2010年9月12日日曜日

真珠夫人


『Y賣こども新聞』の取材を中高生から受けるウチのN社長(富山県高岡市出身、45歳)の写真である。
みんな、将来は銀座で飲めるような立派な大人になってね♪


銀座といえば、押尾学の裁判ネタがワイドショーを賑わしている。
亡くなったホステスさんが勤めていた店「J(仮称)」は、
オレが在籍しているAP(仮称)とは通りを挟んで目と鼻の先。
もっとも「J」は事件後にガクッと客足が落ちてしまい、夏前に閉店したと聞く。

ひと頃大変話題になった「筆談ホステス」がいた「M」はAPの隣のビルにある。
隣に筆談ホステスが通っていたのだ。見たことないけどな。
元祖の筆談ホステスは出産したようで、現在は休職中のようだ。
貴美ちゃん情報によると、妹分(?)の筆談ホステスが新たに「M」にデビューしたらしい。
聞けば元祖に憧れて「M」の門を叩いたという。
が、そもそも、会話を楽しむことに重きを置く銀座のクラブで筆談でどこまで太刀打ちできるのだろう。
ハンディを補って余りある美貌ありき、といった商品価値が必要とされると思われる。
キレイなら喋れなくてもいいのか?大いに疑問が残る。

話は変わるが、オレは東京MXテレビの『5時に夢中!』の大ファンである。
この番組の秀逸さ加減についてはまた別途述べたいと思うが、
夕方5時の生放送というククリにおいてタブーがないという、無法地帯のような番組である。
日替わりでマーベラスなコメンテーターの方々が登場するのだが、
木曜日にご出演中の岩井志麻子先生が、現在のご主人である18歳下の韓国人のジョンウォン君が
韓国のサウナで、とある俳優と出くわした時のお話をなさっておられた。
ジョンウォン君によると、その俳優のチ○コには、がっつり真珠が埋め込まれていたという。
サウナを出てから志麻子先生とジョンウォン君は、その俳優が出ている映画のロードショーに
出かけたそうだが、
先生は「チ○ンに真珠が入っとるんやな。チ○コに真珠が…チ○コに…」と、
映画に全く集中できなかったそうだ。

先生は実名は伏せておられたが、その俳優とは「大作映画の主演を張る大スター」
であるとのことであった。
「だ、だ、誰なんだ。チ○コに真珠をゴッソリ埋めている俳優ってのは~!!」
気になって気になって夜も眠れないオレは、韓流に詳しい友人のレイコに聞いてみた。

「知ってる。二人考えられるわ。△△△△△△か××××××のどちらかよ。
でも多分△△△△△△の方だと思う」

ななななな…なんやて~!?
△△△△△△~~~!?そそそそ、そんな…。
オレが今まで映画館に行ってまで劇た作品が2本もある、まさに今の韓国映画界を
背負って立っている名優である。
「△△△△△△のチ○コに真珠が…真珠が埋まっているなんて…」
あわわわ~と狼狽するオレにレイコが畳みかける。
「しかも△△△△△△の奥さんは、女優の■■■■よ」

「ひぃぃぃ~。アレとアレって夫婦なんかよ~~~。
オレ、■■■■のドラマのDVD-BOX持ってるよ~。
もうダメ~。自分で自分の体を支えていられない~。
な、何か捕まるものをここに…。あとお水を…お水をすぐここに持ってきて頂戴!!」
オレは辛うじて平常心を保つことに注力した。

レイコは続ける。
「チ○コに真珠、実際はどういう形になっているのか拝んだことがないし、
想像だけでしかないから、一度ホンモノを見てみたいわ。
△△△△△△が出ている映画を観に行ったら、私もナニを見てみたい!!
見せてくれ!!という欲求にかられると思うわ。
奥さんの■■■■はナニを毎日見ている、というか体験済みよね…」

そんな△△△△△△主演の映画が現在日本でも大ロードショー中です☆
って言ったら、誰だか限定できちゃうか。
名優なんですけどね…。芝居が上手くてねぇ。確かオレと同い年だったはず。
っつーことは、埋め込み手術はおそらく30代の時に!?
ナニを思って、もとい、何を思ってそんな大英断を下したのか。
はっきりわかっていることは、オレも志麻子先生同様、△△△△△△を
「チ○コに真珠が入っている俳優」としてしか見られなくなってしまったということである。

先述の押尾学は女性をエッチに持ち込む際に必ず
「俺のチ○コが欲しいか?」と聞いたという。
言ってみたいですねぇ、世の中のお父さんたち。実に羨ましい発言ですねぇ。
サンジャポでミッツ・マングローブがこうコメントしていた。
「押尾ってものすごく自分の下半身に自信を持っていると思う。顔つきにも出ているし」。
オレも全く同感だ。精力の強さ=俺スゴイだろ、的な発想のヤツ。
押尾、デカそうだしな。だが、デカけりゃいいというものではない。
日本のオトコたちはデカさにこだわり過ぎていると思う。
大きさよりも機能性ですよ。あ、そっちはもっとダメ!?

中高年 歯がない 毛がない 先がない
by 綾小路きみまろ

ふぅ…秋だな…。

ブログ再開したはいいが、下ネタが多いな。
次回からはもっと高尚なことを書こう、と今日だけ誓うオレである。 






2010年9月6日月曜日

あんた、ジルバは踊れるかい?


銀座AP(仮称)でのオレのジイサン人気は絶大である。
ジイサン限定(65歳~上限なし)では間違いなくNo.1だ。
もはや敵なし。
介護福祉士のような役割を果たしているからな。
ただし若手からの食いつきはあまり振るわない。
若い男子も好きなのに…。

先日、某大手企業5名様のお席でのこと。
5名様の内、4名様は30~50代前半であったが、お一人だけ、どう見てもかなりシルバーな方がいらした。
聞けば74歳だとおっしゃる。オレの親父より年上である。

シルバーさんはハジケタ歌をキュートなダンス付きでノリノリに
披露し、年齢を全く感じさせない。
お連れの方達からもイイカンジでイジられていて、和気あいあいとした雰囲気である。
オレは水割りを作り、煙草に火を点け灰皿を取り替えるという、ごくごく当たり前の業務をこなしていた。
それをジッと見ていたシルバーさんが呟いた。

「あんた、気が利くねぇ。大したもんだ」
「いえいえ、こんなの普通です」
「いや~さっきから見てるけど、そのさりげなさはさすがだな。それにあんたには清潔感がある。
アタマも良さそうだ。なかなかいないぞ」
「いえいえ、そんな…」オレは謙遜した(一応)。

シルバーさんはピースライトを吸いながら遠い目で語り始めた。

「今日久々に銀座に来たけど、このへんも変わったねぇ。この店は初めてだが」
「そうですね。そうおっしゃるお客様は多いですね。この不況で昨年は150店近く閉店したそうですし、『銀座は変わった』というお声はよくお聞きしますね」
「そうかい。俺は30年前はホントによく来てたんだ。毎日のようにな。
K社の専務までやったんだぞ」
「K社の…スゴイですねぇ。エリート!」(←お決まりのヨイショ。大切です)
「いやいや、今は引退したただのジジイだよ。その頃のホステスは良かった。サバケてたなぁ。
『ちょっと帰りに家に寄っていいかい?』って聞くと『いいわよ』って、必ずヤラしてくれたもんだよ」
「はぁ、そうなんですか…(話半分に聞いておこう)」
「オネエチャンのマンションに着くと、裸で待ってるんだよ。で、すぐ始めるんだ。
コッチが服を脱ぐまで待ってくれないんだよ。で、着たままヤルんだ。
最初は手だけでスルんだが、それでオネエチャンがイっちゃうもんだからさ…。
その後、彼女が口でヤッテくれるんだがオレもイっちゃってね。ズボンが汚れて困ったよ。
洗濯したりしてな。アッハッハッハ~~~!!」

(よく聞きます、そのテの昔の武勇伝。
鵜呑みにはしませんが、生々しいっす。
しかし、親父より年上の方のそーゆー話はちょいと…)。
そう思いながらも天使の微笑みを返すオレである。
オレの笑みは「菩薩」と呼ばれている必殺業なのだ。

「それにしてもあんたは可愛い。実に可愛い」
「そんな…そんなことないです」
「その謙虚さがまたいい!!ところで、あんた、ジルバは踊れるかい?」
「いえジルバは…。勉強不足で申し訳ありません」
「踊れないのか~。残念だな。昔はジルバを踊りながらいろんなところを触って、
それで気持ちを高めてから部屋に流れ込んだんだよ」
「さよですか」(←だんだんと聞き流す方向に)
「ジルバはちゃんと練習しておきなさい」

昔のホステスさんはジルバを踊ったんすか?
いつの時代だよ!?

帰りがけにシルバーさんがオレの耳元で囁いた。
「俺、まだ勃つから。今度ヤろうな」
「はぁい。期待してまーす♪」

イヤです。ま、実現しないだろうけど。

「ヤラせろ、ヤラせろ言う客は、自分がまだ女の子から男だと見られてるか確認したいだけで
ホントにヤリたいわけじゃないから温かく接してあげなさい」
と、浅草橋の社長がよく言っていたな。社長、その後すぐにクビになっちゃったけど…。

予定調和の会話が連夜繰り返されているものの、老人は親父とダブって多少やりにくい。
こなしますけど。仕事ですから。
時給上げてくれ~~~。

暑くてマターリするサスケくん。

2010年9月5日日曜日

Happy Birthday To Ya!!


日々の暮らしを徒然なるままに。


暑い。暑すぎる。
暑い暑いと言うのにもすっかり飽きてきてしまったほど今年の夏の気温は度を越している。
猛暑だ熱帯夜だの「連続記録更新!!」のニュースを聞くたびに卒倒しそうになるオレである。

一昨日の金曜日に銀座はマロニエゲートで「精をつけるなら鰻じゃ!!」と、高級な鰻(モチロン、オジサマの奢り☆)をかっ込んでみた。食べたそばから鰻の滋養がカラダ中に行き渡り、みるみるとパワーアップしていった(ような気がした。あくまで気分だけ)。

そんな尋常でない暑さが猛威をふるった夏も少しずつ秋に移行していっている。
陽が沈むのが早くなったし、影は確実に長くなっている。秋の虫の声もごくわずかだが聞こえる。そう、もう9月なのだ。

9月生まれの人間がオレの周りには妙に多い。
銀座AP(仮称)の美智子さんもその一人。9月4日生まれである。
一昨日鰻をかっ食らった後、ご馳走してくれたオジサマとAPへ一緒に行き(いわゆる同伴出勤というやつだ)通常業務をこなした。
株安、円高、酷暑の影響のためか、この日も客足は芳しくない。
女の子たちはどんどん早上がりさせられてしまい、閉店時に残っていたのはオレの贔屓客である某インクメーカーのH氏とS氏と美智子さんとオレ、の四人のみだった。
日付が変わる頃にH氏がスティービー・ワンダーの「Happy Birthday To You」を美智子さんに贈った。
APは銀座のクラブだがカラオケがあるのだ。カラオケがあるがゆえにスナックと間違えられることも多い。店の雰囲気もスナックに限りなく近いが、それを言うとオーナーママが激怒するので皆黙っている。

誕生日の夜に一人で帰すのも忍びない、とH氏が気を遣い、それにS氏も同調したため、美智子さんのためにアフターをすることになった。
その旨を美智子さんに告げると「えぇっッ!本当!?いいの?ホントにいいの?嬉しい~!!片付けしたらすぐ行くから待っててねっ」と、ある意味たまげるほどの瞳の輝き具合を見せたので、オレはナンだかものすごく人の役に立っているという満足感にちょっとばかり包まれた。

アフターの店は美智子さんたっての希望で「毎日食べてもいい」と日頃から繰り返し繰り返し叫んでいるお気に入りのジャンルである「お寿司」にした。
並木通りにある寿司店に入ると時は午前1時過ぎ、ひと目でソレとわかるアフター客で混みあっていた。
露出度の高いお洋服と盛り盛りの巻き髪にギャルメイクバフバフ。そばには「まだバブルでしたっけ???」と錯覚してしまうような胡散臭い、もといお茶目なオジサマ達がゴロゴロ。
「スゲェ…お化粧上手いな~。教えて欲しい~」オレは女子群をジロジロ見たい気持ちを懸命に抑えた。
「あんなん、全然ダメや。ベティちゃんの方がごっつ魅力的やで」「Hさん、イイコト言う~」
H氏とオレは乾いた笑いを酌み交わした。

そんな中、40代後半か50代前半かの顔を真っ赤にしたオヤジが、若くてキレイなお嬢さん二人を
伴ってオレ達の隣の席に座った。
「好きなものどんどん食いなよ」上機嫌なオヤジ。ちょっといい会社のサラリーマンがけっこー無理して
奮発している感アリアリである。
「はい、頂いてますぅ~」「美味しいですぅ~」「かに味噌食べてるだけで幸せですぅ~」
いずれも感情ゼロのコメントを発する女子達にオヤジが畳みかける。
「君達さぁ、アフターも積極的に付き合わなきゃ指名とれないよ~。そのぐらいの気持ちでやんないと。
お水の世界で生きていこうと思ってるんなら、さぁ~」
「そうですね~頑張りますぅ~」と、トーン低く答える女の子の気持ちがオレにも伝わってきた。

「テメーがあんまりしつこいから付き合ってやってんじゃん。まだ何度か店に来そうだからちょっと丁寧に扱ってやるか、って。でも一人でアフターするのもイヤだからもう一人女の子呼んでんじゃん。
バッカじゃね~の!!」

皆さん、同伴もアフターも私達はしたくないんです。疲れるし、時間もったいないし。
その分お金でくれる人が一番評価上がりますよ☆

そんなこんなで、ひとしきり飲み食いした後で美智子さんとタクシーで帰った。
美智子さんはベロベロである。オレは酔いながら「ウィ~ッ」という人を漫画やドラマ以外で久々に見た。
「お客さんの前では言えないこともあるから…。いろいろあるのよ…ホントにいろいろ…。でもね、でもOさん(オーナー)はスゴイ人よ…あの人はホントにスゴイのよ…。ウィ~ッ!!」
銀座を生き抜いてきたオンナの切なさが垣間見えた。←江古田ちゃん読み

頑張れ!!美智子さん。
あなたが皆に「仕事が出来ない」だの「認知症じゃないのか」だの「アル中入ってるよね」だの
言われても、オレは味方です(少しだけ)。

でも、そろそろオレも銀座からは足を洗ってカタギ一本にしないとな。


同じ向きを向いて涼むウチのハナたんとサスケ。姉弟ではありません。
他人(猫)です。


2007年8月18日土曜日

パリ高級娼館女主人の告白

 ど~も~。銀座で大ブレイク中のベティで~す。中田カウス師匠、頑張れ!!(←他意なし)
 先日恵比寿駅界隈を歩いていた時のこと。20代前半 と思しきギャル(死語)二人とすれ違った。「アタシしみじみ思ったんだけど~、やっぱりさあ~幸せなひとのそばにいないと自分も幸せになれないな、ってぇ ~」「そうだよね~アタシもそう思う~」。わかってるじゃねぇか、コムスメ。また、JR新橋駅銀座口で出勤前(銀座のね)のお化粧直しをしていた時のこ と。20代前半と思しきギャル(死語)二人が同じくお化粧直しをしていた。「アタシしみじみ思ったんだけど~、計算しながら恋愛するひとってやっぱりダメ なんだよねぇ~」「アタシも~。真っ向勝負して欲しいよね~正直にぃ~」。わかってるじゃねぇか、コムスメ。いいぞ!!それはさておき、JR新橋駅の銀座 口改札横にある女子トイレは、平日19時過ぎの時間帯ともなるとせっせと顔を作っている銀座のお姉さん達でごった返している。縦列になって塗り塗りしてい る様子はまさに圧巻である。オレは、「ふ~ん、このマスカラだとこんなにボリューム出るんだぁ…」とか「キレイな巻き髪に仕上げるにはこうするのね…」と いったアンバイでお姉さん達のテクを盗み見している次第である。メーク前と後では文字通り別人になってしまうお姉さんも多々。いやはやお化粧は上手いに越 したことはないっすね。
 そんなことよりも。諸般の事情により、辻堂で編プロをやっている叔母(マイ母の妹)の跡目を継ぐことになりそうなオレで ある。主なクライアントは小田急箱根ホールディングス様。思わず、様付けである。小田急電鉄様の「箱根NAVI」と箱根観光協会様の「箱根全山」というサ イトの記事(?)の企画・取材・執筆・編集・制作をするのがメインのお仕事。あとは箱根観光協会の『箱根悠遊』という機関誌を年2回発行する他、ヤマハ ミュージックのPR誌なども作っている。webと紙の二本柱だ。叔母については追々伝えるとするが、非常~にオレと似ているので(姿形ではなく生き方が) オレは多大なシンパシーを寄せている。ただ身内と仕事をすることに対してはとても抵抗があったので、今まで手伝いすらしたことがなかった。が、叔母もだん だんと年をとってきたため、取材等はキツクなってきたようだ。叔母にはオレの弟と同い年の優秀な一人息子がいるのだが、渋谷にある某国営放送に勤めてお り、そこに骨を埋めるようなのでオレがひと肌脱ぐことになったわけだ。恵比寿に銀座に箱根。何だか最近のオレはものすごく働き者である。
 先週木 曜日に小田原にある小田急箱根ホールディングス様の本社にて行われた「箱根NAVI」の編集会議に初参加してきた。東京駅8:22発の東海道線快速アク ティで一路小田原へ。すっかり遠足気分である。空気はおいしいし景色はいいし、の~んびりとした風が吹いている。「サイコーじゃん、小田原!住んじゃおう かな」やや真剣に考える。会議の前にまずは電鉄だのエージェンシーだのトラベルだの登山鉄道だのバスだの観光船だのロープウェイだの、いっぺんに20人く らいの大量のオッサン達と名刺交換をした。「杉山さん(叔母の苗字)、杉山さんのオフィスはスタッフの方何人なんですか?毎回いろんな方が見えますけど ~。100人位いらっしゃるんじゃないですか~?」と、叔母はエージェンシーのお兄ちゃんにツッコまれていた。「手伝いたいって沢山のコが言ってくれるん ですよ。主に元教え子なんですけどね」「じゃあ、この方(オレのこと)も『ごきげんよう軍団』なんですか?」「ええ、彼女は湘南支部ですのよ」「湘南支部 ですかぁ~」。ごきげんよう軍団とは?叔母は編プロを興す前に強羅にある函嶺白百合学園で教師をしていた。白百合!あの白百合だ。やんごとなき方もご卒業 なさった白い百合。あそこのご出身の婦女子は総じてごきげんよう軍団と呼ばれているようなのだ。どうやらオレは強羅ではなく、湘南白百合学園の卒業生とい うことになっているらしい。今やフツーの奥様達になられた筋金入りの元お嬢様達が、お小遣い稼ぎで月1,2回程度叔母の仕事のサポートをしてきた。この 20年間で5,60人はサポートしてくれたようだ。「ロンちゃん、女の子達いっぱい使っちゃって、『マダムDC』みたいじゃない」小田原帰りに戸塚の実家 に叔母と一緒に寄ったところ、マイ母が言った。「何?マダムDCって?」そう尋ねる叔母を差し置き、「ベティちゃん、知ってる?マダムDC」とマイ母が フッてきたのとカブリつつマイ父が「プロスティテュート(娼婦)だろ?」と答えた。オレの両親は元英語教師なので日常会話に頻繁に英単語が飛び交うのだ。 適度にアカデミックな家庭であったが、さすがに幼少時代のオレは英語で表現されると何の話題なのやら皆目見当がつかないこともたびたびであった。が、今は 違う。「パパ、マダムDCとは『マダム・クロード』のことよ。プロスティテュートではなくてそのコ達をとりまとめていた仕切り役の女性よ。パリの高級娼館 の女主人。ま、置屋の女将みたいなもんかな」。

 「男性を素敵にできるのは、女性だけ」 

 ご存知でして?マダム・ク ロード。本名クロード・グリュデ。フランスはパリの裏側で、男女の機微を操りながら、したたかに生き抜いた女性だ。華やかで美しいパリの街には、人間の欲 望が渦巻く怪しい裏の世界が隠れている。昔も、そしてきっと現在も。以下、『マダム・クロード 愛の法則』クロード・グリュデ著/伊藤緋紗子訳 知恵の森 文庫より抜粋する。
 彼女は1962年から1977年までの間、パリで娼館を経営していた。客は、貴族や皇太子、大物政治家、実業家や弁護士た ち、果てはケネディ大統領までいたという一流揃いで、もし彼女がこうした男たちのことを話し始めたら、フランス政府まで窮地に陥るとまで噂されていた。 「パリの一流ホテルから、石鹸と歯磨きの香りをさせた、一分の隙もない美しい娘が歩いてきたら、そしてすれ違うときに、あなたを少しだけ見下すようなそぶ りをしたら、それがマダム・クロードの娘(娼婦)たちだ」と、パリの新聞のコラムに書かれたほど、彼女たちの存在は人々の関心を掻き立てていたという。あ る政治スキャンダルに絡んで、彼女は警察の厳しい追及を受けることになるが、決して顧客の秘密を漏らすことはなかった。そんなこともあり、「鉄の神経をも つ女」として、さまざまにマスコミに取り沙汰されていたのだ。 
 自伝を出版した現在の彼女は、洗練された身のこなしで、一流のものを身に着
け、 とてもユーモアのある女性だそうだが、視線は鋭いという。そしてこう話すという。「クロードの館に関わったすべての人が、結局みんな幸せになっている。だ から、自分は良いことをしたと思う」、と。クロードの館の娘たちは、最終的には王妃になったり実業家と結ばれたりと、顧客の男性たちと幸せな結婚をした。 あるいは女優になったり、母国の復興に尽力したり、誰よりも女性としての栄華を手に入れたのである。マダム・クロードは、娘たちを厳しくしつけたらしい。 例えば、「ハンドバッグの中には、3つのポーチを必ず入れておきなさい。化粧品用、替えのストッ
キング用、そして口や身体のデオドラント用に」。 さらに、「男性を王様にしてあげなさい。決して自分を主張してはいけない。相手の話に相槌を3回打つだけで、必要のない限り自分の話はしないこと」。そう いうことを徹底的に教え込んだ。彼女自身、カソリックの修道院で厳格な教育を受けて育った。彼女が娘たちをしつけることができたのも、そんな背景があった からかもしれない。
 彼女はこうも語っている。「わたしの顧客たちには、魅力的で美しい奥様がいるのに、なぜわたしの館に通うのか。彼らは打ち明 けていたわ。それは家に自分の居場所がなく、妻が自分に関心を持ってくれないからだと」。娘たちは話をきちんと聞き、王様のように扱ってくれるからこそ、 彼らは会いに来るのだ、と。クロードの館で働きたいと言ってくる女性も多かったそうだが、いくら美しくても、自分に自信を持ち過ぎて人の話を聞かない女性 は、決して採用されることはなかった。 そして、どんなに権力のある男性でも、自分の魅力に自信を持てない人の方が多い、と彼女は語っている。だから、娘 と出かけたほとんどの男性は、後日、娘が自分のことをどう思ったか、その評価をクロードに確かめてきたそうだ。
 マダム・クロードが活躍した60 年代のパリはまだまだ男尊女卑の世の中で、今は時代も違う。彼女の評価はいろいろだろうが、参考になることも多いことは否めない。男性を素敵にするのはい つだって女性であるし、そうすることで自分も大切に扱ってもらえるのだということは、忘れてはならない教訓ではないだろうか。「男性を王様にしてあげなさ い、ねぇ…。ちょいと実践してみるか。大物政治家や大統領は来ないけどな。3つのポーチなんて学生の頃からちゃんと分けて持ってるしぃ~。素養はバッチリ じゃん、オレ。欠けてるのは美貌だけかも…ふふふ…」。
 かくしてオレはブレイクした。(←金城一紀「GO」からのパクリ)。
大ブレイク @銀座、である。「元気をもらったよ!沢山元気をもらったよ。あぁ、とてもとても楽しかった!話を聞いてくれて有り難うね。本当に、本当に有り難うね…」 と、オレに向かって涙目で握手してくる(しかも両手)オッサンが多発しているのだ…。やっぱり年配の人が多いかな。みんな寂しいのね。居場所がないのね。 とってもとっても可哀相なの。「そんなに喜んでくれて…アタシ、何もしてないのに…」と思いつつ、「そんなに言ってくれるならね、おじいちゃん。ここにハ ンコだけポンッと押してくれればいいからね」という言葉が口から出そうになるのを必死に堪える日々である。いや、ホント。年寄り転がし。これから昼間は辻 堂のマダム・クロードに、夜は銀座のマダム・クロードの元で磨かれるのね、オレったら…(ジローはオッサンだから問題外)。もう生娘、もとい、娘じゃない けど…。スムーズに流れたところで次回は銀座のマダム・クロード、ウチの店の悦子ママについて書きたいと思う。なかなか銀座の男と女の物語までいかねぇ な。徐々にユルユルとね。

Happy Mania

 年下男が熟女を選ぶ理由 2007年3月29日付『日刊ゲンダイ』
 
 『暴露本で世間を騒がせた元祖プッツン女優、石原真理子(43) に結婚情報が浮上した。それも相手が20歳も年下の俳優というから、ビックリだ。そういえば、大地真央(51)は12歳年下のインテリアデザイナーと婚約 したばかり、秋吉久美子(52)も26歳年下の映像クリエイターと再婚した。「年上女房は金のワラジを履いてでも探せ」なんて言われたが、熟女には何か魔 性のテクがあるのか?(中略)小泉今日子だって20歳年下のアイドル歌手と熱愛中だ。熟女がモテモテなのは間違いない。
 11歳年上の女性と結婚 したばかりという商社マン(31)が明かす。「若い女性にはない柔肌にハマったというのも、正直あります。感度もいいし、こちらが頼めば嫌がらずに何でも やってくれる。同世代を相手にすると疲れるんです。要求も多いし…。その点、年上の女は甘え上手なのに甘えさせ上手。精神的にも楽ですね」。男女間のトラ ブルに詳しいカウンセラーのエンジェル山崎世美子氏がこう言
う。「熟女といっても最近は見た目も若い。バリバリ働いていれば魅力的に映るし、同世 代の女性より尊敬もできる。何より年上の女性に認めてもらえると『うれしい』。姉さん女房を持つ男性は皆さん、そう口を揃えます。デキる女に選ばれた男と いう自尊心も満たされるようです。ただ、30年後には妻を介護しなければならない、なんてことも考えずに突っ走れるのは若さゆえ。妻が還暦を過ぎたあたり から離婚するケースが増えます」。』
 還暦を過ぎた頃に離婚されちゃあ、たまんねーよ。
 柔肌…。感度…。甘え上手なのに甘えさせ上手 か。よっしゃ~!!記事をまんま鵜呑みにして、和恵さんプロデュースの集団見合いに出かけてきた。土曜日のことだ。開催場所は、システム会社シャチョ (43)の市ヶ谷にあるエクセレントなマンション。1人で住むには広すぎるメゾネットタイプの2LDKで小物の細部に至るまでいちいち小洒落ていた。太陽 光がよく入り、白を貴重にしたお部屋は清潔感フルフル。「いい暮らししてんじゃん~。お金持ちぃ~」って感じだ。
 オレより年上なのはこのシャ チョと、マゼラン時代にお付き合いのあった、これまたシステム会社の元シャチョ(44)の2人で、あとは36歳が3人、35歳が1人であった。4人はオレ より年下。女性陣は和恵さんの高校時代の部活の先輩であるシホさん(41)、シホさんの短大時代の同級生リカコさん(41)、Rのお客さんだったソニー ミュージックのアツコさん(年齢不詳。多分43,4歳)、それから和恵さん(40)、オレである。アカソフの指摘通り、平均年齢は高い。それにしても、年 齢層の高いパーチーの場合、燦燦と陽が降り注ぐ時間帯は避けた方が賢明だと開始早々オレは痛感させられた。シワやシミや白髪…等々、ハイビジョンテレビさ ながら思いっきり露呈されてしまうのだ。夜だったらゴマかせるのに…。何たって暗いからね。あんまり見えないのが好都合ってもんなのさ。それはさておき、 しぶしぶ参加したパーチーだったが食事もお酒もおいしく、期待していなかった分だけ思いのほか楽しめた。今年からこそ他人の悪口は極力言わないようにしよ う…、と心に決めたオレであるので(←真剣です)、多くを語ることは押しとどめたいと思うのだが…。
 30代後半以降で独身のオトコ(バツな し)って、やっぱしヘンなのが多い。オツムは良さそうだし、お金もあるようだし身綺麗だが、去勢されたワンコみたいで覇気がない。が、オレオレで強引なタ イプと、いるかいないのかわからないくらい薄いタイプ(キャラが、ですよ)に二分されているのが興味深かった。家主のシステム会社シャチョなんて見るから に実直で純朴でタラシ込むのは容易であるだろうと推察された。オレぐらいでもダイジョウブだ。だってそうなんだもん、きっと。でも、堅そうな仕事していて お金持っててもイヤなものはイヤ。チビとハゲとデブはイヤなのっっッ。中身が良ければ、なんて偽善だ。見た目だって重要だよ。ダサいのはイヤ!安定を得る ために何かを、そう、大切な何かを断腸の思いでかなぐり捨てれば、多分楽ができる。確実に。お金が足りずに銀座でバイトすることもないだろう。でも、イヤ なものはイヤ!それにそもそも、ひとに食わしてもらうのって好きじゃないし。ムチムチしたチビデブに生活のために抱かれるくらいなら、死んだ方がマシ じゃ!舌噛んで死ぬ~。噛みたくない~。ラブジャンキーなオレは、ホスピスみたいな恋愛じゃ、もう物足りないのさ。生半可なクスリじゃあ効かないカラダ に…。もっと強いクスリをくれ~。
 そんなこんなで、記念写真を靖国神社で撮影するという、和やかだか暴挙だかわからないシメがなされ、パーチー は20時頃お開きとなった。おクスリが足りないわ…と、オレは単身G街へ足を運び、黒部→デスマッチ→ヅメとハシゴし、結局2時まで飲んでしまった。午後 2時から夜中の2時まで半日丸々飲み続けたわけだ。貴重な時間を無為に過ごした気もしなくもないが、久しく浴びるほど飲んでいなかったので、アルコール摂 取量と比例して気分は爽快である。自由だな。
 ふと、オレのバイブルである安野モヨコの「ハッピーマニア」の一節を思い出した。主人公の“ヤッて から考えるオンナ”シゲタカヨコは恋人のタカハシからこう問われていた。「シゲタさん!シゲタさんの欲しいものって、一体何なんですか?!」シゲタは答え る。「恋の道」と。「それを求めている限り、未来永劫ココロの平穏は訪れないんですよっ!!」タカハシが叫ぶ。「そんなもん、百も承知だ。あばよ」シゲ タ、オトコらしい~~~っ。ステキ~。あっちもこっちもカッコイイのはオンナばっかりだな。立ち上がれ、男子!!(←どっかで聞いたな)「アンタが欲しい のは、お母さんか愛玩犬だもんね」江古田ちゃんはそう呟いてた。格段落ち込んだ様子でもなく、ね。

太陽にくちづけ

 桜がもう半分葉桜になっている。先週土曜日、新大久保のグローブ座へコンドルズの春公演をアカソフと観に行った。今回は例年以上にエンタテインメント性 が高く、ソツがないのに荒削りな部分も十分にわざと残しており、確信犯的ではないのだがとにかく痛快な作品で、1時間半がまさにあっという間。もう30分 は観たい!と切望する出来であった。オレは前回の公演までは藤田くんばかり見ていた。細身で朝鮮顔でキレがあるのにしなやかなダンスをする。好みだ。が、 今回は石渕さんと青田さんに釘付けである。二人共、確か大学講師でインテリ。そして明らかに変態だ。楽器も歌も上手く、おまけにハンサムである。やっぱり 30代後半~40代前半くらいもいいねぇ。まだ若さが残ってるもんな。アカソフも大変満足していたようである。
 アカソフに会うのは昨年の年末以 来だったが、ヒロミちゃんに会うのも実に久々。ヒロミちゃんはややふっくらしていた。妊娠はまだしていないと聞いていたので、会うなり開口一番オレは 「ちょっとふっくらした…?」と言ってしまった。「そうなのよ~太った!」そう恥ずかしそうに言うヒロミちゃんは髪の色も明るくなっていた。金髪だ。「髪 の毛の色、随分明るくしたじゃん。似合うよ。どしたの?ずっと黒髪だったのに」「ううん、アタシの髪って本来はこの色なの。もう中学生の頃からね。ヅメ ちゃんが嫌いだって言うからずっと黒くしてたんだけど…。最近また“悪ヅメ”だから染めてやったの!」フフン、と自嘲するヒロミちゃんの横顔は何だか疲れ て見えた。ヅメちゃんはまた酔っては彼女に罵詈雑言を浴びせているのでは…。推測の域を越えないが心配だ。いささか夫婦の行き違いがあるのかもしれない。 公演終了後に少しだけヅメちゃんとロビーでお話しできた。「ベティちゃん、来てくれてありがと~」とつぶらな瞳で微笑みながらキュートに手を振るヅメちゃ んを見るに、「こんな温和なひとがなぜ…」という思いが胸をよぎる。酒は飲んでも飲まれるな!!自戒の念も存分に込めて言うぞ!
 しかし、今回の ステージではヅメちゃんの半裸、お尻まで見てしまった。いつもは鎌倉さんの独壇場である「ふんどし姿」にヅメちゃんも果敢に(?)挑戦していたのだ。「み ちのくひとり旅」の山本譲二然りである純白のふんどし。最近では佐渡の和太鼓の男衆ぐらいでしかお目にかからない出で立ちだ。しかもテレビでしか見たこと はない。生だぞ。「う~ん、友達のお尻を見る機会なんてなかなかないもんだよね」。お好み焼きを食べながらオレはアカソフに語りかけてみた。新大久保に は、区役所通りにあるバー「スマイル」でバイトしていたツッシーちゃんが旦那さんと昨年8月にオープンした鉄板焼き屋さんがあるのだ。せっかく新大久保に 来たんだからね、と寄ってみた。「お尻ねぇ…そうだよねぇ」。アカソフもムハムハと食べながら同調する。「しかしアレだね、ヅメちゃんって相当体毛が濃い ~な。胸毛にかけてのギャランドゥぶりもけっこーなもんだけど、背毛があるひとって久々に見たよ~。すごいな、あの背毛!」ついつい声がデカくなってしま うオレ。「背毛、って…。確かにヅメちゃんって男性ホルモン多いんだろうね。ヒゲだって伸ばし始めてから6週間だって言ってたじゃん。6週間じゃあそこま で伸びないぜ~」と、アカソフ。そう、ヅメちゃんはお顔に立派なおヒゲをたくわえていて少々驚いた。おヒゲで顔って変わるもんだね。それもさることなが ら、そもそも胸毛ってオレが「オトナのオトコ」を目にした原風景なんだよな。
 オレが小学校三年生の時の担任の先生は、岩上先生という男性教師 だった。あの当時で年の頃はオレの親父と同じくらいだったので、おそらく36、7歳。長身でガタイがよく、今思えば声はシビれるようなバリトン。そして頭 髪は見事な「波平ハゲ」であった。ツルリン系である。そう、あれは体育の時間がプール授業になった初夏のある日のこと。プールサイドで海パン姿で号令をか ける先生を見て8歳児のオレは軽い眩暈を覚えた。「む、胸毛がある…!!」と。エロティシズムなどという言葉のかけらさえ知らなかったあの頃。例えようが ない高揚感(?)を抱えながら帰宅したオレは父親を詰問した。「お父さん、岩上先生には胸毛があるんだよ!モジャモジャなんだよ!!どうしてお父さんには 胸毛がないの!?」「そうか~。先生には胸毛があるのか~ハハハ(←答えになっていない)」と笑う父親を見ながら、幼な心にも納得できない気持ちでいっぱ いだったことを思い出す。なもんで胸毛を見ると、何とも表現し難いムラムラ感(性欲ではない)がいまだに出てしまうのだ…。
 「ところでベティさ ん、さっき言ってた『和恵さんプロデュースの集団見合い』って何?」。唐突にアカソフが聞いてきた。お節介な和恵さんが主催する「30代・40代独身者限 定のホームパーティ」と銘打った集団見合いにオレをかなり強引に引き入れようとしているのだ。「もう、ありがた迷惑なんだよね~。概要はこのメールの文面 を読んでもらえればわかるよ」「どれどれ…」該当メールを読み終わったアカソフが呟いた。「こりゃ、集団見合いっつーより、『ねるとん』だな。年齢層高い けど」「年齢層高い、ってのが余計なんだよ!ホントにメンド臭いよな~」焼いたキャベツにマヨネーズをつけながらオレはボヤいた。「でもベティさん、カレ シいるんだろ?」「いるよー。でも、合コンなんて15年ぶりくらいだからすっかり忘れちゃったんだけどさ、カレシがいても「いないんですぅ』って言っとか ないといけないんだっけか?」「どうだろうねぇ。合コンに『カレシがいる』ってコがいると、『カレシがいるのに来るんじゃねぇよ!』って逆ギレされたりす ることもあるらしいから、様子を見ながら加減したら?」「なるほど~。逆ギレされたって困るぜ、好きで参加するわけじゃないのにさ」。銀座の店でも、よく 「カレシいるの?」と聞かれる。ちょっとイイカンジじゃない?というお客さんには、「今、恋愛はお休み中なんですぅ」と答え(ツッコミはお断りいたします わ)、問題外、というお客さんには「気になってるひとはいるんですけど~」と答えるようにしている。現在のところ何の進展もないけどね…。  
  オレは続けた。「一緒に旅行行ってくれるひとは欲しいんだよな。ひとり旅ってしたことないしさぁ。旅先でゴハンひとりで食べるのイヤだからさ~。そうだ、 あんた一緒に行かない?ひとつ言っとくけど、エッチはナシだからね」「な…何でオレがベティさんと旅行に行かないといけないワケ!?カレシと行けばいいだ ろ?それにどうしていつもあなたはそう“上から目線”でモノ言うの?」「だってカレシはどこにも連れて行ってくれないんだもん!」「もん!って可愛い顔し てもダメだからねっ」「あれ、今可愛いって言ったね?言ったべ、可愛いって」「うるさいな~!」「照れるなよ~」こうしてレベルの低い(?)新大久保の夜 は更けていった次第である。
 それにしてもアカソフのヤツ、初めてスマイルに連れて行ってあげたのはオレなのに、すっかりオレ以上に馴染んでい る。G街デビューはRだったのに、先週はブランのキワさんやお客さんたちと、そして昨日はクエスチョンの人たちとお花見に行ったようだ。「ベティさん、バ サラでバイトしていたアサミちゃんが新宿3丁目に店出したんだけど、今度行かない?」などということまで言い出す始末。アイツったらすっかりG街の住人 に…。大丈夫だろうか。日々楽しく生活してもらえれば別にいいんだけどさ。G街のとめどない魅力ってのは理解できるけどね。銀座で過ごしてると余計に肌で 感じるね。良し悪しはわからないけど。ま、春だし恋とかしなくちゃね。

錯乱

 全国津々浦々のBabyたち…待っててくれたかい?待っててくれたんだね。
 「甘噛みベティ」、満を持しての再開である。「ケロロ先生とオレの 二人しか読者がいないんだから、ちゃんと更新しなさい」と、ジョゼは言うが読者が二人しかいないようにあえてしている、ということを今ひとつヤツは理解し ていないようである。オレが一応ブログを書いている旨をごく一部の友人・知人に告知したところ、「是非アドレスを教えてくれ!」と懇願されているのだ。い や、マジで。前の会社の先輩の中本さんに山田さん、アントニオにノビ太、デザイナーの麻子ちゃんに智子ちゃん、サトーさんに(ツカジーニにも!)、そして 和恵さん…。その他にも。いろいろ支障が発生するであろうという懸念から教えていないだけなのだ。だって…ね~え? 
 ま、そんなことはさておき、とにかく久々だ。今回の再開に向けて、今までのオレのブログの記述を読み返してみた。「面白いじゃねぇか…!!」自画自賛だ。我ながら感心した。これからは短文でもなるべく毎日(無理だな)書き綴っていきたいものである。
 心機一転!!
  私は東神田ちゃん。愛とせいかつに追われる40歳。千代田区東神田に在住していることからそう呼ばれています。そう、今年の1月でとうとう40歳になって しまった。不惑。日々まだやや惑う場面も多い不惑である。恐ろしい あぁ恐ろしい 恐ろしい…40年も生きているとは…(それ以上の年月を生存なさってい る読者のお二人、申し訳ございませぬ)。ぶっちゃけ、な~んか長生きしちゃってるな~というのが実感である。
 享年26 カート・コバーン(ニルヴァーナ)
 享年27 ジャニス・ジョプリン、ジミ・ヘンドリクス、ブライアン・ジョーンズ(ストーンズ) 
イッチャッテるミュージシャンは夭折だ。オレも27歳になった時には感慨深かった。「ジャニスと並んでしまった…」と。偉大な先人たちの年齢をゆうに超え、それから10年以上オレはダラダラと生息し続けた。
 享年39 松田優作、ナンシー関 
優作も、そしてオレが最も敬愛するナンシーの歳さえ越してしまった。うぅ…誰なんだ。40になっても生きてた偉大なひとって誰!?
 享年40 ジョン・レノン ………。コメントは差し控えよう。
  松田優作といえば、確か昨年の11月頃に13回忌直前ということで、メディアで随分と特集を組んでいた。その中のある番組で、優作フリークのリリー・フラ ンキーのロングインタビューが放映されていたのをたまたま観た。「昔付き合っていたカノジョと『野獣死すべし』のビデオを観ていたら、寝たんですよ、隣 で。カノジョが。正直信じられなかったですけどね。どうして寝られるんだ、お前は!?って。考えてみれば“趣味”と“魂”の問題は違うもんかもしれないで すしね。オレが『ノッティングヒルの恋人』観ながら寝ちゃうのと同じで」。妙に説得力のある発言であった。
 『野獣死すべし』といえば、この映画 のヒロイン役を演じている小林麻美(かつての「イイオンナ」の代名詞。現田辺エージェンシー社長夫人)はオレの高校の先輩である。「雨音はショパンの調 べ」が大ヒットした小林麻美だ。しかしひどかったね、あの歌唱力は…。年代は大分違うが先輩だ。芸能活動をしながら在学できるような学校ではないので(校 則は厳しかった)、一年で文化学院かどこかに転校したそうだが、あの風貌であるので在学中はとにかく目立った存在だったようだ。オレがジャスト高校生の 頃、麻美がある週刊誌に高校時代のことを語っている記事が掲載された。「スカートが長いとか短いとか、お化粧しているのかとかそんなどうでもいいことばか り細かくチェックする下らない学校で…」というような箇所があり、「なぜ小林先輩は母校のことをあんな風にしか言えないのだろうか?」という議題でHRが 開かれた記憶がある。後輩達が話し合ったところで変わるような価値観で芸能界を生き抜いていけるかっての…、と高校生のオレは心の中で「ケッ」と毒づいて いた。が、口には出さなかった。だって小心者なんだも~ん、昔から。
 これまた高校時代の話だが、オレの友人(女性)の同級生の男の子が世田谷区 の宅配ピザ屋でバイトをしていた。ある日、「松田」という家から注文があり配達したところ、ドアから松田優作が出てきてビックリしたという。優作がピザの お支払いを…。オレ達は、「優作もピザ食べたりするんだね~!!」と、ひとしきり盛り上がった。あ、子供たちかな?しかし、あそこの長男の龍平は年々オヤ ジに似てくるな。う~む、血と骨。
 例によって話は変わる。先日、会社の前にあるファミマで『週刊文春』を立ち読みしていた。中村うさぎの「さす らいの女王」を読んでいてたまげた。うさぎ姐さんは最近週一でSMバーで働いているらしい。50歳になるという。「下着姿で“ひとりランパブ状態”だった せいか、すっかり風邪を引いてしまった。年寄りの冷や水とはまさにこのこと」と書いてあった。ブランドショッピングを漁り、ホストクラブにハマり、最近は 豊胸をはじめとした自己の体を改造しまくり。湯水以上の金銭をジャブジャブと使い尽くした後、デリヘル嬢となり、その豊満になったボディから源氏名を叶恭 子としたことから本元の恭子に訴えられたことも。姐さんは一体どこへ向かおうとしているのか…。オレは密かに心配していた。姐さんこそ「平成の無頼」だと オレは思っているからな。
 無頼:1.正業に就かず、無法な行いをすること。また、そのさまや、そのような人。「-な(の)輩(やから)」
     2.頼みにするところのないこと。~「大辞泉」より 
  うさぎ姐さんは原稿料前借りの使い込みによる経済難ではなく、「自分の女としての価値を確かめるため」デリヘル嬢として風俗店に勤務したという。そして今 度はSM嬢に進化(?)を遂げたわけだ。姐さんはいつも命懸け。相変わらず深海より深い業である。さて、ここで告白しておこう。姐さんほどの業の深さなど 持ち合わせておらず、自分の女としても価値を確かめるわけでもないが、フツーに経済難なオレは夜のバイトを始めることにした。っつーか、もうやってんの1 月半ばから。だってジローったら少ししかお給料くれないんだもん。贅沢が好きなオレが一生懸命切り詰めて、大好きなネイルサロン通いも最低限の回数に減ら して、買いたいお洋服や靴も我慢して、飲みにすらろくに行ってないってのにどうにもこうにも赤字。なもんで、短時間で高収入のウォーターワールドへ少しだ け(?)返り咲くことにしたというわけだ。それにオレってば、小心者のくせに人から見られることが大好きなのさ~。
 で、1月上旬のこと。3年程 前にバイトしていた銀座のクラブで週2,3回働くべく、事務所の経理の黒木さん(女性)に突如電話をかけてみた。「もしもし~。黒木さんですか~?昔バイ トしていたベティですけど~」「あら、ベティちゃん久しぶり~!どうしたの?」「いろいろ事情が変わりまして~。またお仕事したいなぁと思ってるんですけ ど~。バイトとかってまだ募集してます~?」「バイト募集?してるわよ、してるわよ、してるわよ!!(←強く連呼)あらヤダ、みっちゃん(美智子さん、店 のチーママ)のこと覚えてる!?」「美智子さんですか~もちろん覚えてます~」「じゃあ、みっちゃんから連絡させるからっ!」。翌日から早速オレの夜の蝶 ライフがスタートした。もうそろそろ三ヶ月になる。大分慣れてきた。楽しい。実に楽しい。なんたって責任ないから、完全に部活感覚だ。遊びながらお金もら えちゃうなんて~。椎名林檎風にいえば、「JR新橋駅の銀座口を出たら そこはアタシの庭 大遊戯場 銀座並木通り」といったところだ。それにしても、店 では毎回毎回大変興味深い方たちにお会いする。非常~に勉強になる、いろんな意味で。書きたいネタは鬼のようにあるので、今後は思いつくままに書いておこ うかと思っている。またタイトルつけとこうかな。
 「愛と資本主義を考える~ハチの子ベティ 銀座見参リターンズ!!」
 ジョゼさんにはいろいろ話してるんですけど~。「銀座の話はもうやめてくれ」って顔をいつもしてますんで、書いて発散しますわ。るるる~♪椎名林檎はこうも歌っていたな。
 
 笑い飛ばした嘘に笑うお前に狂っている  お前は誰?
 
 オレは今、男と女の物語を伝えなくてはならない、という根拠のない使命感が充満しているのだ。期待していてくれ!!