな いミタさんは、社内で人の目に気を配りながら、ヒマさえあればエロサイトをチェックしていた(らしい)。が、悲しいかな。高齢であるミタさんはツメが甘 かったのだ。社内でエロを堪能するにはあまりにも無知だったのだ、ネットに対して。いや、PC自体に対して。
ある日、ミタさんのPC横のスピーカーから、「あぁ~んあんあん」というナマめかしいオンナのコの声が
フ ルボリュームで(!)響き渡った。ミタさん、スピーカーの電源入れちゃあダメでしょ…ちゃんと切っておかないとね。って、今度はミタさんがエロサーフィン をしていた時に、ミタさんの後ろをたまたま通り過ぎた社員がいた。慌てふためいてPCの主電源を切ってしまったミタさん。ブチブチッッッ!!………。PC は故障した。その日の午後、サーバメンテナンスを頼んでいる担当者にコメカミに「怒り」のマークを浮かべながら息巻いているミタさんを見てしまった。「早 くッツ!早くだよっっッツ!!急いでるんだよ!パソコンが壊れてたら仕事にならないんだよ!一刻も早く直してくれないとっっ!!頼むよ!!!」←紙の伝票 数えてるのしかお目にかかったことがないのだが…。見間違いだったのだろうか?
この時のPCの故障がよほどこたえたのか、経理部で人員を補充する ことになった人材採用の面接の際、応募者に社長が「簿記は何級の資格を持ってるの?FP(ファイナンシャル・プランナー)の資格、取る気ある?」と実務的 な質問をしている脇で、ミタさんは公然と「キミ、パソコン直せる?」と言ってのけたそうだ。経理の仕事ちゃうやんけ~。
そんなミタさんだが(今ま での話はマジで誇張ナシ)、今年の2月から嘱託ということで、週1回の出勤となってしまった。果たして週1でミタさんの「終わることなきオトコのサガ」が 満たされるのだろうか…。気にかかるところだ。そうそう、あえぎ声フルボリュームの他に、ミタさんはプリントアウトもしちゃうんだぜ。前にプリンタの受け 口に、ウォ~オ イエ~ッッス系の金髪さんのお写真がデカデカと乗っていたのには度肝を抜かれた。「ミタさん、いくら何でもプリントするのは…」と田山さんがたしなめたと ころ、「いや、ボクは絵画教室に通っているからね。デッサンの参考にね」と平然とコメントしたのである。
もういいよ、もうウソつかなくていいから…。でも会社ではやっぱりやめてね、ビックリするから。
しかし、 未だにオレはちゃんとミタさんとお話をしたことがない。挨拶程度である。「いろんなお話伺いたいし(どんな話だ)、今度ランチに誘っちゃおうかな~」とオレが画策していたら、田山さんが耳打ちをしてきた。
「ベティさん、ミタさんってスゴイんだから。あの年でランチは厚切りステーキ300グラムとか、トンカツとか天ぷらとかガツガツ食うのよ。見てるだけで胃もたれしてくるから、やめときなさいよ」
近頃元気なのはばあさんだけではない。気を吐いているじいさんもいる。ミタさん、明日会社に来るらしい。こないだ来た時はやっぱし少し元気がなかったような気がするな。生き甲斐の重要さを痛感する。

根性は細い方がいいよ。

昨日土曜日、オレはジョゼッペと浅草に行った。現在千代田区は東神田在住のオレの自宅からは浅草は至近距離だ。雨が降っており気温は9度(と天気予報では 言っていた)と、どう考えてもお出かけ日和ではなかった。「何もこんな日に行かなくても…」と二の足を踏むオレに対し、ジョゼはやる気(?)マンマンであ る。「早く着替えてっ!」とジョゼに急かされアタフタと支度をして、都営浅草線に乗り込んだ。
浅草駅に着いた頃には雨足は一段と強まっていた。や やザンザン降りである。肌寒い。そんな陽気のせいか、さすがの観光地浅草も人影はまばらだ。「うぅ…寒い…」少し後悔し始めたオレを一向に気にも止めずに ジョゼはガシガシと歩いて行く。「観光ですか?どうっすか、人力車!」と人力車漕ぎ(?)のお兄ちゃん達が次々と声をかけてくる。「観光じゃね~よ!失礼 なっ。地元(みたいなもんだ)なんじゃい。昼飯食いにちょいと繰り出しただけだいっ」とムキになるオレに「オレ達、やっぱりおのぼりさんにしか見えないん だろうな~」と達観気味のジョゼである。
ジョゼは「今日のランチはお好み焼きだからね!」と息巻いている(ように見えた)。Googleで検索し た、浅草のお好み焼きといえば「染太郎」だと、目的地に向かって完全に照準を合わせている。「染太郎は一度行ってみたかったしな~」と、タラタラとジョゼ について歩みを進めるオレ。ほどなく店に着いた。人気店とはいえ、時間帯も中途半端なせいか(ランチと言うには完全に外れた遅い時間だ)、客席は空いてい た。「おぉ、ここが染太郎か…」一見さん丸出し状態で興奮するオレ。有名店でのお約束の有名芸能人や著名人の色紙を眺めつつ、生ビールなぞを飲む。「高見 順も常連だったのか~なるほどな」と、娘の高見恭子は知っているものの、肝心の高見順の作品を読んだことがないくせに感慨に耽るオレ。定番である(だろ う)お好み焼きは美味であった。「う~む、ウマイ。メリケン粉も具材(海鮮もの)も特別なモノではないだろうに、この旨さはどこが違うのだろう?」と唸っ ていると、「これは『つなぎ』が違うね。出汁だよ」とジョゼが分析していた。関西出身のジョゼは、具の混ぜ方や焼き方、ソースの塗り方まで仕上がりにチマ チマとこだわっていた。「違う!もっと上手く焼けるはずだ!」と鼻息を荒くして(いたように見えた)、「適当でいいよ~。早く食わせてくれ~」というオレ を制して、「まだ、ダメだ!もっと全体をナメしてから!」と、鍋将軍ならぬ「お好み将軍」よろしく、ヘラでギュウギュウとミックス焼きを押していた。
こ の日ジョゼは浅草に繰り出す前にオレに「お風呂のフィルターのお掃除の仕方」をこと細かくレクチャーしてくれた。要はフィルターを外して中性洗剤で洗うだ けのことらしいのだが、こまめにフィルターを洗うことの重要さを力説していた。東神田のマンションに引っ越してきたのは半年前だし、新築物件なのでそんな に汚れてないだろうがよ…と思いつつ、オレはジョゼの講釈を真剣に聞いて(いるフリをして)いた。しかしこのオトコ、時折ハッとするほどの緻密さと几帳面 さと生真面目さを垣間見せるのだが、私生活では自他共に認めるロクデナシであるのはどうしたことであろう。不思議だ。
そんなこんなでお天気はバッ ドコンディションではあったが、久々の浅草は東京の下町風情を堪能するには十分なものだった。ウチに帰ってから、テレ東の「アド街ック天国」を何気なく見 ていたら、奇しくも「浅草伝法院通り」を特集していた。鰻の小柳もいいな…釜飯の麻鳥か…天ぷらの大黒家に中清ね…いいじゃねぇか、定番っちゃ定番だな… 煮込みストリート…グッとくるね!昼間っからクダ巻いても誰も文句言わないだろう…夢が広がるな…違和感なく馴染めそうだ…来週あたりまた行っちゃおうか な、と目論んでいたら、何と来週は浅草名物三社祭りだってさ!何百万人もの人出が予想される、ってナレーションで言ってるじゃんか!三社祭を敢えて外して 出かけたんだぜ…、と言いたいところだが、実は何も知らなかっただけなんだよな…。あぁ~、やっぱりおのぼりさん! ジョゼは老舗の時計店でイタリア(製っぽい)腕時計を衝動買いしていた。バンドを調整してくれるオジサンが「お客さん、腕細いから~」とコメントしている ので、オレはすかさず「腕だけじゃなくて根性も細いですからね」とツッコンでやった。商売人然としたオジサンはニンマリと笑って「あんた、根性は細い方が いいんだよ」と、励ましだか慰めだかわからない曖昧なことを言っていた。商売上手だね~。百戦練磨っつー感じ(てほどでもないか)。
それはさてお き、浅草に行ったのはホントに久しぶりだったな。前に行ったのはいつだったっけか。思い出した!6,7年前だ。オレが勤めていたM出版の林さん(社長)と 某メーカー(液晶が有名です)の企画部の高嶋さんと行ったんだった。懐かしいな。珠玉のエピソードがあるんだったぜ。記憶がグングンと呼び戻されてきた ぞ。このネタについては明日書くとしよう。キーワードは「観音様」だ。めっさ記憶が甦るぜ~。

Suck Of Life

このコはオレの実家にいるコ、ゴロー。今年13歳のおじいちゃんだけれど、昔とちっとも変わらない美貌である。人間のオトコとは違うな。

連 休明けから仕事が激烈さを増してきた。とはいっても夜8時には会社を出るオレである。そんなにいつまでも会社にいられるか、ってーの。それにしても、いつ になく進行状況が芳しくない。が、間違いなくオレのせいではない。言い切れるぞ。よって、一日中イライラしている。そのためか、いささか肌が荒れてきた。 酒の飲み過ぎでは決してない(と思う、多分)。う~ん、それもあるかな?気休めにロッテの「コラーゲン10000+ビタミンC1000←チェ・ジウがCM してるやつ」を連日摂取しているオレである。
仕事の空き時間にコンドルズのHPを見る。プロデューサーの勝山氏の「偽善者日記」を覗くと、ある日 の日記にこうあった。「どうも世の中には『自分だけは神様が見逃してくれる』と思っている輩がいるようだ。ま、いいけどさ。いや、よくない。そういう輩に この言葉を捧げたい。『神様は挽き臼をゆっくり挽く。だが、細かく挽く』」。ややシビレた。やや、がポイントだ。コンドルズはここ一年ほど(昔からのファ ンから見れば、明らかに「にわかファン」の範疇)オレが注目しているダンスカンパニーだが、そんなにわかファンのオレから見ても、最近ミョ~に調子に乗り 過ぎている感は否めない。ファンだからこそ苦言を呈するぞ!と息巻いていたところ、先日、新宿G街の「Dume Bar」に行った際に店主のヒロミちゃんから、「ベティちゃん、最近のコンドルズに意見するところがあるんでしょ!ヅメちゃんに言ってやって!」とフラれ た。が、がつんとヅメちゃんにモノ申せなかったオレである。だって~~~、お酒が入ってる時に意見したってただの酔っ払いの戯言じゃんか~。でも、G街で ノンアルコールでいられる状態なんてないしな。よし、飲む前にコメントしよう。そんな日がいつ来るのであろうか。未来永劫来ないかもしれない。
そ んなこんなで(?)ココロが醜くくなってきたような気がする危惧から、気晴らしに昼休みにプランタン銀座1Fの生花ショップでキレイなお花でも見てココロ を静めようと試みたオレ。気分がすさむ時には美しいモノでも見ないとな。美しいモノに常に触れていないと美意識は育たない、と美輪さまも仰っていたぞ。お 花でも見ましょう。「まぁ~何てキレイなお花なんでしょう!!」色とりどりにマーベラスにディスプレイされたお花たち。ウチにもお花のひとつでも飾って癒 し効果とやらを醸し出したいものだ。が、クリとハナが端からカジってしまうので飾れない。かつてトライしたことはある。生花も、観葉植物も。カジッた、ヤ ツらが。友人がプレゼントしてくれたサボテンさえカジっていた。クリの口の横にサボテンのトゲが見事に刺さっているのを発見した時に、オレは自宅に植物を レイアウトする志をかなぐり捨てたのだ。しかし、生活に緑は欲しい。そこで、ベランダに幸福の木をはじめ樹木をちょろちょろと並べてみた。だが…生来のナ マケ癖が爆発して緑さま達はことごとくお亡くなりになった。オレが殺してしまった。そう、お手入れをしなかったのさ…。こうしてオレは「グリーンライフ」 を断念した。テレビや雑誌でそれはそれは見事なガーデニングを成就させている主婦などが取り上げられているのを拝見したりするが、心底感心する。立派だ。
例のごとく話は飛ぶ。

■不定期連続ドキュメンタリー小説 「キンユウの季節」■
~第2回 「すいませ~ん、カンパリグレープフルーツもう1杯くださ~い!」~

打 つべし!打つべし!とオレは鬼のようにクライアントにメールを打っていた。昨日のことだ。その時、ピロピロピロリ~ンと(音はしなかったが)一通のメール が飛び込んできた。「ベティさん、田原さんのメアド知りませんか?知っていたら教えてください」。差出人は営業の山口くん(30歳)だった。山口くんは中 途採用で入社1年ほどだが、実に優秀な(かつイケメン。背は低いけどな)営業マンだ。優秀な営業マンとは?それは「仕事を獲ってくる人間」である(←オレ の持論)。仕事を獲ってこない営業マンなど「鼠を捕ってこない猫」と一緒である(←これもオレの持論)。山口くんは優秀だ。 そんな山口くんが「メアド教えてください」と申し出てきた田原さんとは、昨年秋にひと月ちょっとの短期で会社にいた派遣社員の女性だ。現在は祐天寺にある 医療系を主に扱う広告代理店の出版部門にいる。今年33歳だ。大学時代はアメリカに留学していたとかで、ほどよくサバけた気質を持ちつつ、細身で長身で ファッショナブル。キレイなのにちっとも気取っていない。ステキなお姉さんである(オレより年下だけど)。
ある時、田原さんが「何だかアタシ、骨 盤が曲がってるみたいで。整体に行きたいんですよね~」と言うので、東新宿の原ちゃんの治療院を紹介してあげた。田原さんは何度かマジメに通ったようだ。 G街でたまたま原ちゃんと遭遇した際に、「ベティちゃん、田原さんを紹介してくれたんだってねぇ。ありがとう。彼女、美人だね~」と原ちゃんが真顔で言っ てきた。そして、こう付け加えた。「でもオレはダメだな~。あのコ、相当気ィ強いよねぇ?美人で隙がないから太刀打ちできないよ~」………。そりゃそうだ ろう。対象外なんだよ、キミは。それとも、美人でなくて隙があれば太刀打ちできるのか!?どうでもいいのでオレは突っ込まなかった。
そんな田原さ んは、営業マンの山口くんと同じ横浜市旭区三ツ境に住んでいる。実家だ。こう言っちゃナンだが、田舎だ。話は戻るが山口くんがオレに「田原さんのメアド教 えてください」というので、「はいはい~」とソッコーで教えてやった。すると即座にレスがきた。「近所なので、友人として飲みに行こうと思います。悪さは しないので、ご心配なく」。何も…何も追及していないのに…。ひとは嘘をつく時に多弁になる。
山口くんは結婚して3年になるそうだ。1歳の男の子 がいる。奥さんは2歳年上らしい。本人から聞いた。何でも大学時代(中央大学)のカノジョを追いかけてカノジョの故郷の北海道まで行ったものの、そのカノ ジョとは別の、今の奥さんと一緒になってしまったらしい。人生とは奇異なるものだ。結婚したはよいが北海道の産業の乏しさはオレの想像を遥かに超えたもの であるらしく、プロパンを売ったりSEをしたりしていたそうだ(職種に接点がないぞ)。一念発起して生活のため、女房と子供を育てるために上京してきたと いう。PCA生命を経て、リクルートエイブリックの紹介でウチの会社に来た。家庭のために粉骨砕身して労働に勤しむ山口くんであったが、逆に奥さんは孤立 感を深めていったようだ。両親や親戚は北海道におり、仲の良い友人もいない。手のかかる乳児と24時間一緒。神経質だという奥さんは育児ノイローゼ気味と なってしまった。
「山口さんは恐妻家ですよぉ。奥さんからキッツいメールが一日中ガンガンくるみたいですしね~」と、PCA生命時代の1コ後輩 で、これまた今はウチの会社にいるミツノくんがオレに教えてくれた。「え?キツいメールって?早く帰って来い、みたいな?」とオレが尋ねると、ミツノくん は小声になった。「ええ。聞くと、やっぱ育児ってタイヘンなんですねぇ」。 そんなミツノくんは今年は子供が欲しい、と公言している。彼はまだ結婚して1年ちょっとらしい。今年の冬、ミツノくんが青ざめた表情でオレに訴えてきた。 「ベティさん~、オレ、おたふく風邪かもしれないんですよ~。耳の裏のリンパが腫れてめちゃめちゃ痛いんです~。熱もあるみたいだし…」「おたふく風邪? あんた、子供の頃にかかってないの?オレは小2の時にやったぜ。クラス中が片っ端からかかったからな」「クラスのほとんどがかかった時にもオレには伝染ら なかったんすよ~」「オトナになってからのおたふくじゃ、あんた…」「そうなんです~。今年はジュニアが欲しいと思ってるのに~。オレ…オレ…種ナシに なっちゃうかもしれないぃぃぃ~!!」「とにかく、明日病院行ってちゃんと診てもらいな。まだおたふくかわからないじゃん」「そうします…」ミツノくん は、どんよりとうなだれていた。翌日。オレが喫煙所で一服しているとミツノくんが駆け寄って来た。「ベティさ~~~ん!」「お、どうしたミツノくん。ちゃ んと病院行ったか?」「行きました!ただの風邪でしたよ!おたふくじゃなかったっす!!」「そりゃあ良かったなぁ」「安心しましたよ~」満面の笑みを浮か べるミツノくん。「風邪とはいえ、高熱を出したりすると精子数が激減するというからな。気を抜いちゃいけないぜ。手洗いとうがいを励行して風邪を引かない ようにな。子作りガンバレよ!」「はい!!!」ミツノくんは礼儀正しくお辞儀をした。が、ここは紛れもなく会社である。オフィスである。こんな会話をする 場ではない。どうなっているのだ。オレのせいか?ミツノくんから、奥さんがご懐妊したという話は…まだない。
話が反れてしまった。2月の終わり だったか3月の初めだったか、ウチの会社の編集部と営業部数名とで汐留で飲んだ。山口くんもいた。オレは彼に聞いてみた。「どうかね、家庭の方は。奥さん は落ち着いたか?」(←しかし、オレはつくづくノリがオヤジである)。すると山口くんは伏し目がちに言った。「いや…。もうどうにもならないっす。オレも 疲れてきちゃって…。連休明けから北海道の実家にカミさんと子供をしばらく帰すことしました…。オレも仕事に集中できないし…」「そうか、タイヘンだな。 いっそのこと、二人目を作っちゃって、関心を逸らすって荒技もあるな」「いや、考えられません!考えられませんっ!!」連呼する山口くん。「え?どうし て?」と素朴な質問をするオレに彼は、「だって、子供生まれてからカミさんと1回しかヤッてませんもん」「えぇッツ!?いっ、1回だけ!?」そういう類い の話はよく聞くけどな…。それどこじゃないんだろうな、子供育てるのってさ。オレには子供いないから大体しかわからないけどさ。「で、でも奥さんが北海道 に行ったら、離れてるから心配になってヤキモチ焼かれて盛り上がる、ってのもアリかもしれないじゃん」無理無理に繕おうとするオレに山口くんは「そんなこ とないですよ…。オレのことなんてどうでもいいっていうか…。関心ないみたいですしね…」とつぶやくと、力なく「ふふっ…」と笑った。オトコが浮気する時 はこういう段階であろう。オレは確信した。山口くん、オレの胸でいいならいくらでも貸すぜ!思う存分使ってくれ!減るもんじゃないしな!とは言うものの、 彼はオレなど眼中にないようである。いい仕事するのにな~頼まれればさ~。
山口くん、田原さんにメールしたかな?オレは野暮なことは聞かないぜ。 羽伸ばせばええがな!鬼(?)のいぬ間にココロの洗濯してなんぼじゃい!恋とかした方がいいよ。もうすぐ夏だしな!汐留で飲んだ時に「オレ、酒弱くて。ワ インもウィスキーも焼酎もダメだし…。軽いカクテルだったら何とかいけるんですけど…」とガックリと肩を落とす彼に「途中でグレープフルーツジュースを飲 むといいらしいぜ、肝臓に」と教えてあげると、「えっっ!?じゃ、じゃあグレープフルーツが入っているカクテルって何ですか!?」と食い付いてきたので
「う~ん、ソルティードックはベースがウォッカだから強いかもなぁ。カンパリとかかな?」とオレが言うとその後山口くんはカンパリグレープフルーツばかり追加注文して飲み続けていた。
連休中にたまたま月9の再放送見てたら(深津絵里と妻夫木のやつ)、深津の後輩役の広末が「先輩~。しっかりしなきゃ!って気を張ってる時ほど、カラダの方はガードが緩くなっちゃうんですよぉ~」というセリフを吐いていた。ある種、真実である。

ハートの火をつけて

 このコはオレの甥っ子、千斗星(ちとせ)。平成17年5月1日生まれの1歳で~す☆適当な写真がないのでとりあえず入れてみた。

 オレ は都営浅草線で通勤している。先週の話だが、たまたま隣に座り合わせた女性(20代後半から30代前半くらいであろうか)が、超真剣な目つきで食い入るよ うにある文庫本を読んでいた。物凄い形相をしているので、一体何を読んでいるのかいな…と、オレはチラッと本の中身を盗み見た。「モテる方法」(!)とい うタイトルが見えた。その女性の容貌はセンシティブ。ルックス的に少々不自由な方とお見受けした。要するにおブスちゃん。それも「ネガティブ・ブス」タイ プだ。オレはおブスちゃんを「ポジティブ・ブス」と「ネガティブ・ブス」の二種類に勝手に分類している。前者はブスのくせに(くせに、って言うか!←自分 ツッコミ)元気で強気で、ここぞとばかりにやたらと仕切りたがる。おまけに太っていることも多い。遠慮という言葉をついぞ一度も認識したことなどないであ ろう人種を指す。このタイプは年齢が上がってくると増殖の傾向を見せる。オバチャンは恥を知らないのが多いからな。人間、開き直るとあらゆるものが気にな らなくなるらしい。全員とは言いませんよ、ええ。そして後者のおブスちゃんは、内気で引っ込み思案で自分に全く自信がなくウジウジと悩むタイプ。陰気な性 格の持ち主が多い。自分が報われないのは人のせいだと思っている。そんなイジケた精神が表情にも出ているタイプだ。そんな彼女らにオレは韓国映画でよく目 にするドロップキックをヒーローものの主人公よろしく「フライングアタ~~~ッッック!!!」と、声に出しながらカマシてやりたいと常々思っている。が、 実行したことはない。そんなことを考えているオレこそが一番の性格ブスかもしれんな。へへん、だ。で、件の女性が読んでいた「モテる方法」には、こう書い てあった。「命がけで生きていれば必ずモテる。そういう日が間違いなく訪れる」。えええぇぇ~っ!?んなこたぁね~だろ~。異議アリ!!これはもう方法っ ちゅ~より自己啓発っつーか、暗示っつーか、催眠術!?もはや宗教の域かもしれない。「そんな本を読むより恋をしよう」とCharaは歌っていた。習うよ り慣れろ、だ。カラダで覚えていかんとな。考えてするもんじゃないよ。ま、ちょっとは考えた方がいいとは思うけど。オレはいつも考えなしなので痛い目に遭 う場合が多い。いつだってそうだ。うぅ…(少し泣く)。
先週といえば、大学時代の先輩(とはいってもオレと同い年)の真由子さんからメールがき た。今はDHLジャパンで秘書をしているらしい。彼女は英語が堪能なので、ちょくちょく転職しているが、ホントに仕事に事欠かない。羨ましいものだ。真由 子さんは美人で聡明で心優しくお洒落でお料理も上手なのにいまだに独身だ。おうちのことをチマチマとやることが大好きなのに。人生、ままならないことが多 い。本人は昔から結婚したがっているが縁遠い、というよりも、もう婚期を完全に逸してしまったのかもしれない。オレが分析するに、真由子さんは男性に依存 し過ぎるキライがある。心身共にどっぷりハマルので、相手を束縛しまくるのだ。「あなたがいなければ生きていけないっ!」モード全開なので、いつしか男性 サイドは彼女の要求に応えきれなくなり、最後は逃亡する。自立して、ちゃんと自分の時間を有意義に楽しむ余裕があるオンナじゃないと、やっぱ「重い」って 感じちゃうんじゃないのかね、オトコのひとは。。。もっとも、個人差はあるとは思うがな。ちょっとエラそうだな、オレ。真由子さんって、2年位前には確か 8歳年下(!)のカレシがいると言っていたが…。メールにはこうあった。「私は相変わらず不器用で恋愛下手です。この年代の恋愛は難しいと思うのは私だ け?今のカレシとも雲行きが怪しいんだよね。フラれるのを待つか、先にこちらからフルか…。ちなみに前の年下くんとは終わってます~!」
う~む。 また繰り返しているのか。仕事と一緒で、カレシも切れ間がないな。続かないのは両方同じなようだが…。そんな持久戦やったって時間がもったいないのに。好 きならガン!と当たって自分の気持ちをはっきり伝えてカレの想いを確認して、それでダメだったら次に行けばいいじゃん。悩む前に行動しなくちゃ!20代 じゃないんだぜ。時間ないっつーの。真由子さんもそうだが、なぜかオレの周りには小心者が集う。繊細なのがワラワラと寄ってくるんだよな~。いろんな人間 を矢継ぎ早に励ましていかなきゃいけないから、けっこータイヘンなんだよ。みんな、背中を押して欲しいんだよね。オレだってたまには押して欲しいぜ!い や、不要か。自分で跳べちゃうも~ん、だ。
時間がないといえば、日曜日の午後にフジテレビのあるドキュメンタリー番組を見た。「再婚への輪舞曲 (ロンド)~バブル世代のオンナたち~」というものだ。40~42歳ぐらいの(オレと同世代だ)「バツイチ女性たち」が再婚に向けて奮闘努力する内容だっ た。協議離婚だったり死別だったり、子供がいたりいなかったり、その子供がまだ小さかったりもう成人していたり、状況はさまざまだったが、「男運がないの は方角が悪いからだ」と引っ越しをしたり、再婚のためのお見合いサークルに頻繁に出席したり、文字通り「必死」だった。思いっきり必死。女性たちは口々に 「40歳という人生の折り返し地点(オレはこの言葉が嫌いだ)にきて、平均寿命を考えるとあと40年は生きなくちゃいけないのに、ずっと独りでいるのは寂 しすぎる…」とか、「今までは子供に一心に愛情を注いで子育てだけを一生懸命やってきたけれど、もはや子供が自分を必要としない年頃になって急に虚しさを 感じる」とか、「母ではあるけれどもオンナでいたい。母とオンナの狭間で揺れている」とかいろいろ言っていた。共通していたのは、全員「目がギラギラ」し ていたことだ。あんなに物欲しそうな顔してたらオトコは引くだろう。「メス」な感じ。が、メスであるならば、いつだってオスに追われていないといかんぜ。 動物学的にはそうなってるんだからさ。追わせろ、追うな!逃げても追って来させろ。な~んて、全然実践できてないけどな~オレってば。そういやぁ、実家に 帰るたびに妹に言われるな。「やぁだ~。またギラギラしてる~。こわぁ~い~」って。ギラついているのはオレなのか…。自分ではいつも涼しい目もとをして いるつもりなんだけどな。おかしいな。

愛への期待値

 台風1号が九州あたりに上陸したらしい。今はもっと進んでいるだろう。進路反れたかな?いずれにせよ低気圧ムンムンだ。台風がくるとオレはダルダルで眠く なる。仕事なんてうっちゃってダラダラと座礁した鯨のように横たわっていたい。あぁ泥のように眠っていたい。思考をすべて止めてひたすら寝ていたい…。大 学時代に、「台風がくるとカラダがダルくてどうにもこうにもならなくなるんだよね~」とサークルの後輩の菊池くんに話したら、「ベティさん、そういうタイ プのひとって動物に近いんですよ」とご教示いただいた。「低気圧が近づくと偏頭痛がしませんか?」とも言うので、「偏頭痛?あぁ、雨の日はするな」と答え たら「やっぱり動物ですね」と淡々とコメントされた。アニマル!アニモウオォ~!!意味もなくイングリッシュで叫んでみた。低気圧に包まれると通常の数値 以上にアホになる。
台風と全く関係ないが、昨日会社帰りに美容院に寄った。先月に続き足を運ぶのは2回目になる銀座一丁目のサロンだ。ここが実に 素晴らしい。まさに特筆すべきサロンだ。オレの会社から徒歩5分ほどの立地にある。たまたま看板を目にしたので、HPをチェックしたらばなかなか良さ気な ので乗り込んでみたのだ。これが実に掘り出しモノ!感動的、の一言に尽きる。美容師さん達の技量の高さは言うに及ばず、インテリアはこの上なくスタイリッ シュだし、流れている音楽もハイセンス。施術(?)に入る前のカウンセリングは綿密だし、出されるお茶の種類の豊富さと美味なことといったら…。メイクも 直してくれるし、最後はスタジオでプロのモデルさんのようにお写真まで撮ってくれるのだ。「理毛」というプログラムが秀逸で、これは「ひとが本来持ってい る力」を引き出して髪質を変えていってくれるという。もうツヤツヤサラサラ!蘇生プログラムである。「理肌」のプログラムも最近開発されたとかで、続ける 内に陶器のようなお肌になるらしい。スタッフのひと達は皆トライしているようで、ツルツルピンピンのお肌である。「夏までにひと皮むけるか…」オレの目が キラリと光った(かもしれない)。いや~いいトコ発見しちゃったな。オレの貧困なボキャブラリーじゃ、このサロンの卓越した素晴らしさを的確に表現しきれ ないところが何とも口惜しい。確実にオレの中の美容院に対する概念が変わった。日頃の行いがいいから、こういう心弾む出会いの機会に恵まれるんだな。そう いうことにしておこう。
しかし。お銀座の垢抜けたサロンのせいか、用意されている雑誌も全部お洒落系だというところが少々イタイ。『グラツィア』 とか『ヴォーグ』とか『ハーパースバザー』とかモード系のものばかりガンガンと出される。30万円のジャケットとか80万円のワンピースなどが平気で載っ ている。誰が買うんだよ!桁が違うんじゃないかとマジでカウントしちゃったぜ!「いちじゅうひゃくせ~ん」って、マジだぜ!会社員が購入できる額じゃねぇ よ!誰なんだよ、「セレブ」って!?叶姉妹とか!?そもそもあいつらは「イロモノ」だしな。誰が買えるんかいな?ゲーノー人?成金?それはさておき、今年 の春まで2年間ほど毎月マジメに通っていた新宿御苑のサロンでは『フライデー』とか『女性自身』とかむさぼり読めたもんだ…。美容院で読む雑誌はオレの貴 重な情報源なのだ。御苑のサロンではよく『SPA!』も読んだな。違う雑誌を持って来られると、わざわざ「あの~、『SPA!』読みたいんですけど~」と 言って差し替えてもらっていたくらいだ。『SPA!』に連載されている、さかもと未明の「ニッポンの未明」と倉田真由美の「だめんずうぉ~か~」にオレは 毎回感銘を受けているのだ。特にさかもと未明!オモロイオンナである。漫画も本人のキャラも面白すぎる。友達になりたい…と熱望して止まないキャラの持ち 主だ
そんな未明の描く「ニッポンの未明」を、ある日例のごとく楽しく読んでいた。その時に掲載されていたネタは「スワッピングサロンを見学!」で あった。なんでも、そのサロンの事務局(?)の担当者が言うには、「ヨーロッパでは、エグゼと呼ばれるような高級官僚の夫婦や上流階級の有識者(?)のほ とんどはスワッピング経験者なんですよ」ということである。「第三者を介入させることによって、単なる刺激に留まらないお互いの相手に対する愛情をより強 固に感じることができ、よって、愛が一段と深まるのです」とか…。ホンマかいな!?スワの先進国はフランスらしい。そういやぁ昔「エマニエル夫人」で夫人 が荒くれ者たちに輪姦(?)されるのを見てエマニエルのお旦那が恍惚とする…という映像を観たような気が…。オレが諸般の事情で辛くて読み進められない書 籍「セックスレスキュー」でも、一年間のエッチ回数のダントツトップはおフランス(ちなみに日本は最下位だ。少子化もむべなるかな)だ。おフランスは ちょっと違うかもしれないが、イタリアやスペインなどラテン系はいまだに「愛への期待値」がすこぶる高く、「愛を失った…。だから生きていられない…」と 自殺するひとが毎年相当数いるらしい。熱情のある人種なんだな。愛に対する期待値が高く、かつ崇高なものと捉えるという気質が酷似していることから、オレ はジョゼにジョゼッペという通称を与えてやったのだ。あ、常務のジョもありますけどね。常務って書いちゃった!ナンだか役職ってオヤジくさぁ~い。
と もあれ。スワといってオレの脳裏をよぎるのは、高校生の頃に見た『週刊文春』での、かの「ロス疑惑」の三浦和義のスワプレイ中の写真だ。あれは衝撃的だっ た。スワの原風景といえば、いまだにあの写真がアリアリと思い浮かぶからな…。仮面なんてつけてるくせにパンツ一丁でウットリしちゃって、高校生のオレか らしたら「大人の性の生々しさ」をこれでもかと見せつけられて言葉が出なかった。とにかくめっさ衝撃的だった。そしてオレの文春購読もこの時期から始まっ たのだ。誰もいなかったな、文春なんて読んでる高校生。「疑惑の銃弾」は、温室育ちの高校生(オレだ!)に「ひと筋縄ではいかない大人たちの業の深さ」を 知らしめるには十分だったんだよな~。あれ?何書いてたんだっけか、オレ?いかんいかん、どうも書き出すと取り止めもなくウダウダと書いてしまうな。ジョ ゼに「ブログって日記だから毎日書いたほうがいいんですか?」とさっき電話で聞いたら「うん、基本はね」とヤツが言うので今日も書いてみたが、簡潔にまと めることができないぞ。明日から頑張ろう。短い文章でまとまりが良い文章が書けるように頑張ろう。ガ・ン・バ・ロ・ウ!!口に出して肝に銘じようとしてみ たりした、今。効果があるかは不明だ。多分、ない。継続することが大切だからな。
三浦和義といったら、オレにとっては「キングカズ」ではない。「フルハムロード」である。あのひと、今何やってるんだろうな。出所はしたんだっけ?あんなに騒がれてたのに。ちょっぴりだけ切ない(ウソ)。

会議は踊る

<今週の標語> 良い「気」をつくる。良い「流れ」に乗るのが勝利の方程式。
良い流れが見えてきたような気がします。

・ 新担当表を配ります。考え方は、タテの担当とヨコの担当と区別し、チームプレーのフォーメーションを明確にする。重点の仕事のメリハリが見えるようにして いく、ということです。ミッションも明確にしました。会社の目標と各人の目標確にして、皆で力をあわせていく体制にしていきたいと思っています。

・新体制で活動計画会議に向かっての準備を始めてください。マネージャーとボランチとのクライアント攻略に向けてのミーティングを数回繰り返し、新たな目標設定をして当面の売り上げ拡大と、中長期の攻めのシナリオ作りをしてください。


今 朝出社してメールを開いたら、シャチョから上記の内容のものが送信されてきていた。『Ma-Do』の創刊号がクライアントにエラく評価されて(ひとえにジ ローの頑張りの賜物だ)、味をしめたシャチョはまたまた「オリジナル冊子を創刊する!」とデカイ目をさらに見開いている。顔が怖い。笑ってても怖いけど な。「良い流れが見えてきたような気がします」ってあんただけやんけ~。「皆で力を合わせて」だなんて…。一番協調性がないくせにどのお口でもってそんな ことが言えるのか、つくづく理解に苦しむな。。。『Ma-Do』第2号のデータ入稿は来週月曜日5月22日だ。オレには辛い道のりだった。今号は広告が 10社もつき、記事体広告は前号は1社2ページだったのに対して今回は1社4ページ。編集の気持ちを解さない営業がページ数を増やしてセールスしてしまっ た結果だ。よって広告ページだけで40ページにもなってしまった(純広もあるけど)。キツかった。何たってスケジュールが滅茶苦茶だからな。「タイト」と いう表現では生温い感じだ。『Ma-Do』創刊号でシャチョが最大に賞賛していることは、フジモト氏による「マ・ドゥ」というネーミングである。「彼はホ ントにいい名称をつけてくれたねぇ~!」といまだにホクホクしている。フジモト氏は死してなお(?)偉大な痕跡を遺したと言えよう。アントニオは浮かれる シャチョを横目に苦虫をつぶしたような顔をしているがな。
 で、上記メールに基づいて今日は朝イチから会議だった。オリジナル冊子、オリジナルで すよ!第二弾『オルタナティブ投資』というものを無謀にも刊行することになったのだ。シャチョ同席で編集会議をするという。シャチョは相変わらずの暴君ぶ りを曝していた。強烈すぎる個性にオレは鼻血が出そうになるのを必死に堪える。シャチョは、「はい!みんな!アイデア出して!!」と煽っておきながら、 「あっ、ボクひらめいちゃった!」と言ってガンガンと仕切り始めた。もはやこれは会議ではない。独演会である。セミナーか?トークしている内に興が乗って きてしまったようで(スイッチ入ちゃったよ…)、すっくと立ち上がると身振り手振りで熱弁を揮い始めた。ここはカラオケボックスじゃないっての。時折自分 のヒラメキに酔いしれているようで、「うふ…うふふふふ…」と悦に入っていた。結局、独演会は90分も続いた。その場にいたアントニオやオレは朝から消耗 しきってしまった。シャチョはある意味天才(奇才?)だが、周りの人間は精気を吸い取られてカサカサになってしまう。くたびれたぜ~。
そんなシャ チョのDNAをがっつり受け継いでいるピーチ姫も今朝の会議に参加していた。露出度のすこぶる高いお洋服をお召しになって…ね。胸周りが「あらまぁ…そん なに…」とお母様世代が眉をしかめてしまいそうな空きっぷりだ。おっばいが見えるんだよ、半分さぁ。やっぱついつい見ちゃうんだよ!お値段の張りそうなワ インレッドカラーのブラも丸見えなのだ。そういえば、昨年の夏だったか、シャチョがピーチ姫にまくし立てていた。「何だその格好はっ!ここは会社だ ぞっっっ!!」と。見るとピーチ姫は肩も背中も丸出しのタンクトップを着ていた(この時にムチの痕が見えたんだよな~)。先月だったか、またシャチョが ピーチを怒鳴っていた。「何だその口の利き方はっ!ここは会社だぞっっっ!!」って。親子ゲンカは家庭でだけにして欲しいものだ。スタッフ達はいつも何も 聞こえないフリをしている。
 朝からクサクサしてしまったので(少し面白かったが)、今日は会社帰りにまつげパーマかけちゃおうっと。一昨日は美 容院で昨日はネイルサロンに行ってしまった。オレは心身共に煮詰まってくると、どうも外観のメンテナンスがしたくなる。小綺麗にしておくと、そこだけでも 気分良くなるからな。その場しのぎといえばその場しのぎである。でも、身だしなみは大事だぜ!「人を外見で判断しちゃいけません」なんて言うけれど、外 見って大切じゃん。第一印象が仕事を左右することだってあるしな。「ちゃんとお手入れしていれば、ちゃんとしたひとに見られるもんなんだよ」と昨年亡く なったおばあちゃんがよく言ってたな。派手で華やかで楽しいことが大好きで太陽みたいなおばあちゃんだった。気も強かった。オレはおばあちゃんのDNAを 継いでるな。浪費家だし!っていうほど大した金額を使ってるわけじゃないけど。元金が違うしな。やっぱりジローに貢いでもらうとするか。

ケロロ軍曹初プレイバックであります!

今日は日中は夏日だったのに夕方から大雨となったヘンな陽気の土曜日だった。このまま梅雨入りしちゃうのかな?梅雨が明ければオレが季節の中で一番好きな夏の到来だ。もっともここ数年の夏といったら酷暑で夏好きのオレでもさすがにバテる時が多いけどな。
今 日は夕方から雨が降るという天気を考慮してお出かけしなかった。一日中部屋にいた。ジョゼが遊びに来ていたので、ヤツとテレビを観たりビールを飲んだりお 蕎麦を食べたりしてまったりしていた。ここんとこ忙しくて何もしない一日、というものを過ごしていなかったので、ココロもカラダも休憩できた感じだ。クリ とハナともノンビリ遊んであげられたし。それにしてもクリもハナも大分ジョゼになついてきたようだ。恐ろしく人見知りなヤツらだが、相当ココロを開いてき ているように見える。一緒に寝てるしな。ビックリだ。が、猫さんは「神の化身」だから。何もかもお見通しの上でなついているフリをしているのかもしれな い。ジョゼがオレに「ウニウニしようよ~ねぇ~ウニウニ~」とか言ってベタベタと甘えているのを冷ややかな視線で見ている、と感じる時も多々だ。 「ケッ!」って目をしている。猫さんから見た人間は、間抜けな局面が多すぎると思うな。ともあれ、「お休みだから」とフル回転する一日もよいが、こんな風 に呆けた一日も好きだ。呆けている方が性に合ってる気がしないでもない。まったりとした休日を過ごしたのは、昨晩夜更かしをしてしまったためでもある。早 起きできなかったからな。
昨晩はケロロさんとジョゼとオレとで人形町で呑んだ。2時半くらいまで呑んでしまった。もっともスタートが遅かったせい もあるが。久々にケロロさんとゆっくりお話ができ、スッキリした。気分爽快である。晴れ晴れとした心持ちになれたぞ。表現が正しいかどうかはわからない が、ケロロさんは「生粋の分析型」だ。仕事柄からかもしれないが、それだけではないだろう。気性ってやつだ。理路整然と無駄なく真実をビシバシと指摘して くるので耳が痛いことを沢山聞かなくてはならないのだが、不思議と不愉快にならない。いつものオレだったら、図星を指されるとココロを丸裸にされる気恥ず かしさから、「なんだとぉ~?知ったような口利くんじゃね~よ!お前にオレの何がわかるんじゃ!!」とムキになって歯向かっていくのだが、ケロロさんには 抵抗しない。っつーか、できない。思考のレベルが違い過ぎて勝負にならないのだ。よって有難くお話を拝聴する。オレ、インテリに弱いんだよ。自分がバカだ から。真のお利口さんの前では早々に白旗を揚げるに限る。どうやったって勝ち目はないし、自分の思慮の浅さを隠そうとすると余計にバカさ加減が露呈しちゃ うからな。ケロロさんの前ではアケスケに「素の自分」でいようと努めるオレである。でもホントのホントのところはあんまりバカだって思われたくないんだ よ…ぐっすん。精進しようと少しだけ努力はし続けてるのさ…わかってね、ってそもそもケロロさんは出来たひとなのでこんなオレもアホだとは思ってくれてい ないようだ。サンキュー♪
ケロロさんはこのブログの二人目の貴重な読者だ。数々のご指摘を受ける。「ブログなのに『(仮名)』はないだろう」。こ れはジョゼにも同様のことを言われていたのだ。「読者を想定し過ぎだ」ってね。「いや、ここ数回は実名にしました」とオレが答えたら、「ブログに実名出す なよ!」と。難しいな。実名は出さないようにするか。皆どうしてんのかな?無知だからな、オレ。知らないことは知っているひとに聞くに越したことはない。 なんたってそれが手っ取り早いし。「それに(○○○○)ってカッコが多すぎる。カッコを多用して補足説明するのは自信がないからでしょ。ひとにツッコマれ るより前に自分でオトしちゃえ!みたいな」というストレートなご指摘も併せてケロロさんから頂戴した。当たってます…当たってます…その通りなんです…で も止めることはできないと思うんですよ…。そうさ、オレは強気なフリをしてるけど弱虫なのさ!見抜くなよ。見抜いても直接言うな、って。いや、やっぱり 言ってください。甘やかされるとどんどんダメ人間になっちゃうタイプっすから、オレ。ジョゼは「ケロロさんと話していると脳がクリアになってきて、ストレ スが吹き飛ぶ」と言っていた。ダレがちなヤツの思考の糸は、ケロロさんのスジの通った理屈に触れることによって再構築されるのだろう。ケロロさんに思考の 浄化を委ねたジョゼだが、「仕事に対するポテンシャルが低い。もっと気概を持ってもらわないと」とガツンと言われ、ヘコでいた。ガンバレ!目にモノ見せて やれ!!とにもかくにも昨晩はジョゼもオレもケロロさんの言霊に触れ、魂を奮い立たせていただいた次第だ。ケロロさん、これからもよろしくお願いします。 仲良くしてくださいね。ブログで懇願してどうする。
「ブログなのに本文が長過ぎる」という至極当たり前のご指導も受けた。わかってるんすよ…これ がまた。重々認識はしてるんす。このブログも更新するたびに形態が変わっていくかもしれんな。過剰に意識したつもりはないが、今日のブログは比較的短くし てみたぞ。それにすごく日記っぽいし!そうでもないか。自画自賛だ。カッコも使わないように試みた。なんて言いつつ、今後乱発しちゃう可能性もなきにしも あらずだ。リバウンドが怖いな。気負わないようにすることが肝心なのかも。ケロロさん、次回こそ可愛いいオンナノコ連れて行きますからね。

テキーラ・ムーン

 今日は知人の結婚式だった。店をやっていた時の常連さんの男性が結婚したのだ。幹事も常連客の内の一人。「二次会にベティさんもぜひいらっしゃいません か」と、随分前にお誘いを受けたが、丁重にお断り申し上げた。久々にお会いしたい方々も沢山いたが、出席しなかった。なぜならば…オレはまだ他人の幸せを ココロから祝福できる精神状態ではないからだ。コヤテツ、ごめんね。今日はお天気で良かったね。ステキな家庭を築いてくれよ。キミはいいパパになれるぜ、 きっと。おめでとう。
二人暮らしからひとり暮らしになってちょうど半年になる。DJ OZUMAの歌でないが、「アゲ♂アゲ♂エブリナイ~ッ」と突き進んできたつもりのオレであったが、最近どうも揺り戻しが激しくなっている感は否めない。 「ひとりって気楽だぜ~」という夜と、「うぅ…これでいいのかオレ?寂しいかもしんない…」という夜が交互に訪れる。先日何気なくNHK教育テレビを観て いたら(オレは教育テレビが大好きである)、女優の岸惠子さんが、「自由になるということは、孤独になるということ。孤独を恐れていたら自由にはなれない と思う」とコメントしていた。深い。強い女性である。凛としていて実にカッコ良かった。70歳はとうに越しておられると思われるが、艶っぽくてキレイだっ た。どうやったらあんな風に年齢を重ねられるのであろうか。苦労することかな。苦労って、し過ぎるとヤツれちゃうしな。昔観たクンデラ原作の映画「存在の 耐えられない軽さ」では、レナ・オリン演ずる女流画家が全く同じセリフを言っていた。自由とは、イコール孤独か。人生らしいな。
そもそも自由と は?真の幸せとは?先日ケロロさんとも話した議題であるが、真の幸せとは何であるのか、答えが見つからない。仕事で大きな達成感を得た時だろうか。これは 「健康で仕事ができ、自分で稼いだ金でメシが食えるのが幸せだ」、という永ちゃんの幸せ論だ。美味しいものを食べた時であろうか。季節のうつろいを肌で感 じ今この瞬間を生きている、と享受できた時であろうか。愛するひとを抱きしめ、そして抱きしめられる時であろうか。大切なひとを見つけ、そのひとのために 役立つことができている、と実感した時であろうか。オレにはわからない。答えはまだ出ていない。「これが幸せってもんなんじゃ!」と言い切れるものを具体 的に掴むことができるのかできないのか。一生できないままかもしれない。漠然とそう思う。
小学生の時に読んだ漫画「エースをねらえ!」では、お蝶 夫人が(高校生にこのニックネームはいかがなものか)ガンガンと成長して自分を追ってくる岡ひろみと壮絶なラリーを繰り返しながら、「追ってらしゃい、ひ ろみ。あなたはあたくしを追い越そうと必死だわ。それでいいのよ。でもあたくしこそは…あたくしこそは孤独だわ…!」と苦悩していた。子供だったオレは、 どうしてお蝶夫人が「孤独だわ」と言うのか皆目見当がつかなかった。が、今は少しわかる。求めるものが大きいが故に、理想と現実の差を認識している人間は 孤独感を募らせてしまうのかもしれない。額にシワを寄せてボールを打つお蝶夫人を見ながら、「あぁ、これだ…。これが竜崎嬢の真骨頂なんだよ。あの表情、 ゾクゾクするね…」と、男子テニス部部長の尾崎さんが、藤堂さん(藤堂さん!)につぶやくカットも子供ながらに覚えている。今思うに、どう考えても高校生 のセリフではないが、これもスポ魂漫画の王道か。違うか。自分のことを「あたくし」っていう女子高生もいないと思うがな。話がズレた。
今日、 Def Techの「Arie Got(ありがとう)」という歌を聴いていたら、期せずして涙がドクドクと溢れ出た。「みんな言おう 歌おう『まだ愛が足りない』と」。感情の振り幅が日によってユラユラするので泣いたりするんかな。泣くと気持ちいいけどな。汗でも声でも涙でも「カラダの 中から出す」という行為はストレス発散に良いらしいけど。レンタルビデオ屋には「泣けるコーナー」が特設されているくらいだから、泣きたい連中は巷には多 いようだ。特に都会では。
無理に気張るのは止めようと思う。金曜日にケロロさんから、「キミみたいにマジメな性格で『元気でいよう。平気でいよ う。ひとに心配かけないようにしよう』と自分を奮い立たせて、明るく溌剌な自分を演出しようとするタイプは鬱病に気をつけなよ」と言われてドキッとした。 核心を突いていたからだ。「辛さを笑顔で隠して」という方法は、わかるひとには「イタイ行為」だということが如実に見えてしまうのだろう。無理をしないよ うにするのがいいのかもしれないが…。そうはいっても、ってとこなんですよ、問題は。
江國香織がある雑誌のインタビューで言っていた。「私が幸せ を感じる瞬間というのは、間違いなくひとりでいる時ではないと思います。『誰かと一緒にいる時』なのですが、それは夫や妹といった身内や親しいひとではな くて、他の誰か。滅多に会えないけれど、一緒に過ごすことができるひとと一緒にいられる時、『あぁ、幸せだな』と思いますし、ホントに楽しいんです」。共 感した。いや、同感だ。オレはひとりでいるより、やっぱり「誰かと一緒にいられる時間」が愛おしく、この上なく大切で、できればずっと失いたくないモノ だ。少しでも長くそういう時間が続けばいいなと思う。今週はやっぱりサトーさんと会うことにしよう。サトーさんはいつだってオレに幸せな時間を与えてくれ る。魂の救済をサトーさんに甘えて委ねてみよう。弱ってる時は甘えてもいいじゃん、って自己チューかな。
桑名正博(昔の彼の歌は、今聴いてもシビ レる名曲が多い)は、『テキーラ・ムーン』でこう歌っていた。「悲しい時は酔いどれちまえ」と。酔いどれちまうかな…。また飲んじゃうのか!?正博の歌は こう続く。「瓶を枕に男泣きだよ」。男泣きかよ!って、最後まで自分的にも痛々しくツッコミつつ、今日の日記は終わるとしよう。自分で書いてても精彩を欠 くコメントばっかりだったな。こんな日もあるから仕方ねぇ。トホホ。明日からまた仕事だ~。気合入れんとな~。

愛と自由のブルース

 昨日からウチで飲むビールを変えた。従来の「キリンハートランド」から、「サントリープレミアムモルツ」へと鞍替えしたのだ。チェンジ理由は、先日友人 と銀座のイタリアン・レストランで食事した際にそれを飲んでみたらばとっても美味しかったからということと、何たってオレの尊敬する永ちゃんがCMしてい るからだ。「最高の休日過ごしてるぅ?」って。CMのように永ちゃんが手料理など振舞ってくださった日にゃあ~、オレは緊張のあまり料理を一口も食するこ とはできないであろう。しかし、永ちゃんが宣伝しているからといって購入しちゃうオレは、まんまとメーカーの術中にハマっている。ふんっ、永ちゃんファン とはそういうもんなんじゃ!
永ちゃんといえばその昔、オレが敬愛して止まない今は亡きナンシー関が、文春のコラム「テレビ消灯時間」にこう書いて いた。「矢沢永吉ファンの友人に、『彼が主演しているドラマ“アリよさらば”をどう思うか?』と聞いたところ、彼は『生徒たちの態度が悪い』と答えた。彼 は矢沢がサントリーの缶コーヒー「BOSS」のCMに出ていた時には、『もう缶コーヒーはBOSSしか飲まない』と言っていた。矢沢ファンとはそういうも のらしい」。そう、永ちゃんファンに永ちゃんへの批評をしろなんて言っちゃダメなのさ。神様なんだからな。神様は絶対的な存在であるからして、批評の対象 にはなり得ないのだ。もはや宗教である。
にしても、プレミアムモルツは旨い。泡が非常にきめ細やかでクリーミーで、ビール自体のコクがフレッシュ でありながら濃厚だ。オレはウチでは瓶ビール派なので(瓶の方が味が良いし、缶ゴミも減るしな)、生ビールと匹敵するほどのグレードだ。いや、マジで。 ちょっとエビスに近いかな。値段もエビスくらい高い。大分奮発したぞ。
 ビールをグビグビ飲みながら、近頃気になるひとのことを想ったりする。気 にかかるひとは少なくないオレだが、ここのところ一番気になるひとといえば、「犬井ヒロシ」だ。お笑い芸人である。土曜日の夜、オレは外で飲んだくれてい ない限りは22時からの日テレの番組「エンタの神様」を観ている。ほぼ観ている。4月までのはなわに代わって5月からエンディングアクトを務めているのが 犬井ヒロシだ。黒いサングラスをかけ、白いTシャツ(しかも必ず袖をまくっている)にブルージーンズ…とここまではハマショーだが、ハマショーと異なると ころは、彼は「犬のカタチをしたギターを持っている」というところだ。「愛と自由のブルース」をがなり立てる彼を初めて目にした時から、オレは彼に釘付け である。オレは音楽とお笑いが好きだ。この二つが合体したものには大概興味を惹かれるのだが、犬井に関してはさらにオレの好みである「ホゲホゲ感」がある ので、たまらないことこの上ない。ナンとも軟弱な印象なのだ。色白いし。好きなひとのことをもっと知りたい!と考えるのはひとの常。早速ネットで情報収集 してみることにした。以下、スポニチ大阪版の記事より抜粋する。

◆謎のブルースシンガー・犬井ヒロシ ブレークなるか!?
読売系「エンタの神様」人気上昇中  
謎 のブルースシンガー!?犬井ヒロシ(32)の人気が急上昇中だ。読売系のお笑い番組「エンタの神様」(土曜後10時)のエンディングに登場。歌詞の最後に 「自由だ~ッ!!」と叫ぶフレーズがお茶の間でウケている。これまで「エンタの神様」に出演した芸人では、はなわやギター侍・波田陽区らが大ブレーク。今 年、勢いに乗りそうなのは、ひ弱な負け犬シンガーの魂の叫びだ。
◆ 世に問う!! ひ弱負け犬芸 ◆ 
100円ショップで買ったサングラ スに白いTシャツ、ペラペラの薄いジーパンをはいてギターをかき鳴らす。ブルースシンガー・犬井ヒロシは「××と○○、どっちを選んでも自由だ~ッ!!」 と、くだらない2択をテーマに真剣な?メッセージを送る。「阪神情報、競馬情報、芸能情報も充実しているスポニチを買うか買わないかは自由だ~ッ!!で も、某新聞よりは10円安いねんで」。見るからにひ弱そうな犬井の魂の叫びは負け犬の遠吠え?応援するかしないかは読者の自由だ~ッ!!
◆ 犬井のキャラ設定 ◆ 
32歳で無職の大阪人。今まで女性と付き合ったことがなくて、もちろん童貞。好きな物ランキングは1位が犬、2位が母方のおばあちゃん、3位がご飯。ぶっちぎりの1位だった母親は「いらんことしたので11位になった」(高橋談)。

う ~~~む。どこまでがネタなのかわからないが、32歳で童貞って…。それはちょっと…(絶句)。お母さんが大好きなので、「彼女はいない。というか、つく らない」だそうである。どういう育ち方をしたのであろうか。彼は神戸ローカルの「神戸サンサンテレビ」のよしもと興業の番組にレギュラー出演しているそう だ。そこでも弾き語りを披露していて、もんのすっごい人気らしい。観たい…。いいな~関西在住の方たちは~。うらやまスぃ~!!
テレビでは今のと ころ「エンタの神様」でしか彼を観ることができないので、オレは「生ヒロシ」を観に行くことを突如決意した。「ルミネTheよしもと」にも来るかな?ルミ ネでお笑いを観たのは確か2年位前が最後だ。妹が追っかけをするほど傾倒していた「笑い飯」を一緒に観に行ったのだ。もう一度行ってもいいな、と思ってい たのだが、妹の妊娠によって頓挫してしまった。そういやぁ、あの時は今や大ブレークを果たした「次長課長」がチョロッと出ていたな。最近でもたまにテレビ で観る「不動産屋コント」のネタをやっていた。それほどウケていなかった。それが今や超売れっ子。大出世だ。運と実力が上手い具合に噛み合ったのか。
そ れにしても、次長課長の井上くんの顔は最高にオレの好みである。「小心者でありながらも、ロクデナシの匂いがする。そしてちょっとオツムが良さそう。パッ と見はクールっぽい」というやつだ。どうしてオレはオトコを見る目がないのだろうか。豆腐の角にアタマをぶつけてしまいたいぞ。あぁ~っ!!!と、悶絶し たところで趣味は変わらない。致命的である。

松井じゃなくて松井さん、だろ!!

 一昨日だったかニュースを見ていたら、試合中に左手首を骨折して緊急手術に踏み切った、NYヤンキースの松井秀喜選手が会見をしていた。「取り外しので きるギブスになって嬉しい。回復は順調だ。年内には復帰したい」と記者たちに取り囲まれた中、ジョークを交えながら松井さんは笑顔で語っていた。「さすが だな、松井さんは。アタマが下がるぜ…」。思わず唸った。オレよりも年下だが、オレは松井選手を「松井さん」と何年も呼ばせていただいている。大分前の話 になるが、何かの雑誌で「松井選手は高校時代頃から、他人の悪口を一切言ったことがない」という記事を読んだ。「何て見上げたひとなんだ…!」感銘を受け たオレは、畏怖の念を込めて松井さんを松井さんと呼ぶ。決して呼び捨てになどしない。
 オレの大学時代の1コ上の先輩に、身長が197cmもある ことから「東洋の巨人」の異名を持つオトコがいる。ある日のこと。彼は浅草のバスターミナルで都バスを待っていた。そこに父親と小学生くらいの男の子の親 子連れがいた。「あれ?お父さん、あのひと、松井だよね!?」目を輝かせながら父親に問う男子。「こらっ。松井じゃなくて松井さん、だろ!」息子の言葉遣 いを直す父親。「松井さんだ、松井さんだ~。スッゲー!スッゲー!!」狂喜乱舞する息子。「何言ってるんだよ。こんな所に松井さんがいるわけないだろ ~」。そりゃそうだ。浅草のバス乗り場に松井さんがいるわけがない。そもそもバスになど乗らないであろう。そう言いつつも父親は先輩の方にチラチラと視線 を投げてくる。そうこうする内にバスに乗り込んだが、その時にはすでに車中のひと全員の目線が先輩に集中していたらしい。(オレは…松井じゃない…)いた たまれなくなり、顔を下に向ける先輩。件の親子が先に下車したそうだが、降りがけにその父親は先輩の肩をポンッと叩き、「松井さん、ガンバッテ!」と声を かけていったそうだ。(だからオレは松井じゃないんだって!!)先輩はココロの中で絶叫したそうだが…。と言うほど松井さんに似ているとはオレは思わない けどな。
 それにしても松井さんはエライな。どうやったら悪口を外に出さないでいられるのであろうか。「人間性の違いだ」と言ってしまえばお終い だが、オレには到底真似できない芸当ではある。オレは本人に面と向かって言わず、陰で悪く言うのが得意なくらいだからな。以前にメーカーに勤務していた 頃、そのひとの前ではニコニコと親しげに話しておきながら、後で「あのヤロー、ムカつくぜ!殺す!!」と悪態をついているのを見た後輩の女の子が「えぇ ~っ、ベティさん、あのひとのことキライだったんですかぁぁ~!?」と、心底驚いていたことがある。ふふふ…。オレは裏表がある腹黒い人間なのさ…。一見 お人好し然としているがな。だって口に出さないとスッキリしないんだもん!口に出すことで余計に怒りが増幅してしまって収集がつかなくなることも多いけ ど。
 テレビで和田アキ子が言っていたが、彼女はどうしても外に吐き出せない悪口がある時は、すべて日記に綿密に書くという。書くことで気持ちが 収まるらしい。けっこー好き勝手言ってるように見えるけれど、言えないことも多いんだろうな。和田アキ子といえば、オレがまだ小学生くらいの頃に、彼女の 離婚記者会見を見たことを思い出す。最初の結婚に失敗した時だ。「(夫は)アタシのことが…アタシのことが可愛くなかったんだ…!!」と、カメラの前でメ イクが崩れることをこちらが心配してしまうほどの勢いで号泣する彼女を見たオレは、「和田アキ子もオンナだったんだ…」と、新鮮な驚きを感じてしまった。 可愛くなかったんだ、って…。可愛く…うぅ。「普段強がっているオンナほど、実は芯は脆い」という定説(?)はあながち外れていないのであろうか。例外も あるけどな。アキ子といえば、彼女の往年の名曲『古い日記』を一度カラオケで熱唱したいと目論んでいるオレである。練習してるぜ、こっそりとな。早く披露 したいものだ。
 話は変わる。一昨日といえば、アントニオと大バトルをしたオレである。デスクで争っていたが、ヒートアップしてきたため、応接室 にリング(?)を移し、小一時間ほどギャンギャンとやり合った。と言っても、オレはかなり遠慮しつつモノを述べた。アントニオは打たれ弱いからな。しか し、朝イチから闘うとめちゃめちゃ消耗する。建設的なバトルならば報われることもあるが、そんなものは、ない。和田アキ子のようにこのブログに書き殴って 消化しようかとも思ったが、しなかった。する気にはならなかったな。書いた方が早くスッキリしたかな。よくわからん。
 再度話は変わる。今日コン ビニで『SPA!』を立ち読みしていた。例のごとく、さかもと未明の「ニッポンの未明」をだ。今回のネタは、「「カツラ」であることを大々的にカミングア ウトした「カツラーの秘密」の著者、スポーツライターの小林信也さんを直撃!」だ。近く小林さんの新しい本が上梓されるという。「カツラー危機一髪 その とき『カツラ』が動いた」だそうだ。思わずタイトル買いしてしまいそう…。
 小林氏はカツラを被ったひと、すなわち「カツラー」についてこう述べ る。「ハゲがバレる恐怖ってすごく深いんですよ。それはまるで逃亡する犯人がなかなか捕まらずに悪あがきして逃げ続けている感じ…。とっとと捕まったほう が精神的にはずっと楽なのに…」。だが氏はこう続ける。「でもね、男にはハゲているとなかなか言えない『ハゲの壁』がある。なぜなら…次の3つが「男とし て判断される基準」という気がするのですごくヘコむんですよ~」
1. 髪が薄い
2. 勃ちが悪い
3. カネがない

うわぁ~、こッ、ここッッ、この3つって…。この、てんてんてん、なんだよ。これ以上は本人の名誉のために言えません、って言ってるのと同じか!?ごめんね、って誰に謝ってるんじゃ~!?自爆である。

すまねえ魂


ティッシュケースの上でくつろぐハナちゃん。

先週土曜日の夜にTBSの「ブロードキャスター」を観ていたら、今、関西方面では『はっちゃん』という猫ぴーの写真集が爆発的に売れている、というトピッ クスが取り上げられていた。大阪在住の写真家ハニー(はなはじめ)とその妻(も写真家)による、飼い猫はっちゃん(4才 オス)の日常を写真で綴る楽しい ブログ「はっちゃん日記」がクチコミで話題を呼び、今や大変な人気だそうだ。どデカイ人気を背景に、今回の写真集発刊の運びとなったという。「爪とぎの位 置を少しずらしたら速攻で乗るはっちゃん」など、猫ぴーと暮らす者から見れば何の変哲もない写真ばかりなのだが、そこはプロの写真家なだけにさすがに上手 い。当たり前かもしれないが、ここぞというシャッターチャンスを実によく捉えている。猫ぴーはチョロチョロ動き回るから、なかなか決定的瞬間を押さえられ ないものなのだ。書店でのサイン会(撮影会?)の様子も放映されていたが、大盛況だった。4才といえば、ウチのクリとハナと同い年なのに…。オレがプロの 写真家だったらクリとハナで大儲け、もといヤツらをスターにしてあげられたかもしれない…。口惜しい限りだ。
 同番組では、初フライデーされた (熱愛報道というやつだ)、もこみちの反論(?)もオンエアされていた。「ボクは何を言われても構いません。構いませんが…。でも彼女は芸能人でも何でも なく一般人ですから…!不甲斐ないです、自分が。力不足だな、って思います。悔しいです…!!」と、時に唇を噛みしめて、ひとつずつ言葉を選びながら話す もこみち。怒りのあまり身と唇を震わせて、という状態だ。まさに「ワナワナ…」というやつ。久々に「怒りに打ち震えるひと」というものを見た。もこみちは 若いが(21歳)男気がある。「男らしい」と手放しで礼賛できる存在など今や絶滅寸前なだけに惚れ惚れした。しかし、イイオトコは笑っていても怒っていて もカッコイイな。どんな表情をしていてもキメッ☆だ。泣いていてもきっとマーベラスなはずだ。違いないぜ、あぁ違いないぜ!昔気質のオトコがまだ生息して いることになぜかホッとしたオレである。う~ん、ストイック~。それに比べて…。 
 オレが住んでいる東神田のマンションの隣には空き地がある。 空き地といっても私有地というものである。コンクリートでナメした10平米くらいのスペースに、「立ち入り禁止」という赤いポールが何本か立っている代物 だ。そこには至近距離にある都立高校の生徒がよくたむろっている。最近は気候が良くなってきたせいか、一限が始まるHR前だかの時間に高校生カップルが乳 繰り合っている。オレの出勤タイムと重なるだけに、若い男女が「いやん、うふっ」とかいってチュッチュしている光景を目にしなくてはならないのだ。ワンコ やニャンコと違って人間は一年中発情しているからな。若いときたらなおさらだ。我慢できない気持ちもわからなくもないが…。「ソッチの方ではなく、本業の 方の勉強をしろ~!それが学生の本分だろが~!!」とココロの中で毒づくオレである。先日はカップルではなく、一人の男子が一服しているのを目撃した。ス モーキンだ。オレは、その男子の横を大して気にも留めずに会社に向かうため、足早に通り過ぎようとした。オレに気が付いた男子は、慌てふためいてタバコの 火を消し、猛ダッシュで走り去って行った。何も言っとらんがよ~。「タバコはあなたの成長を妨げる危険性があります。未成年の喫煙は法律でも禁止されてい ます。だから止めましょう」などとオレは一言も言ってないぜ。禁止されると余計やりたくなる、という心情は理解できなくもないが…。喫煙していた男子には 罪悪感だけはあると見た。急いで逃げちゃうなんてプリティ~♪そういう問題じゃないか。今度はちゃんと注意しよう!そう誓ったのだが、それ以降彼に出くわ したことがない。彼、元気かな?
 そんな話はさておき。日曜日にオレはマイ妹と、恵比寿のリキッドルームにThe Elephant Kashimashiのライブを観に行った。エレカシはオレが20年来つかず離れず応援しているバンドで、大学生の頃にはそれこそ毎月ライブに出かけたも のだ。最近は年1回観に行くほどの頻度になっていたのだが、今年は1月のZepp Tokyoに続き、何と2度目だ。1月の時にはVIP席に大杉漣がいた。本人はひっそりと座っているつもりのようであるように見受けられたが、やたら目 立っていた。いわゆる「オーラがある」というやつだ。背が高く、スマートで、質の良さそうなレザーの上下を身にまとい、会場は真っ暗なのにサングラス。ス タイリッシュなサングラス。実にイカしていた。何と言っても一般人には醸し出せない色気がある。「こっ、これこそ本物のチョイわるだぜ…!」オレは溜飲を 下げた。オフィシャルHPによると彼は「1951年生まれ」ということだから、今年55歳になるのだ。あわわわ…。やっぱし「ハゲず、太らず」がオトコの アンチエイジングの神髄だな。エレカシファンの間では、彼がメンバーと親密なことは広く知れ渡っているようで、会場の中には「漣さんだ」、「漣さんが来て る!」と、さん付けで呼ばれていた。大切ですよね、敬愛の念を示すのって。ですよね、って。
今回のライブ会場には、音楽評論家の平山雄一やロッキ ング・オン社のシャチョである渋谷陽一の姿などがあった。二人共フツーの冴えないオッサンだったけどな…。肉付きがよくてプリプリしちゃっててさ。「本来 ならばオレも今頃はアチラ側にいるはずだったのに…。おかしいな」。いつまで経っても芽の出ない小説家志望のオトコのようなことを呟くオレ。誇大妄想も甚 だしい、ってか!?
ビールを飲みながら開演を待つオレに妹がコーフンしながら耳打ちしてきた。「ベティちゃん(妹はオレを名前で呼ぶ)、山ちゃん だよっ!」「へっ?山ちゃん?南海キャンディーズ!?」「南海キャンディーズじゃないよ!エレカシで山ちゃんといえば山崎洋一郎に決まってるでしょ!!」 山崎洋一郎とは、ロッキン・オンJAPAN編集長→ロッキン・オン編集長を経て、この度古巣のJAPAN誌に戻ってきた、ロックファンには名の知れた編集 者だ。オレは学生時代は彼の原稿を鬼のように読んだものだ。オレが思い出を手繰り寄せている横で、妹は山ちゃんに駆け寄っていた。「あの…山崎さんですよ ね!?握手してくださいっっっ!!」すっくと両手を差し出す妹。「えっ、ええ…はい」と戸惑いながらも明らかに嬉しそうな山ちゃん。編集者だからな。浮き 草稼業とはいえリーマンだから。ゲーノー人のように羨望の眼差しで見つめられたら嬉しかろう。チキショ~、オレだってそっち側にいるはずだったのに…。 (まだ言うか) 昨年、山ちゃんは40代にして初めての単行本を出した。『激刊!山崎』という本だ。書店で平積みされているのを見た。ちょっと立ち読みした。買えよ。妹は 買ったらしい。12年間に亘って書き倒した連載コラムのすべてが収録されているらしい。「1993年~2005年というロック・シーン激変期を極私的かつ シビアに言い当てたロック時評としても、単に中年ロック屋の日記としても楽しめる一冊」。そのアプローチもあったか…。でもオレ、今やロックのことをメイ ンには書けないし。ヨモヤマネタの方が比重高いしな。山ちゃんの本にはエレカシのミヤジも推奨文を寄せている。「夢、希望、そして絶望…。ぼくらの生活を 支配するそんなシンプルな感情が渾然となって一気呵成に綴られている。この本は、音楽を媒介とした、ひとりの男の紛うことなき詩である」。ミュージシャン (できれば有名どころ)の親友は欲しい。
ライブ後に妹と焼肉を食べた。「チークが濃い。服の露出が高い。ゲラゲラと笑うな。タバコと酒は止めろ」 と始終説教されていたオレである。妹のくせに!先に生まれてきた方がエライんだよ、世間では!!さくらに小言を言われ続けていた寅さんの気持ちがわかる ぜ。妹とオレは顔は似てるけど、性格は真逆だ。とは言っても共通項も多いけどな。だって血がつながってるんだもん~。恐るべし血脈!先日、妹と一緒にエス テサロンに行ったらば、エステティシャンのおねーさんが「ふっ、ふっっ、双子っっ!?」と驚愕していた。妹に万が一のことがあったら、妹のダンナと甥っこ を育てる覚悟だけはしているオレだ。あっ、まだ義弟の意志を聞いていなかったな。今度実家に帰った時に確認するとしよう。イイ仕事するぜ~オレ。

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ブログをつくってみた。
ユルユルと記していこうかな。

大好きな猫たちの日常をメインにして、
あとは自分を取り巻く人びとのことを
セキララに。

このコはウチの長女、はなちゃん。
三毛。4歳。非常におっとりした娘です。